ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

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韓国ドラマ この恋は不可抗力 (感想)

おすすめ度:50%
ティファニー度:100%
ロウンさん度:100%
原題:이 연애는 불가항력 / Destined With You (全16話)

この恋は不可抗力感想レビューあらすじネタバレ ネットフリックス 韓国ドラマ

古い呪術の書には前世が関係していた…?2023年のファンタジーブコメドラマ。

あらすじ・キャスト

公務員のホンジョ(チョ・ボアさん)は苦情対応のため山にある古い祠について、持ち主のシンユ(ロウンさん)に直談判に行くが、まるで相手にされない。
そんなシンユは、代々伝わる謎の”呪い”に悩まされていたのだった。シンユは巫女に「呪いが終わる」と意味深な言葉を告げられる。ホンジョこそがシンユの呪いを解く鍵となる女性だというのだが…。

感想

話は謎だがロウンさんはかっこいい
細切れで繋がりがイマイチわからず、散らかっている印象のエピソードばかりで視聴中何度も「・・・。」となりました。
しかしロウンさんが素敵だったのと、これでもか!というぐらいの漫画的セリフがダメ押しで繰り出されるので、それなりに楽しめました。
スタートはとても面白いな!と興味が強く惹かれました。
呪術のため心と行動が異なってしまう…という演技も、ロウンさんのコミカルな部分とかっこよさ爆発の2点を遺憾なく発揮という感じで、最高のポテンシャルでは…と思って視聴を続けていました。
しかし途中から、このロウンさん演じるシンユに対して、そしてドラマ全体について信頼が揺らぐと言いますか「よくわかんねえ…」と感じさせられることが多発してしばしば困惑。(後述します)
あるシーンでは”かっこいい”、しかし数分後には”コイツ…”と思ってしまうというか。
もちろん演じられるロウンさんご本人に対してでなく、根本的にストーリーやキャラクター自体にあまり芯がないというか。
割と場当たり的な変化をキャラに唐突に背負わせている感があるように思えました。
そのため、個人的にはそもそも今作ではどのキャラについてもその行動心理がイマイチしっくりこないというか、一貫性を感じないというか…。
一体何がしたいのか、どこにドラマが向かっているのか、全体的になんだかよくわかりませんでした。(個人の感想です)

とはいえ、やっぱり
ロウンさんはかっこいい
これに尽きるのかもしれません。
スーツ姿が多いのですが、その度に「一体何頭身なのだろうか…」と人体の不思議さを感じるばかりでした。

ストーリーは、ある祠に埋められていた木箱がスタートとなります。
その中に呪術書が入っているのですが、主人公ホンジョがその本を参考に”術”をかけるのですね。そこから「避けられない」ラブコメがスタートしていきます。
しかし1話最初に出てきたシンユに絡みつく不穏な”赤い手”…。
彼はこの呪いから解放されるのでしょうか?そしてシンユとホンジョの関係は?!と進んでいくお話です。

ちなみにカメオ出演(特別出演)として、ユン・ゲサンさんが序盤に出演されています。

ゆるいネタバレありの感想

この恋は不可抗力 感想レビュー考察あらすじネタバレ 韓国ドラマ

オンジュ市役所で働くことになったホンジョは、山に残され廃墟となった問題の祠について解決する役目に。
祠の持ち主を聞き込みで辿っていくホンジョ。冷たい同僚から信頼を得ようと必死な彼女です。
ついに土地の持ち主の弁護士のシンユに会いに行くのですが、彼は一切応じようとしません。とはいえ、その祠の主である巫女の情報を教えてくれたのでした。
一方のシンユ。彼はエリート弁護士で、結婚も考えている彼女もいます。
しかし密かに長年悩まされている、医療では解決できない症状が。
そう、一族にかけられた”呪い”。赤い血の手の呪いを持つシンユ…。
そんな頃、巫女から祠の撤去を許可したという連絡が。そして巫女はシンユに驚きの言葉をかけるのでした。
ホンジョこそ「シンユが殺した女性で、あの血の手を持つ者」だと。
そしてホンジョが祠にある木箱の持ち主だと。一体どういうことでしょうか?
シンユは撤去された後の祠の跡から木箱を発見。この木箱こそシンユの呪いを解く鍵になりそうです。

