ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 女神降臨 (感想)

おすすめ度:70%
メイク度:100%
自分らしく度:100%
原題:여신강림 /  True Beauty (全26話) U-Next版

女神降臨 韓国ドラマ感想

メイクで大変身して気持ちも新たに転校したものの…?2020年放送開始のラブコメ

あらすじ・キャスト

容姿に自信がなくいじめられていたジュギョン(ムン・ガヨンさん)は絶望し、ビルの屋上に立っていた。しかしそこに偶然来たスホ(チャ・ウヌさん/ASTRO)が誤解もあって彼女を助け出すという、2人の出会いが発生。
後日ジュギョンは転校を機に、メイクで自分の見た目を一新することに成功。新しい学校では自分の過去を知る人は誰もいません。
可愛いと噂になるジュギョン、しかしあのスホとソジュン(ファン・イニョプさん)もクラスメイトだった…。

感想

面白かったです!
魅力的なキャラクターと明るいストーリーで楽しいラブコメでした。
ただ特に前半は楽しかったのですが、私はちょっと中盤以降の冗長さとシーン繋ぎの荒さが気にはなりました。というのも、途中までベタながらも楽しいテンポで進んでいくのですが、このドラマがテーマとしている主人公ジュギョンの華麗なる「変身」が既に出オチ状態。
そのオチが出てしまった中盤以降、正直ちょっと消化試合のようだったような。
面白く視聴しつつも、エピソードが似たり寄ったりの繰り返しのようで真新しさに欠け、私は少し中だるみを感じました。加えて切なさを感じるエピソードが不足気味かなという印象がありました。

シーン転換の荒さですが、もしかしたら原作でもあるマンガのコマ割りのような意図もあったかも知れません。(ご存知の方も多いと思いますが、WEBトゥーンが原作です。)
ですが個人的には場面展開に少し違和感を覚えはしました。ものすごく気になるという訳ではありませんが、結構雑だなあ…と感じるというか。
ただ、明るさを作品全体に存在させるためには、これぐらい強気で繋げないと難しいのかなとも感じ、湿っぽさを残さない工夫かもしれません。

自身の容姿を気にする女性主人公ジュギョンが、お化粧の力で大変身を遂げ「女神」となる…というストーリー。
そんな悩みを持つ彼女に寄り添うのが、彼女自身を好きでいてくれる男性スホ。このスホを演じるのがお馴染み(?)のチャ・ウヌさんです。
同じルッキズムを扱ったドラマ『私のIDはカンナム美人』でもそうでしたが、「そのままでいいよ」と言ってくれる人がウヌさんという、ヒト科において最上級で完璧な容姿を持つ方なのは若干の皮肉といいいますか、正直観ていて複雑な気分にはなりはしますが…。
とはいえ、このスホ君役にはピッタリだったなと思いました。
作品とは全く関係はない個人的な気持ちですが、そろそろウヌさんの少し違ったタイプの役を演じる姿を観ていたいとは思います…。

カメオ出演(特別出演)では、個人的に大好きな作品『偶然見つけたハル』からかなりの人数が出られていたので歓喜してしまいました。イ・テリさん、キム・へユンさん、イ・ジェウクさん、キム・ヨンデさん、チョン・ゴンジュさん(カメオではなく役がありますが)この”オハル”たちの大量出演ですが、今作と監督が同じ方だということです。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

차은우(@eunwo.o_c)がシェアした投稿

チャ・ウヌさんインスタグラムより

地味な存在のジュギョン、クラスメイト女子のパシリを日々させられ酷い扱いを受けていました。
そんな生活に嫌気がさしフラフラと建物の屋上へ…そんな彼女を「もしや」と思い助けようとし説教したのがスホでした。スホは親友を亡くした過去があったのでした。
その後家のトラブルもあって、久しぶりに昔住んでいたエリアに引っ越すジュギョン一家。嫌な思い出ばかりの高校ともお別れ…ジュギョンは心機一転、メイクも勉強して見た目を180度変えることに成功します。
転校先ではジュギョンの美貌にみんなは驚くばかり。
彼女は一躍人気者に。見た目でこうも扱いが違うのかと困惑するジュギョンでした。しかしクラスメイトにあのスホがいたのです…。

