ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ サウンドトラック #2 (感想)

おすすめ度:75%
元恋人度:100%
折り紙度:100%
原題:사운드트랙 #2 / Soundtrack #2 (全6話)

韓国ドラマ サウンドトラック2 感想レビュー考察ネタバレ

ピアノ教師として元カレと再会するが…?2023年の短編ラブストーリー。

あらすじ・キャスト

ピアノ教室も上手く行かず、別の仕事の道を模索し始めるヒョンソ(クム・セロクさん)。
そんな時、ピアノを習いたいという訳ありそうな生徒の仕事が入る。
報酬のために受けた仕事だったが、生徒とは元カレのスホ(ノ・サンヒョンさん)だった。驚く2人だったが、レッスンを受け入れることに。
一方、偶然ヒョンソと知り合いになった音楽家のケイ(ソン・ジョンヒョクさん)が
彼女と仲良く仕事をする様子を見て、落ち着かないスホだったが…。

感想

ストレートな短いラブストーリーで、想像以上に良かったです!
ちょっと最終話が蛇足だった気もしなくもないですが、全体的にはまとまっていて私は好きでした。
6年交際して苦い別れを経験した2人が、状況も変わった現在に再会。過去の誤解と現在の2人の状況が交差する、ほろ苦さと甘さが混じったお話。
オーソドックスで過去何度も描かれてきたタイプの恋愛モノですが、結局観て満足するのはこういうお話なんだよね…という展開。
しかしやっぱり視聴していて、切なさを感じたり楽しいのが不思議なところ…。
全6話という尺もあって、深さや背景については物足りなさを感じもしましたが、短いカットで彼らの心情をうかがえる場面や場面転換が素晴らしかった。
テンポもとても良く、とにかくシーンがクリーン。
且つ適度に細かな表現とリアリティもあって、とても視聴しやすかったです。

そしてキャスティングもとっても素晴らしかった!
セロクさん演じるヒョンソのナチュラルさと、サンヒョンさん演じるスホの存在感ある雰囲気。
このサンヒョンさんのキャラですが、一見フレンドリーな感じはしないのですが(もちろん役柄についてです)、繊細な部分を持っているという一面も垣間見えて良かった。
特に後半、サンヒョンさんご本人が持っておられるセクシーな魅力が大爆発していますので、気になる方はぜひチェックして頂きたいです。大変かっこよかったです。

今作は「サウンドトラック」シリーズとして、その名の通り"音楽”をコンセプトにオムニバスで短編ラブストーリーが紡がれていきます。
まだ現時点では2作品しかありませんが、続編を個人的には望みます!

ゆるいネタバレありの感想

韓国ドラマ サウンドトラック2感想あらすじレビューネタバレ
ディズニープラス サウンドトラック#2 感想考察ネタバレあらすじ

ピアノ教室を運営しているヒョンソ。しかしその経営は上手く行ってはいません。
かつてピアノ専攻の音大生で将来が有望視されたヒョンソでしたが、今はもうその音楽を諦めて、飲食店の経営という別の道へ進もうと考えています。
そんなヒョンソの元に、ピアノレッスンの依頼が。
文面から既に”面倒そう”な生徒の予感がしたヒョンソは断ろうとしますが、報酬につられて依頼を受けることに。とりあえず資金を貯めるためにも、稼ぐことは必要です。
加えて面倒な生徒といっても相手はどうせ子供だろう…と、ヒョンソは予想していたのでした。

一方のスホ。
コンテンツ配信会社を経営し、成功者としてクールに仕事をこなしています。
ですが、多忙さのせいかスホの身体に不調が。専門家から、しばらく休みを取って楽器でも習うと良いとアドバイスを受けるのでした。
嫌がるスホでしたが、半ば強制的にピアノのレッスンを入れられてしまいます。
そのピアノの先生として登場したのが、ヒョンソ。
偶然に驚く2人…、なぜならヒョンソとスホはかつて6年も交際していた元恋人同士だったのでした。

レッスン開始
思ってもいない状況にレッスンをキャンセルしようとする2人でしたが、気を取り直してビジネスとして割り切ることに。タメ口はやめて、プライベートの話題はせず距離を保つよう努めます。
とはいえ、スホは現在成功してお金にも困らない生活をヒョンソに見せたくてたまらない様子。
ヒョンソもバイトを掛け持ちしているような現在の状況を、元カレに知られるのは気まずいのかもしれません。

