おすすめ度:40% ♡ すれちがい通信度:100% ♡ 出会う確率度:100%
原題: 열두밤(十二夜) 1話約35分、計24話
偶然、旅先で出会った2人。それはずっと続く恋の始まりだった…。2018年放送のラブストーリードラマ。
あらすじ・キャスト
ニューヨーク出身の韓国人ユギョン(ハン・スンヨンさん)は写真を専攻している学生。
とあるきっかけで、ソウルへ1人旅をすることに。
一方で東京で働くヒョノ(シン・ヒョンス)は、厳しい親の願望もあり、真面目に働きながらも幼い頃からの夢である、ダンサーになることをずっと捨てきれずにいた。
夢を捨てきれず、悩みを抱えたままソウルで偶然に出会ってしまった2人。
たった数日だけの淡い恋だと思っていた2人だが…。
感想
お話のメインとしてはユギョン(ハン・スンヨンさん)とヒョノ(シン・ヒョンスさん)の8年の時間をかけた壮大なラブストーリーとなっています。
元々生活基盤が海外だった2人。偶然ソウルで出会うのですが、そこから運命が変わるというか、2人は恋に落ちてしまいます。そこから2人の運命がもどかしく交差する、切ないストーリーです。
タイトル「恋する十二夜」でもある通り、このドラマの中でこのユギョンとヒョノが
過ごした夜は8年で12回だけ、そんな意味ありげな(?)設定です。
ソウルの北村(プクチョン)にある伝統家屋のゲストハウスを舞台になっていて、2010年、2015年、2018年と時代を超えて2人のロマンスが描かれています。
この町の風景シーンや、街並みがとってもノスタルジックで、ロマンチックなシーンなどではとても良い雰囲気でした!
ハン・スンヨンさんインスタグラムアカウントより
ユギョン役のハン・スンヨンさん。ちょっと小動物系のお顔で、なかなか可愛らしかったです。
笑うとシワ(老人性でないやつです、もちろん)が少し気になりましたが、それもまたチャーミングというか。
ただ、なんとなく表情があまり変化しないというか、少し棒演技気味というか、そこまで良い演技をしているなという印象はなかったです。
このドラマに関しては、スンヨンさんが悪いというよりは、脚本がちょっと地味すぎるというか、彼女の役柄の性格がとにかくハッキリしていない、ウジウジしがちというのも大きく響いていたと思います。
そしてダンサー役ヒョノのシン・ヒョンスさん。とにかく背が高い!優しそうな雰囲気がこの作品に結構合っているなと感じました。
身長187㎝とのことですが、スンヨンさんが158cmらしいので、キスシーンなど少し身長差が大変そうでしたが、それがかえって男性らしくて良い感じでした。
が、ちょっと失礼ながらヒョンスさんも地味すぎるかな…と思いました。
これもハン・スンヨンさんと同じなのですが、このドラマ全体的に地味なんですよ。
それがこの俳優2人の印象に影響しているというか、観ていて「地味だな…」とどうしても思わせてしまうというか。お2人ともちょっと損な役回りだったかもしれません。
ゆるいネタバレありの感想
シン・ヒョンスさんインスタグラムアカウントより
ユギョン(ハン・スンヨンさん)とヒョノ(シン・ヒョンスさん)なのですが、2010,2015,2018年と合計8年もの歳月をかけて、2人は大恋愛をします。
最初2人が知り合って、「君のことを知りたい」とムード満点で距離が接近するあたりは、ものすごく良いスタートだと思いました。
この後、どうなるのかな!?そんな期待が膨らむ良い掴みだったと思います。
そんなお互い好きなのは明確ですが、くっついたり離れたりしながら、ずっとこの8年間ユギョンとヒョノは思い続けています。
0歳の赤ちゃんが、小学校に入学している間…
その8年もの間……。
この2人、全く何も進展してねえ・・・。
というのが、観た方のとりあえずの感想だと思います。
(いきなり大雑把な結論ですみません…)
2人はそもそもインターナショナルな生活。
正直、その時々で2人が何を生業としているのか最早よくわからない状態でしたが、何故か常に世界を飛び回っている2人。
これは、当たり前ですがすれ違い生活が前提となります。
そしてソウルで偶然そして必然として再び2人は会うのですが、数日後にはまたニューヨークや東京、どこかに遠い所へ帰ってしまうのです。
会う→すれ違いで別れる→会う→すれ違いで別れる→会う→以下略
または
帰国→偶然交差点ですれ違う→帰国→偶然交差点ですれ違う→以下略
このパターン何回目!?!というのがあまりにも多すぎて、さすがに観ててキレそうになりました。
この物理的・心理的なすれ違い方は異常でしょ…。
そして再会した時にはしたで、決まって
「どうして連絡してくれなかったのか」
「言えなかったんだ」という会話と思考パターン…。
この2人、全く何も進展してねえ・・・。
この何度も偶然ですれ違ったり、別れてしまったのに再会して…。
お互いめちゃくちゃ好きなのに、このもどかしい関係。
縁というか、運命と書いてデスティニーというか、ラブストーリーの定番ですが、そのベタな描写も良いと思いますし、全然ありですし、個人的にはそういう設定も大好きです。
しかし、このドラマに関しては違いました。
この作品特有の話の雰囲気や背景も関係していると思いますが、とにかく長いしクドイ…。
正直このパターン飽きたな、と感じることが、途中から残念ながらとても多くなってしまっていました。
終盤、2018年に再び超・偶然の再会をソウルバスツアーで2人はします。ヒョノには婚約者がいたりと、結構切ないエピソードも入ってきます。
あと、謎のヒョノ病気疑惑など…。これは観ていて普通に心配してしまい、後から妙に損した気持ちになりましたが…(キレ気味)
このあたり、割とぐっとストーリーが盛り上がるのですが、
観ている私とこのドラマがすれ違い…。
進展するしない、というよりも「まだこのパターンか?」とタイムリープ物か?と思うぐらいの既視感。
制作側は意図的だとは思いますが、もう少し他の描写方法なかったのかと感じました。
むかえる最終話。
盛り上がるはずでした。いや、さすがに盛り上がるだろう?!そんな僅かな望みをかけて観ていました。
しかし、正直…
ちょっと待って?
この2人、もしかして…まだすれ違い通信してる!?
という贔屓目に観てもちょっと辛口な感想になってしまいました・・・すみません・・・。
ちょっとした絶望感、無言の最終話となってしまいました。
ただ、何度も別れてしまっても、縁がある人とは必ずもう一度人生が交差する場面が訪れるという部分は十分理解できましたが。
まとめると、
・ニンテンドーDS/3DSすれちがい通信
(*但し2018年にサービス終了)
・全く何も進展してねえ2人
・ソウルの北村(プクチョン)の雰囲気が良い
という3本立てのドラマになっていました。
メイン2人の8年間にもおよぶロマンスのすれ違いという、頭でっかちな設定がちょっとストーリー運びに負担すぎたのか、お話もかなり冗長で地味でした。
またインターナショナルな雰囲気をやたら前に出し過ぎた1話は、特に「無言」になりましたし、序盤期待していただけに、どうしてこうなった感…。
俳優2人のムードは作品に合っていて良かったし、町の雰囲気も良かったのに…。
最初に2人が偶然会って恋に落ちる序盤のエピソードは大変ロマンチックで、かなり素敵でした。
しかしまさか、その先ずっとエピソードがリピート状態になるとは…誰も予測できなかった…。
残念無念、そんなドラマでした。
ストーリーの雰囲気が良かっただけに、勿体ないなという気持ちでした!ほんと残念!