ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ サウンドトラック #1 (感想)

おすすめ度:60%
片想い度:100%
午前4時40分度:100%
原題:사운드트랙 #1 / Soundtrack #1  No.1 (全4話)Disney+

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19年の親友関係、その先にあるものとは?2022年放送のラブストーリー。

あらすじ・キャスト

駆け出しの作詞家ウンス(ハン・ソヒさん)とフォトグラファーのソヌ(パク・ヒョンシクさん)は19年の大親友。
作詞の仕事につまずいていたウンスは、ソヌに自分の助手として手伝って欲しいと頼みこむ。
ちょうど次の渡米までの2週間の間、ソヌはウンスの家で共同生活をして、彼女の作詞を手伝うことにするが…。

感想

全4話の短いドラマで、ゆったりとした雰囲気の中で進む作品でした。
19年来の男女の友情が恋に発展するというお話で、ストーリー自体はとてもシンプル。だからこそ2人の間の感情がじんわりと伝わるドラマです。
ただ個人的にはストーリーの流れで生じる”きっかけ”の絡ませ方にまあまあ違和感を覚えました。繋ぎが少々雑というか…。
後述しますが、静かに穏やかに進む割に妙に荒く思える点が気になり、それがこのドラマに対してどうかなと私は疑問を感じたところで、イマイチ世界観に入ることはできませんでした。(すみません、個人の感想です)

ウンスの仕事が作詞家なので、2人の感情が状況に合った歌詞と共に描かれていくというロマンチックさはとても素敵だなと思いました。
またストーリーのテンポが緩やかでわかりやすいので、ストレスを感じず落ち着いてしっとりと視聴できるのも良かった!
また、ハン・ソヒさんとパク・ヒョンシクさんの少しリラックスした感のあるカップルは本当に素敵!特にヒョンシクさんの穏やかな印象が役柄に合っていたと思います。
全4話とはいえ、豪華な俳優陣が出演されていたので少し驚きました。ちなみに特別出演(カメオ出演)として、ソ・イングクさんが登場されています。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
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Disney+ Korea インスタグラムより

ソングライターのイ・ウンスと、約20年の親友関係にある写真家のハン・ソヌ。
ウンスは目下、有名ミュージシャンの曲への作詞を手掛けようとしていますが、切ない片思いをテーマにした作詞に苦戦を強いられることに。大物作詞家の”先生”からは、ウンスの書く詞は「感情が空っぽ」と強くダメ出しをされてしまいます。
どうしてもこの仕事をしたかったウンスは、もう1度チャンスを与えてくれるよう先生に頼み、2週間の猶予をもらいます。この期間中に新たに書き直さなければなりません。

しかし”切ない片思い”について、全く理解を示さないウンスさん。それもそのはず、ウンスは今まで片思いをしたことなどなかったのでした。
いつものように、親友のソヌに愚痴るウンス。
「片思いは切ないのではなく、哀れ」「苦しまずさっさと気持ちを伝えればいい」とソヌに理屈を並べます。それに対して静かに片思いの切なさを説明するソヌ。
ウンスはソヌが現在誰かに片思い中なのかと問い詰め、相手が彼が渡米中に知り合った(であろう)ジェニファーである、と半ば尋問で判明させます。
それならば!と、片思いの辛さを知るソヌに彼女の助手として作詞の手伝いをするよう無理矢理頼むウンス。しかも住み込みです。
酔って勢いでお願いしたウンスでしたが、ソヌは次の渡米までの2週間の間ということもあったり、そして別の「想い」もありウンスの家へ荷物を持って訪ねます。
というのも、ソヌは実はウンスにずっと片思いしていたからなのでした。
実際、彼の”ウンスへの気持ち”は大きくなり続け、自分自身を見失いそうになっているようです。そのため、近々予定されていた写真展の延期を決めたほど。
彼自身が、まさに片思いの切なさの中でもがき苦しんでいたのでした。