韓国ドラマ サウンドトラック2 感想レビュー考察

カイ登場
スホはある日、才能あるミュージシャンをSNSで発見。自社コンテンツのタレントのスカウトため、彼に会うことに。
同じ頃、ヒョンソもこの音楽家の青年に出会います。
このミュージシャンこそ、カイという男性。
ヒョンソは同じ音楽が好きな者同士としてカイと意気投合。同じくスホはカイと契約を結ぶ条件で、自分の家に招きます。
ピアノの先生としてスホの家にやってきたヒョンソは、スホ宅でカイと再会。
ここで3人は協力(?)しあって、カイの曲作りをすることに。
ヒョンソとカイが音楽という共通の才能と話題で仲良くしている様子を、複雑な感情を抱きながら見つめるスホさん…。
実はスホはヒョンソとの別れに対し、決して納得していなかった過去があります。
彼女に再会し、また普段の生活で顔を合わせる時間の中でいつしか2人はお互い過去の自分と今の自分、2人の関係を見つめなおすのでした。

良かった点と気になった点
・ヒョンソの性格
2回の別れをスホに叩きつけたヒョンソ。
今作ではあまりスホの性格の”問題”が、楽観的という点以外の焦点を当てられていませんでしたので不明です。
一方のヒョンソについては、彼女の意地っ張りで強がりな性格がかなりのシーンで表現されていました。
彼女は自分の性格の欠点を十分自覚しつつ「止められない」というシーンに、私は大変なリアリティを感じて、キャラとして非常に好感を持ちました。
また2人の別れの理由についても、同様にリアリティを感じました。
ただ根底の問題として、ヒョンソとスホは性格的に”合わない”のかもしれません。
しかしここで生きてくるのが、スホの何よりも上回るヒョンソへのポジティブな愛情です。
事実、最終的には彼の一貫した愛とヒョンソの”内省”(一応?)の末、2人はハッピーエンドとなるわけです。
つまり異なる目線で見ると、結局スホにはヒョンソしか愛せず、2人は”合う”ようにも思え(ラブストーリーあるあるですが)良いなと単純に思えました。
・最終回の「旅」
個人的にはこのラストの6話自体が、あまりしっくり来ませんでした。
というのも、ネックになるのがやはりヒョンソの性格。
ヒョンソはスホの愛の深さを思い知り、(恐らく)自分を顧みて…という流れになるのですが、この彼女自身を見つめる時間こそが、本来の”1人旅”だったのではないでしょうか?(お店の計画も中断していますし)
ここでスホが合流したために、彼女は自分自身を見つめ直す…という、ドラマ内で我々に伝える機会を失ってしまっているのではないかなと感じました。
そのため、彼らは今後もう一度別れる可能性もあるような気もしないでもありません…。
ただこれは意地悪な見方ですし、短編ドラマの結末としては納得はしました。
しかし、ヒョンソというキャラが当初より現実路線設定だったのもあって、視聴していて最後の妙なハッピームードより、しっかり彼女の欠点を見つめ、最後にスホと強固な関係を結んで終了して欲しかったかなと思えました。

サウンドトラック2 考察あらすじネタバレ感想 ディズニープラス

・2番手ポジションの是非
正直なところ、このカイというキャラがヒョンソに恋愛感情を抱く流れがあまり好きではありませんでした。
というのも、この6話の尺で三角関係を描く時間などゼロに近い訳で…。
どう考えても、カイにとっては負け戦確定。スタート地点から既に不憫に感じました。
雑な2番手キャラではなく、メイン2人を別の局面から繋ぐ役割にして欲しかったような…。
・キスシーン
今回特に良いなと思ったのが、雨の日に2人がキスをするシーンです。
スホがすすり泣くのですが、セリフ無しで彼の今までの抱いていた憎しみ含む複雑な感情が伝わりとても印象に残りました。
涙ではなく、すすり泣きという所が素晴らしかったです。
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ということで、短いドラマですが個人的には期待以上に楽しめました。
ヒョンソとスホがしっかりと会話を交わし、お互いの”わだかまり”を解いて…という部分が欲しかったとは思えました。
あと2話ぐらい足してもよさそうな内容ですが…。
とはいえ、短いラブストーリーが観たいな~という時には、かなり満足度を与えてくれるドラマになっていると思います。

サウンドトラック#1の感想:

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