ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 運勢ロマンス (感想)

おすすめ度:82%
陽気な天才度:100%
予想を裏切る楽しさ度:100%
原題:운빨로맨스 全16話

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占いを妄信する彼女とトラウマを抱えた天才エンジニアとの恋の行方とは?2016年のラブコメ

 あらすじ・キャスト

事故後から意識が戻らず、長期入院中の妹の回復を願うボニ(ファン・ジョンウムさん)は、不運が重なり占いにすがっている日々を送っていた。
一方で幼少期から天才少年ともてはやされ育った、ゲーム会社の社長スホ(リュ・ジュンヨルさん)は昔ボニが企画したゲームの権利欲しさにボニの事を知るようになる。
ある日、ボニが信じている占い師の助言より、寅年の男性を探し回るボニ。
スホが寅年ということが判明し、ボニは契約恋愛をするように社長のスホにお願いするが…。

感想

当初の期待の50倍は面白かったです、かなり夢中で観てしまいました!!!
個人的にリュ・ジュンヨルさんがとても好きな俳優さんのため、9.5割増しで視聴したのもありますが、とにかく平和で良いラブコメでした。

後半のアドリブかなと想像できるコミカルさや話のテンポも良かったし、ファン・ジョンウムさんの少々大袈裟な(いい意味で)演技が、リュ・ジュンヨルさんの無表情な(いい意味で)部分で鎮静化され、映像的にプラスになって味わいが出るという、ミラクル相乗効果が大発生。
主演の2人の凸凹感が面白く、安定感あるラブコメでした。
原作はNaverの同名のWEBマンガ(Webtoon)です。

リュ・ジュンヨルさんご自身の持つ、妙なおおらかさや無邪気な雰囲気と、役として大きい赤ちゃん的な部分。
そして不器用ながらも優しさのある男性的な点が非常に良くミックスされていて、スホ自身が憎めないタイプとして魅力的に描かれていました。

ただ、大変失礼ながら外見的にはジュンヨルさんはいわゆる典型的な”イケメン”なお顔ではないので、その部分でメインの男性役として、しっくりこないという方はおられると思います。(個人的には、はちゃめちゃに素敵でかっこよい方だと思っていますが…)

占いを妄信という部分以外の設定自体はよくあるラブコメですが、彼女(ボニ)が自分自身で、ジンクスの囚われているという問題を克服するの事を、スホがひたすら徹底的に待つという構図が良いなと印象に残りました。

また、スホの性格上、疑問点を割と率直にボニに質問したりするのですが、その部分は観ていてスッキリしました。
「どうして自分にだけ冷たいのか?」など、理屈がわからない部分を聞いたりします。不明な点を明らかにするのはウジウジ悩んでこじれるエピソードになるよりは、視聴していてストレスを感じず長所でした。
2016年の古いドラマですが、テンポが比較的良く、どうでもいい"気持のすれ違い"部分に長く尺をとる手法は取られていないので、イライラせずにスッキリお話が進みます。

ちなみに、舞台となる”ジェジェファクトリー”と、『彼女はキレイだった』の雑誌編集部”ザ・モスト”のオフィスのセットが全く同じだと思います。
どちらも主演だったファン・ジョンウムさんは、懐かしく感じたかもしれません…。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
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ファン・ジョンウムさんインスタグラムより

占いにハマっているという程度ではなく、生活レベルでまで占いやジンクス、迷信をとにかく信じきっているボニ。
常に塩と小豆を持ち歩いて、厄除けをしています。ただ、車や4輪車に塩をかけるのは、注意しないとサビると思いますが…。

最初はこの主人公女性は一体どういう設定なの…(無言)と思っていましたが、その理由が明らかになるにつれ、結構ボニに同情してしまいました。
両親は他界、唯一の妹も意識不明で入院中。ボニは他人が自分にかかわると不幸になると思い込んでいました。また妹も意識が戻らないまま。

とはいえ、状況を変えようと寅年の男性と一夜を共にするという、占い師からのとんでもねえ助言を実行しようとするボニ。彼女は自分のことより妹が大切。
まさにワラをもすがる思い…。

一方でスホに呆れられたり当初バカにされたりするのですが、彼女自身も占いにすがるのは少し「馬鹿げている」と理解している、という部分をちゃんと描いてくれているのは良かったです。
だけど彼女にとって打てる手はもう打っているわけで、占いだけが最後の”願い”だったわけです。

