おすすめ度：43％
賞味期限度：100％
魚醤度：100％
原題：러브스포일러 / Love Spoiler (全1話)
愛の賞味期限がわかる検査キットに反抗する2人だが…？2021年のラブストーリー。
あらすじ・キャスト
検査するとお互いの「愛の賞味期限」がデータで示される、ラブスポイラーと呼ばれるテストサービスが爆発的に流行。
しかしヨンフン（クォン・スヒョンさん）は、彼女からその結果のせいで別れを切り出されることに。
不満を抱いていたヨンフンは、同様にラブスポイラーに怒りを持つ女性ソウル（イ・ジュビンさん）と出会うが…。
感想
2021年のtvNの「O’PEN」プロジェクト（ドラマステージ2021）の1作品です。
この”ドラマステージ”シリーズは、公募で選ばれた脚本に対して制作されるドラマです。
出演者とカメオ出演もとても豪華ですし、有名なスタジオドラゴン社が制作していたりと、新人の脚本家にとっては大変名誉あることだろうなあと思いました。
ただそのような背景抜きでも、短編ドラマを気軽に楽しめるので、個人的にはかなり好きなシリーズです。今回もラブコメ的なものを軽く視聴したいなと期待し、タイトルだけでこの作品を視聴しました。
ですが正直なところ、フックがないというか非常にぼんやりしたお話になっていて「わかるけれども・・・」という感じのまま、盛り上がりがあるような無いような感じで終わってしまったという印象です。
序盤で結末や流れががすぐに予測できるのですが、特にヒネリもないというか…。
それが良い・悪いということではなく、むしろ逆に良くも悪くもないために”感想がないな…”という作品です。（すみません…）
ちなみに実は（？）私はこのブログに感想を書いていないドラマステージの作品を他にもまあまあ視聴しているのですが、この作品と同じような気持ちを抱く作品も少なくありません。
そこが良くも悪くもこのドラマステージというシリーズの特徴・醍醐味にもなっているかなと思いました。
とはいえ、中には実験的でものすごく面白いものもありますので、興味を持たれた方は様々なタイプの作品が短編でありますので、是非チェックして頂ければなと思います。
新人の脚本家の方たちへのチャンスの道が大きく開かれる可能性を感じますので、個人的にいつも素晴らしい試みだなと感じています。
ゆるいネタバレありの感想
クォン・スヒョンさんインスタグラムより
DNAの検査を利用して男女2人の相性＝「関係の賞味期限」を数値化してくれる、”ラブスポイラー”というサービスが流行します。
得意気にラブスポイラーについて話す、開発者のトークショーの現場。そこで仕事をしているのは、サウンドエンジニアのヨンフン。
彼は終始不満そうに開発者の話を聞きながら仕事をしていますが、それには理由がありました。
ヨンフンはつい先日、このラブスポイラーのせいで彼女にフラれたばかりだったのです。何でもヨンフンには浮気の遺伝子があるとのこと…。
フラれた元彼女からは、ヨンフンの父も浮気者だから息子のヨンフンもそうに違いないいうもっともらしい理屈で、ラブスポイラーの結果を全面的に信用。結果、ヨンフンは浮気の事実など無いにもかかわらず、別れを一方的に切り出されたのでした。
ソウルとの出会い
現場から撤収する際、ヨンフンは見覚えのある女性を駐車場で見かけます。
彼女もヨンフンと同様、トークショーの場でラブスポイラーに不満を持っている人だったのです。
彼女は何と過激な方法で、ラブスポイラー開発者に対して”アンチ活動”をしようとしているところ…。見かねたヨンフンは彼女を”制止”するのでした。
その後も不思議な縁が続きます。ヨンフンは次の仕事現場でこの女性、ソウルと再会。彼女はモダンダンスの振付師でした。ヨンフンは舞台のサウンドエンジニアとして彼女と仕事をすることに。
アンチラブスポイラー活動
ヨンフンは半ば無理矢理ソウルを誘って、ある集まりに。そう、アンチラブスポイラー集会です。
そこに集まった人々は、ラブスポイラーのせいで起こった辛い別れや理不尽さを声に出していたのでした。
当初興味を持っていなかったソウルでしたが、周囲に感化されたのか彼女の気持ちを皆の前で打ち明けるのでした。
ソウルの場合は、彼氏が難病を患っていたために賞味期限が0日となり、別れることになったというもの。彼女はまだ彼のことが忘れられません。
2人の気持ち
仕事で顔を合わせる時間が増え、加えてアンチラブスポイラー活動（？）を通じて、ヨンフンはどんどんソウルに惹かれていくよう。
しかし一方のソウルは元彼氏との別れに、全く納得していない様子。ソウルの元彼氏には既に新しい女性がいるようですが、ソウルは「なぜ自分ではダメなのか」と未練が残ります。
そんな彼女の様子を見て、複雑な気持ちを抱くヨンフン。
ソウルは元彼氏と話て、自分の”彼への愛”について、やっと気付きを得たようです。
・・・と、このように序盤から速攻で予想できたように、人間関係において「ラブスポイラーは結局関係ない」という部分をベースに、構成されたドラマになっています。
ただ個人的にはラブスポイラーの結果（というか条件）が妙に極端だった2人ということもあってか、結末の「データより気持ち」という基本中の基本（？）をネタにするにはそれ程ラブスポイラーというテーマが大して効いていないというか、別にラブスポイラーでなくても全く問題ない感じが、ちょっとボンヤリしているなあと感じました。
あと愛の賞味期限について、具体的な定義が正直わからないというのもありました。
ということで、一見新規性がある”愛の賞味期限”を扱ったドラマでしたが、中身はかなり平凡なラブストーリーだったなという感想を持った作品でした。（個人的な感想です）
それなりに面白かったですが、もう少しお話にパンチが欲しかったなあと思った次第です。