木箱の中身
シンユはホンジョに古い木箱を渡し、中身について確認しろと告げます。
ホンジョはやっとのことで木箱を開けるのですが、中から出てきたものは古い本。どうやら巫女によって記された、様々な呪術の方法が載っているもの。
木箱の中身が自分の病(呪い)を解いてくれるものだと信じたいシンユは、ホンジョにその書を見せて欲しいと頼みます。
そこに病気治癒についての呪術があるのを密かに確認したシンユは、呪術を1つ譲って欲しいと懇願するのでした。
真剣にその書について考えていなかったホンジョでしたが、シンユの態度を見てから考えを改めたよう。
というのも、ホンジョは市庁舎の人気者であるクォン補佐官のことが好きで告白していたのですが、見事にフラれていたのでした。
恋愛成事術…ホンジョさん、このページに釘付けのようです。

2つの呪術
ヤギのミルクなどを使って、恋愛呪術を行ったホンジュ。
あとはこの水(想像するとかなり臭いそうな水なのですが…)を気になる相手に飲ませれば完了。
ちょうど会議が始まる頃、ホンジョは目当ての補佐官の座席にその水をセッティング!
一方のシンユ、早速ホンジュに自分が譲ってもらった1つの呪術を執り行ってもらうように頼みます。
やたら押しが強いシンユさんですが、体調が思わしくないので術に頼りたいのでしょう。
無事病気治癒の術を行ったホンジョ、これで短期間に2つの術をかけたわけです。
体調が戻ることに期待が高まるシンユですが、何故か全く別の症状を感じ始めます。

呪いのカオス
ホンジョは補佐官から優しい態度を示され、恋愛成就の術が効いていることを確信。
しかし、もう1人謎に術が効いている相手が…シンユさんです。
それもそのはず、補佐官のために準備したあの”水”、何とシンユが飲んでいたことが判明!
「あの男(補佐官)もお前が好きだ、俺もお前が好きだ」とホンジョに告げるのでした。
シンユはカメラを調べ自分がホンジョが用意した水を口にしていたため、やたらとホンジョを意識してしまうことを分析し説明します。
ホンジョは大失敗にショックを受けますが、シンユの”呪われた”愛情はおかまいなし。
真顔でスラスラとホンジョを愛でる言葉を紡ぐシンユさん(彼女アリ)…、カオスの誕生です。
呪いのせいで(好きでないのに)そんな態度になってしまうと理解したホンジョですが、あの顔面で迫られたらウソだとわかっていても気持ちが揺さぶられるのも無理はありません。
このように、呪術がきっかけで強制的に(?)ホンジョに恋に落ちてしまったシンユ。
この2人の恋愛模様、そして彼らの前世、そしてストーカー事件、シンユ恋人事件…と結構なネタを絡ませつつ物語は進んでいきます。

この恋は不可抗力感想考察レビューあらすじネタバレ Netflix 韓国ドラマ

気になった点
・キャラの薄さ
申し訳ないですが、根本的にこのドラマのキャラ全員についてよく理解できませんでした。
彼らの背景は察することはできますが、どのエピソードについても深く描写されることは皆無でしたので、全16話通してもキャラにとにかく共感しにくかった。
例えば:
ホンジョ
市庁舎に移動してきた彼女は、同僚全員からかなり冷たい態度を取られます。
その理由は軽めに説明され、設定としてはまあアリなのだと思います。(ただ意地悪な女性2人の態度は理解できませんでしたが)
しかし、私は何故ホンジョがそこまで意地悪なチームに「好かれようと必死に努力する」のか全くわかりませんでした。
もちろん仕事を円滑に進めるためには大切かもしれませんが、それ以上のものを彼女から感じました。
大した必要性のある描写ではないかもしれませんが、キャラの人格を理解しようとする序盤では重要な箇所だと思います。

