おすすめ度：70％
まさかのタイムスリップ度：100％
デジャブ度：100％
原題：완벽한 결혼의 정석 / Perfect Marriage Revenge (全12話)
全てに裏切られていたことを知った女性が過去に戻り復讐を果たす！2023年の愛憎ドラマ。
あらすじ・キャスト
幸せな結婚生活をおくっていたと思われたイジュ（チョン・ユミンさん）は、信じていた夫が自分の妹ユラ（チン・ジヒさん）と密会し、愛のない結婚生活だったと知って衝撃を受ける。
信じていた母親ジョンへ（イ・ミニョンさん）からも裏切られることを知るイジュ。
そんな時事故にあったイジュは、何と過去に戻ってしまうことに。
大企業の創業者一族のドグク（ソンフンさん）と契約し、リベンジを開始するのだった…。
感想
良い意味でオモシロ＆ネタ感があって楽しめました！
まさかのタイムスリップ→復讐劇のスタートでその強引さに困惑しましたが、全12話というサイズとテンポの良さもあって、単純で気楽に視聴しやすい作品でした。
出生の秘密からの権力争い・愛憎・復讐という童話シンデレラの流れを汲んだ、三種の神器（？）で構成されているドラマです。
ただ、それより個人的に気になったのがまず出演者の方々です。
過去の全く別のドラマ『結婚作詞離婚作曲』シリーズの俳優陣と被りすぎていて、普通に思わず笑ってしまいました。
こんなに重複することってあるものなのか…と、ここでも困惑。
スピンオフと言われても違和感がないレベルで、結婚作詞～を視聴していた者にとっては自然と親近感を持たせてくれるスタイル。
何でしょうか、この帰りたくないホーム感…。
キャスティングの時点で既にタイムスリップさせられていた状態でした。
お話ですが、内容的には昼ドラ王道という感じです。
養子であるイジュが、夫や妹、そして継母らに対して裏切られまくり、次々と不信感が募る問題が。
彼女の感情が爆発した頃、何と事故をきっかけとして過去にタイムスリップ。気づけば結婚前に戻ったイジュさん。
ここから怒涛の復讐劇の始まりです。
作品として抑えているポイントは相当しっかりとしていました。
主人公イジュとソンフンさん演じるドグクの、昼ドラ風味の少々ねっとりとしたラブストーリーを中心に、普段着ドレスを着た者同士の女の戦い、悪者へのこれでもかという制裁。
視聴者の心の叫び声をしっかり聴いた構成になっていて、視聴後はかなりスッキリ＆王道な感じで終わる作品となっております。
正直、作風として画面的にも古臭い雰囲気も感じましたが（すみません）、大変見やすい復讐劇になっていましたので、気分転換にでも見るには良いかもしれません。
（ただ一体何の気分転換になるのかは不明ですが…。）
個人的には想像以上に楽しめました。
ちなみに原作はWEB小説とのことです。
ゆるいネタバレありの感想
イジュは金融業やアートディーラーを営む家族に養子として入った娘です。
自分を受け入れてくれた継母、そして愛する夫とも結婚し幸せなはずのイジュ。
しかし、そんな健気で真面目なイジュにとって視界が歪む出来事が続出。
母ジョンへの贋作問題の罪をなすりつけられたり、夫が自分と結婚したとんでもねえ理由を知ってしまいます。
何と夫はイジュの妹ユラ（養子ではない）を愛しており、ユラと"一緒にいたい”ためにイジュと結婚したというのです。
回りくどすぎる手法を使って、ファミリーへの仲間入りを果たしていた夫セヒョク…。
イジュは衝撃の事実を知ってしまい、怒りと悲しみでいっぱいに。
こんな精神状況で車を運転してしまうイジュさん、案の定交通事故に遭ってしまうことに。
しかし次に目が覚めた時、なんとイジュは約1年前にタイムスリップしていたのです！
タイミングはまさに結婚する直前。
イジュはこのミラクルを利用し、自分をコケにした奴らに徹底的に復讐してやろうと誓うのでした。
夫への復讐
イジュの妹ユラと「一緒にいたいため」にイジュと結婚したという、セヒョク。
しかし当のユラは、セヒョクの気持ちを都合よく利用しているだけのようにも見えますが…。
いずれにしてもイジュにとっては、大きな裏切りです。
この馬鹿にした態度をとっていたセヒョクに対し、イジュは婚約取り消しという仕事から手を付けるようです。
ウェディングドレスのフィッティング中にドレスを破って破談を突きつけるという、なかなか派手な手法でセヒョクに終わりを告げるのでした。
清楚で従順だったイジュが180度違った大胆な行動を取る様子を見て、セヒョクはびっくり。
イジュさんのこの豹変は、単にマリッジブルーというレベルではないようです。
破談の理由を問うセヒョクに、オメエはユラが好きなんだろ！！と言い放つイジュさん。
セヒョクは「え、嘘…バレてるの…？」と狼狽。関係ジエンド待ったなし。
妹への復讐
セヒョクの共犯者でもある、妹のユラへの仕返しをしなければいけません。
養子のイジュにとって、家族と血の繋がりを持つ妹ユラとの関係は決して良いものではありませんでした。
イジュは常に遠慮して生活していて、継母はユラと区別して育てているのでした。まさに現代のシンデレラのイジュ。
タイムスリップしたイジュは将来を知っていますので、とりあえずまず芽を摘む必要があります。
ユラが"狙っている”、大企業の創業者の孫ドグクをターゲットとしたイジュさんです。
ユラより先にドグクと結婚をすれば、ユラにとって大きなダメージなるはずだからです。
果たしてそんなに上手く事が運ぶのでしょうか？
ドグクへの求婚
まずは行動、イジュはユラとドグクが合うホテルのラウンジに先回り。
到着早々、ドグクに文字通り色々と”迫る”イジュさん。
ドグクもまんざらでもない様子で「おもしれえ女…」的に、早速ホテルのカードキーをイジュに提示してしまいます。
流れが速すぎて何か見落としてしまったかと思いましたが、とにかく何事もトントン拍子に進みますので、タイムスリップってすげえなと思った次第です。
緊張しながらドグクさんと共にホテルの部屋に入るイジュ。心拍数UP。
ですが、結論「ここは俺の隠れ仕事部屋だ（苦笑）」という、何だよそれ的なオチでした。（ソンフンさんすみません）
とはいえ、この密室で2人はすぐに親密に。
何とドグクはイジュの「契約結婚」を快諾！何事も声に出してみるものですね…。
これでイジュの復讐計画は50％は完了したのも同然。
継母との争い
ラスボスは継母となりますが、ここからは権力と持つものを味方にしたり、継母が裏で行っている贋作売り尽くしセールなどの事件を絡めるものに。
加えて、イジュの養子にまつわる背景が色々と明らかにされていきます。
ネタバレとして養子としていじめられていたイジュこそが正統な血を継ぐ者という、ここに来て真の王位継承権！！というシンデレラストーリーに。
ドラマのピークに差し掛かっているのもあり、なかなか盛り上がっていました。
ということで、最終的にはドグクさんの「秘密」も明らかにされます。
ここにきて上手く2人の契約結婚の流れの当初の”違和感”が解消されるという、なかなか上手く繋げてあるな～と思いました。
ドグクさんがやけに物分かりのいい人だな、と思っていた謎が解けて良かったです。
悪人だった人々はしっかりと酷い目に遭っていて、作品として起承転結があって良かったです。
現代版グリム童話的に、手軽に復讐愛憎劇を視聴されたい時にはピッタリの作品だと思いました。想像よりも結構面白かったです。