こうして、あの夜以来2人は再び出会うことになるのですが、ジュギョンはスホの顔をあの夜は眼鏡のせいでほぼ認識していません。ここで2人の間に誤解が生じ、お話がぐっと面白くなっていきます。
スホはあの夜飛び降りようとしていた件を、彼女に確認したいと考えていましたが、ジュギョンは自分の”スッピン顔”を知っている人物がいたことに慌てます。
スホを黙らせようと、ジュギョンは結果スホの言う事を何でも聞くことになってしまいます。必死にスホのために働くジュギョンさんですが、さすがにキレてしまい「スホは自分をいじめてた子達と変わらない」と訴えます。
「他人の傷をつつくものじゃない」と…。ジュギョンさん、その通りだと思います。このストレートな言葉が効いたのか、スホは謝罪。
このあたりでお互い本心に近づく会話をし始め、2人の距離感が縮まりまって行きます。
2人はお互いの気持ちを確信します。
しかしそんな2人の仲を好ましく思わない友人や、スホの親友の死の真相、父との確執、ジュギョンの素顔を疑い始める者など、さまざまな問題が壁として出現します。

素顔のジュギョンとスホ
このドラマの面白い点として、ジュギョンの元の顔をスホが最初から知っていたという点でしょうか。つまりスタート地点は既に素顔から始まっているため、スホにとっては化粧をしてもしなくてもジュギョンという1人の女性が存在しています。
ジュギョンはスホには素顔をさらけ出せる存在に序盤からなっているため、彼に隠し事をするという部分がないのは良かった。
また、スホが本当に彼女が見た目に関係なく好きだという点も説得性がありました。
ドラマあるあるですが、幼少期から実は2人は出会っていたというのもポイントでしょうか。
とにかくスホのジュギョンの気持ちは真っ直ぐで揺るがないという強さがありました。

三角関係の微妙さ
個人的にこのドラマの盛り上がりにやや欠けるかなと思った点は、ソジュンの存在です。
彼もジュギョンに惹かれていき、ずっと彼女のことを想う健気で不器用な男性。とても良い役だと思うのですが、あまりにもジュギョン&スホの仲が強固すぎて、ソジュンの付け入る隙が無さすぎるかなあと可哀想にも思えてしまいました。
個人的にはその部分にラブコメとして切なさを感じるエピソードが足りないように思えたような。この問題(?)もあってか、少々ラブストーリー的には単調だなと思います。
明確な”2番手”が存在しないラブコメの場合は問題ないですが、せっかくソジュン君という逸材がいるので、もう少し彼を活躍させてあげれば良かったのではないかと素人ながら思ってしまいました。ソジュン君ですが、見守り隊状態で常にくすぶっていて勿体無いキャラだなと思った次第です。

ということで、ルッキズムを強く扱った内容かと思いきや、やんわりとそのあたりの問題は薄めつつ、定番のラブコメに帰結させたのは逆に良かったかなと思いました。
序盤の設定は一応個性的ではありましたが、ジュギョンの”変身”にまつわるエピソード以外は、かなり普通のラブコメかなと思います。
もう少しスホの当初のキャラ設定である”サイコパス”の部分など、終盤は全くそのようなキャラを見ることもなかったですし、このあたりを活かして欲しかったとは思いましたが…。
個人的にはジュギョンの家族、特に弟はキャラの一貫性があって好感度が高く、面白かったです。
全体的には明るく笑える部分もあり十分楽しかったですが、ちょっとラブコメとしては突き抜けた箇所がなく、当初の期待よりは平凡な仕上がりだったなあという印象で視聴を終えました。

こちらもおすすめ: