ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ You make me Dance ~紅縁 ホンヨン (感想)

おすすめ度:77%
赤い糸度:100%
オーデション度:100%
原題:유메이크미댄스 / You Make Me Dance (全8話)

you make me dance 紅縁 ほんよん 感想レビュー

借金の取り立て先はあの男性だった…2021年のBLドラマ。

あらすじ・キャスト

ダンスを専攻している大学生のシオン(チェ・ヨンウさん)は実は借金を抱えていた。
債務の取り立てにシオンの元に向かったホンソク(ウォン・ヒョンフンさん)は、彼と過去に会ったことがあると思い出す…。

感想

約13分x8話の観やすい尺のBLドラマです。
短いですが映像の構図も割と美しく、話の構成としては上手く組み立ててあるドラマだなと思いました。
私が視聴した過去の韓国BL系ドラマと比較しても、この短いドラマとして考えると話の繋ぎに目立った強引さが無く、この界隈のドラマもどんどん洗練されているなあと強く感じました。(偉そうにすみません…)
よくよく考えるとオモシロな箇所も多いのですが、それは他の男女のラブコメの短いWEBドラマでも同様ですので、そこまで気になりませんでした。
また演じられているお2人ですが、特にシオン役のチェ・ヨンウさんは『田舎町ダイアリーズ』でも主演になっていましたので、これからどんどん活躍されるかもしれません。
私は田舎町~の方を先に視聴していたので、少し驚いてしまいました。

この作品では赤い糸というロマンティックなモチーフが、ポッドキャスト(ラジオ)と絡めて使われており、個人的にはその点がとても良いなと思いました。ラジオというレトロでもあり、上手く伝言板のような役割をする”アイテム”ですが、毎回どんなドラマでも良いなあと思ってしまいます。
人間の関係性を描写する時にに時差と偶然のような効果を生み出せるので、必然的に切なさが出ますね…。

ちなみにこの作品もドラマとは別に映画版が存在するようです。映画版は観ていませんが、恐らくドラマを編集したほぼ同じ内容だと思われます。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

𝐖-𝐒𝐓𝐎𝐑𝐘_𝐨𝐟𝐟𝐢𝐜𝐢𝐚𝐥(@wstory_0501)がシェアした投稿

制作W-STORY インスタグラムより

20歳で大学の舞踏科でダンスを学んでいるシオン。
彼は次のオーディションに向けて練習中。しかし先輩の厳しいコメントに自信を失っているようです。
そんな彼の元に、謎の男性2人組が。そう男性ホンソクら2人は借金の取り立てにシオンのところにやって来たのです。シオンはお金を借りていたのでした。
債務者シオンの顔を見て何か気付いた様子のホンソク氏。
そう、実は3年前まだシオンが高校生の頃、2人はバスの中で出会っていたのでした。まるで赤い糸に結ばれたように…。
と、ここで冒頭1話のポッドキャストと小指の赤い糸の話が繋がっていたのでした。
借金と赤い糸…。まさかの繋がりがここで発生。すごい。
この彼ら2人が共通して好んで聞いているポッドキャストの番組が、作品内では彼らの関係を発展させるカギの1つになっています。

シオンは1か月後のオーディションまで返済を待ってくれとホンソクに頼みます。
オーディションに合格さえすれば、お金は返せるとのこと。
シオンは納得させるため、ホンソクだけに自分のダンスを披露するのでした。(もう1人の男性は無視されたのでしょうか…)
そんなシオンのダンスに心を打たれるホンソクさんは、無意識に涙を流してしまうほどです。
ダンスに感動したホンソクさん。彼の要求を会社に無断で聞き入れ、ホンソクはシオン君になぜか付きっきりで”管理”を始めてしまいます。
ホンソクさん曰く「顧客管理」とのことですが、頻繁にシオン宅に出現。
そんなホンソクをウザく感じていたシオンですが、彼も実はずっと孤独だったのです。
そもそも借金を抱えた理由が母親で、その愛していた母親からも”捨てられた”状態になっていたシオン。どこかでずっと寂しさ感じていたシオンが、突然現れたホンソクに次第に心を許していくようになります。
一方のホンソクさんですが、彼の過去は残念ながら不明です。
とりあえずこのシオンの件が終わると、勤務先のチャチャチャ・キャピタルという楽しそうなネーミングの会社を退職する意向のホンソク氏。
またシオンには「貸金業で自尊心を失っていた…」と吐露していましたので、彼は何かしら心に傷を負っているようです。
そんな傷ついたシオンとホンソクが出会ってしまったんですね。