スホ自身もホは天才児としてもてはやされ、11歳からアメリカに留学。
人とあまり接することを避けて孤独でかつ、トラウマもありパニック障害もあります。
彼は彼で殻にこもった部分がありました。

ジンクスを守り続けていたボニ、急にやめるのは勇気がいりますよね。その彼女が自分自身の考えや習慣を断ち切る、という成長部分がありました。
そんな彼女を、スホは一緒に無条件でただ待ってあげるという関係性が良かった!
終盤、彼女に会いに来たシーンでは、ここで「一緒に頑張ろう」的な展開かな?と思いましたが、一旦きちんと別れを告げにくるシーンは、スホの誠実さと優しさにかなりぐっと来てしまいました。
しかも、ボニが今までの習慣や気持ちを変えるのは、結局自分で決着をつけるしかない、という部分をごまかさず描写しているのは良いと感じました。

個人的なスホに夢中ポイント
・31歳で恋愛経験やキスの経験がないと自白してしまうスホさん

・役に立たなそうなWEBサイトで「恋」について検索してしまうスホさん
・「恋人/彼女」という言葉を終始連発してしまうスホさん
・他人の家を訪問する際インターフォンを連打してしまうスホさん
・ボニに朝食を「美味しい?」と聞かれて「熱い(良い笑顔)」と答えてしまうスホさん。(アドリブと推測)
・運動神経の良さが隠し切れないスホさん。
・来ない電車を待つのは嫌だが、来る電車を待つのはOKのスホさん
・布団に入った瞬間に暴れてしまうスホさん
・陰気なキャラかと思いきや完全に陽気人間だったスホさん
・すぐにイェーイと言ってしまうスホさん
・記憶をアップデートしてくれるスホさん

などなど、スホさんの優しさや、デカい赤ちゃんみたいなかわいらしさが爆発。
そしてリュ・ジュンヨルさんの(良い意味で)表情のやや出にくいお顔の雰囲気が素晴らしかったです。

リュ・ジュンヨルさんインスタグラムより

ボニに告白し答えを保留されるスホ。
別れを経験して再び出会う2人。
どちらのシーンもスホが腕を広げて、彼女を受け止めるシーンはスホの優しさが
溢れているジェスチャーで微笑ましくて良かった!

衣装ですがこのドラマ内では、特にボニの衣装センスが靴含め、全体的に割とヒドイなと思って観ていました。
ですが!スホ役のリュ・ジュンヨルさん着用の衣装のチョイスが、はちゃめちゃに良かったので、スタイリストさんはもしかして男女で違ったのでしょうか?

ハーフパンツを好むという設定だったスホですが、シャツの色合わせや特に後半はシャツで第1ボタンだけ留めて、インナーのTシャツを見せるスタイルを多用されていました。(かわいい)足元はスニーカーかビルケンシュトック
腕時計も毎回、タイメックスGショック、カシオデータバンクなど、バッチリとスタイルに合っていて、登場の度に良かった!!!
インスタグラムを拝見するかぎり、普段のリュ・ジュンヨルさんの服装スタイルとも大体同じタイプかなと思いますので、リラックスされた感じでご本人の雰囲気にとても似合っておられて、最高でした。
このあたりのカジュアル系のファッションは、今見てもあまり時代を感じさせず良いです。ジュンヨルさん、ハーフパンツから見える、ふくらはぎの筋肉具合がとにかく最高…!

少々気になった部分としては、スホとボニのお約束として、冗談を言う→「くぅぅぅぅ~」→爆笑という流れ(演出)があるのですが、ちょっとこの喉を鳴らすような音が、個人的にあまり好きではないので、若干気にはなりました。使われているOSTが古臭いタイプだなとは思いました。
あとスホ31歳でボニより年上というキャラ設定でしたが、どう見てもボニの方が年上に見えたので、その部分もひっかかりました。(実際はリュ・ジュンヨルさんは1986年生まれ、ファン・ジョンウムさんは1985年生まれです)

ということで、タイトルからしてあまり面白くなさそうなのですが(すみません)、ラブコメとしても結構良い作品だと思うので、もう少しみんなに観て欲しい…と思った次第です。
ジュンヨルさん、典型的ラブコメタイプの作品には今後もう出演されない気がしますので、ファン的にはある意味貴重なドラマかもしれません。
ちょっと地味な作品ですが、ラブコメとしては個人的には大変楽しく観れました。

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