片想いとは?
2人の同居が始まる訳ですが、2人が同居をスタートさせるきっかけが少々強引だなあとは思ったものの、それより個人的に強く引っかかったのが、ウンスの「片想いが理解できない」キャラです。
現在ウンスは28歳。
片想いの経験がなくとも、さすがに「どんな気持ち」かというのは想像できるのでは…とここまで頑なに否定しなくても、と疑問に思ってしまいました。
深い恋愛経験をあまりしてこなかったと推測できる彼女でしたが、過去に彼氏が存在したのはその言葉からも確実。加えて天真爛漫に行動し男友達の気持ちに気づかない(フリで)うちに相手の感情をかき乱し、振り回す28歳女性というのは、さすがにちょっとどうかなと感じました。
正直彼らの年齢設定をもう少し若く設定していたら、より説得性があったような気がします。

パスワード推奨
2人間にはウンスの「一生友達でいないと」という呪いのような言葉が存在。
ソヌもウンスも、お互いが2人の関係性を壊したくないため、お互いの気持ちを牽制していたのでした。
しかし、2人の同居が始まり”友達縛り”の関係も徐々にバランスを崩し始めることに。
あるきっかけでウンスはソヌの自分への気持ちを確信します。
きっかけとは、ソヌのPCの写真フォルダの中を知ったため。ソヌはずっとウンスを追っていたというのは、彼のファインダー越しの”ウンス”を見れば明確。
このソヌのPCに無理矢理アクセスさせられたウンスさんですが、ちょっと強引すぎるエピソードだなあと困惑させられました。
いくら仲が良いとはいえ、フォルダの中身やメールソフトまで使っているようですので、プライバシーが気になりすぎます。
彼のPCフォルダをこの展開で見る流れにしなくても、例えば彼が席を立った時、などいくらでもあったのではないかと、難癖に近いですが妙に気になりました。

先生の立場の是非
私が最もガッカリさせられたのが、ウンスの作詞家の”大物先生”。この男性ですが、何とウンスに好意を寄せ告白してしまいます。
圧倒的に立場が彼の方が上であり、現時点でウンスの作詞を採用する立場である彼が交際をチラつかせるのは、昨今の社会問題も連想させられ「あまりにも…」と無言になってしまいました。
全16話などの長い尺ですと、この先生自身の魅力が視聴者に伝わる時間も十分でしょうし、純粋にウンスを好きになったという”大人男性のライバル”枠として普通に問題ないと考えます。
しかしこの短い限られた時間内では、単なる「立場を利用した」おじさんのように感じてしまい、私は良い印象を受けませんでした。演じられているキム・ジュホンさんは悪くなく、むしろ可哀想に思えました。
何故この状況の
男性をわざわざ”ライバル”役に設定したのか…と色々考えてしまいました。

ソヌが世界的カメラマンに見出され撮影に同行するため、2人の同居は突然の終わりを迎えます。
ここに来て初めて真の「切なさ」を認識した思われるウンスさん。
ソヌの兵役の時…せめて彼が戻ってきた時にその気持ちを理解しておけば、こんなにこじれることはなかったのですが…。

ここまで大変ゆったりした流れでしたが、最終回の4話に結構エピソードが詰め込んであり、さすがにウンスが行動に移します。
最終的にテーマ通り”歌詞”で想いを伝えたウンス。そしてそれに答えるソヌ。
ウンスのとつとつと語る告白に、動揺せず平然と自分の気持ちを伝えるソヌのシーン。今までのドギマギしていたソヌを考えると、このウンスへのしっかりした態度はあまり彼のキャラっぽくない気もしましたが…。
とはいえ、最終的にはソヌの勝ちというか、長い長い片想いとウンスへの忠誠心が実り、本当に良かったなあと思いました。

ということで、上述したように妙に気になる点があり、ゆっくりと丁寧に進展するストーリーラインなのに、この設定をあえて選んだのだろう?と不思議に思ってしまう点が個人的には引っかかりました。
全4話にはちょうど良いテーマの話だなとは思いましたが、雰囲気の割にエピソードの中の繊細さが今ひとつ欠けるドラマだったなという感想を私は持った次第です。
短く展開が非常にわかりやすいですし、友情と恋の間のもどかしさの描写などはとても良いなあと感じました。ラブストーリーを気軽に楽しみたい時には良いドラマかなと思います。

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