シンユ
シンユは結婚の話も出ている恋人ナヨンがいます。
呪術が関係する以前から、シンユはナヨンに対して妙に冷たい部分があったように感じました。このような点もどうしてか描いて欲しかったです。
彼はそもそもホンジョに出会う前まで全ての事についてドライで、諦念感を持って暮らしていたということかもしれませんが、それにしてはあまりにも描写が少ないと思います。

クォン補佐官
理解できますが、一体いつあれほどホンジョに心を許したのですか?いきなりキャラ変のようで困惑しました。

シンユの母
この方が最終的に離婚を選択しなかったのは、少々ガッカリしました。
妙にシンユの友人と良い関係を構築している雰囲気もありました。
シンユ母は父に結構ひどい態度を取られているなと思いましたので、あの男性と恋愛関係にならずとも、彼女らしい道を歩む展開を取って欲しかったなと個人的には思いました。

・シンユただの2股説
一応「二股ではなかった」というアリバイは後から明らかになりはしますが、ホンジョが補佐官にときめく度にキレ散らかすシンユさん。
ホンジョに「清らかにいてくれ」「愛してると言っても信じないのか?」と詰め寄るシーンでは、思わず「あのさあ・・・」とツッコミを入れざる得ませんでした。
どういう意図かわかりませんが、ストーリーが細切れでナヨンの浮気がかなり後から明らかになります。
そのせいで必然的にシンユに対し「恋人と別れていないクセに」と無駄に不信感が出る状況になってしまうことに困惑しました。

・ホンジョの行動がヤバイ
ドラマあるある、度々キケンな状況に主人公自ら進んでしまう展開。
今作も例に漏れずそのようなシーンがありますが、ホンジョさんについては近年のドラマではトップクラスかと感じました。ストレートに言うと、かなり重症。
脚本的にしょうがないな~という状況を越えた、ホンジョさんの危険に向かってしまう行動力。
あれほど例のストーカーがウロウロしていると知りながら、まんまと捕まること多数。
このような展開が余りに多すぎるため、ホンジョというキャラに対し「あのさあ・・・」と辟易してしまうこと自体がそもそも残念なこと。
ストーリー的に安易な展開(ホンジョが出歩く→トラブル)が多いせいで、役に対してネガティブな印象を自然と植え付けられるのは、ホンジョという役を考えるにフェアじゃない気もしました。

・最終回のラストシーン
あれは一体何でしょうか?
すみませんが、正直ちょっとキレそうになりました。
ホンジョとシンユの2人の関係は朝鮮時代にさかのぼる訳ですが、16話最後のエンディングの最後のシーンの真意は一体…。
木箱を”開けていた”ムジンが、呪術の書を持ち去っていたシーン…。
というか、そもそもあの木箱は巫女(エンチョ/ホンジュ)しか開けることができないと思いますが…?
そうなると序盤の物語の設定が無になりますので意味不明だなと思いましたが、その点を無視したとして、書を持ち去るムジンの意図とは??
個人的には、ホンジョとシンユが現代で手に取った呪術書はムジンによってすり替えられたものだった、という意味かなあ…と考察します。
つまりホンジョがかけた呪術は意味が無かった(効力なし)、ということかなと思います。
他にも色々な可能性が考えられるので、何故このシーンを最後の最後でぶっ込んで来たのかというモヤモヤした気持ちも抱きつつ…。
最後まで散らかるのはやめて頂きたいなと思った次第です。
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ということで、面白いスタートだと思った今作ですが、中盤以降からちょっと流れが変わってしまったかなという印象です。
色々詰め込んだものの、シーンの流れを細切れにしすぎて散漫になっていたようでした。
ポテンシャルが高くて間違いなさそうだと期待しましたが、個人的にはとにかくキャラ描写が雑すぎて、その点がどうしても引っかかってしまいました。
とはいえ、ロウンさんがかっこよかったので楽しめたドラマでした。

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