ホンソクさんはシオンに借金を返済させるためなのか、彼が絶対にオーデション合格できるよう全面的にサポート開始。なんとシオンの家に住み込み状態で彼の生活の面倒を引き受けるようです。
また大学生活でも、シオンを邪魔する先輩がいるのですが、彼の攻撃(?)から守るホンソク。優しい。
彼らの関係性を表すかのように、ホンソクが何度か「僕たち」という言葉を出す度に、嬉しそうにするシオン。ホンソクの行動から、シオンはホンソクが「僕にとって大切な人」になっていると気付いたのです。
しかしそんなシオンの態度に自身を制するように、突然の仕事の規範を持ち出すホンソクさん。シオンの気持ちを受け入れはしません。
ただここは「恒例の一旦別れを挟むパターンか…」と私は邪推していましたが、そうではなく、しっかりとポジティブな意味合いのシーンとして成立していたので安心しました。
シオンはホンソクも自分と同じ気持ちであると確信し、「必ずオーデションで優勝してから、関係を一から築く!!」と宣言。これは確かに…と納得させられました。
シオンのモチベーションにも繋がるようですし、前進した関係で良かった!

オーデションのシーンですが、ホンソクにシオンがもう一度ダンスを見せるところを重ねた描写はとてもいいなあと思いました。
このドラマのタイトルと強いリンクを感じさせますし、シオンが”ストーリーを作りながら”ホンソクのために踊ったことが伝わったシーンでした。
ただ1つ個人的に残念だと思ったところは、ホンソクの過去でしょうか。
仕事に失望したという点だけでなく、ホンソクはピアノも弾けますし、最初にシオンのダンスを見て感動しているところから、何かしらダンス(または芸術系)の背景があったのではないかと少々推測できもしました。
つまり、”You Make Me Dance”というのはシオンだけでなく、ホンソクにも当てはめることができるタイトルでもある気もするので、数分だけでも彼の過去の描写があれば、より作品として良くなったような気がしました。

2人の気持ちが通じ合った翌朝。何故かホンソクさんは突然の別れを切り出します。
このシーンはゆで卵以上に驚いてしまいましたが…。
無理矢理、ここで別離シーンを入れてきたな…(尺がないという意味で)と思いました。失望するシオン君。ここは彼が大好きだった母親の姿と、ホンソクがリンクしたのではないかと思います。
ただ、個人的にこのドラマで一番驚いたのが、ホンソクさんの勤務しているチャチャチャ・キャピタルに海外支店が存在するということでしょうか。
この2人の関係は一体どうなるのか…(是非ドラマはお楽しみください)

ということで、なかなかロマンティックなシーンもあり、短い尺のドラマながら上手くまとめてあるなと思いました。
ダンス練習の際使うシオン君愛用のバーが異常に細い素材で作られており、それをホンソクさんが赤い糸で巻き付けて直すという、とんでもねえ技が見られたりと、無理矢理”赤い糸”に繋げててくるあたり、なかなかアリだなと思いました。
とりあえず絶対赤い糸の可視化という強い意思と一貫性が感じられました。
ホンソクさんは恐らくバスの中での出会いシーンから、シオンのことを好きになっていたように思いましたので、まさに赤い糸がシオンに繋がって良かったなと思った次第です。細かい部分は無視して、雰囲気もあり楽しく視聴したドラマでした。

こちらもおすすめ: