ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 賢い医師生活 感想

おすすめ度:100%
おやつとカップラーメン度:100%
友情は宝物度:100% 
原題:슬기로운 의사생활 1話約80分、全12話

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大学医学部時代からの親友5人。彼らの友情と医師としての仕事を綴った、2020年放送のヒューマンドラマ。

 あらすじ・キャスト

シーズン2の感想はこちらです:

難関ソウル大学医学部に同じ99年に入学した同期の5人組は仕事でもプライベートでも大の仲良し。

脳神経外科のチェ・ソンファ(チョン・ミドさん)
胸部外科のキム・ジュンワン(チョン・ギョンホさん)
肝胆膵外科のイ・イクジュン(チョ・ジョンソクさん)
小児外科のアン・ジョンウォン(ユ・ヨンソクさん)
産婦人科のヤン・ソッキョン(キム・デミョンさん)

この5人が同じ大病院のユルジェ病院で働きながら、友情、恋愛、家族、仕事…。
医師として忙しさの日々の中で輝くような一瞬を綴る群像劇風のヒューマンドラマ。

感想

あらすじがかなり短くなってしまいましたが、これ以外「あらすじ」としては書くことがない…。
つまり、
とにかく観て!!!というタイプのドラマです。
そして結論、

とにかくはちゃめちゃに面白い!!!

観ていて終わるのが惜しくなる、大好きになったドラマになりました。

”普通の日々”の面白や悲しさ、幸せ…そのような小さな日常のエピソードを非常に上手く切り取って、全く飽きないテンポの良さで描き出しているドラマです。
個人的にそのような作品が好きなので、このドラマもまさにそのタイプでした。

そしてこの作品、なんと(?)全12話。
9話ぐらいでそれに気付いて、「16話までじゃないの!?」と結構なショックを受けました。
既に中盤で「もっと観たい…」と感じた作品でした。

主人公は5人。羨ましいぐらい仲の良い男性4名、女性1名の大学医学部の同期たちです。
現在はほぼ40歳の彼らは、同じ大きなユルジェ病院でそれぞれ専門分野で医師として仕事をしている身。
忙殺されるぐらいの仕事量と僅かな時間のプライベート。

そんな5人のせわしない生活に焦点を当てて、ユーモアを混ぜて楽しく、そして時には涙がでそうな(でも押しつけがましくはありません)ストーリー展開でお話が進みます。

割とスピード感があるというか、各エピソードのテンポが非常に速いので観ていて本当に全く飽きずメリハリがあります。

大病院という舞台だけに、序盤は登場人物の多さに少し戸惑いますが、慣れるとそんなに混乱するほどではないので大丈夫です!

またそれぞれの人のエピソードですが、情に訴えるような形で描かれていないところが、個人的にとても気に入ったドラマでした。
もちろんドラマですので大袈裟な部分もありますが、リアリティがちょうど良いラインで描かれています。
本当にこの5人が存在するようにも思えたし、またとても彼ら(役柄が)が大好きになりました。

このドラマの面白い部分として、彼ら5人はプライベートでバンドを組んでおり、たまに5人で集まって懐かしいメロディの演奏を楽しんでいます。

そのシーンもこのドラマでは良いスパイスになっていて、いつもの病院のやや緊迫した雰囲気から開放された、リラックスして楽しそうな5人の顔が見れて大変良かったです。

ゆるいネタバレありの感想

 ユ・ヨンソクさんインスタグラムアカウントより

ストーリー展開と説明できるお話の筋があるにはありますが、基本的には病院で働く人々それぞれのエピソードが細かく語られているタイプのドラマです。
ここでは、メイン5人組(約40歳)各役柄と関係者について、ネタバレありで書いてみます。

ユルジェ病院で働く人々

脳神経外科
チェ・ソンファ(チョン・ミドさん):

バンドではボーカル/ベース担当
5人組の中の唯一の女性。かなりの大食い。病院でのニックネームは”鬼神”。
頭が良く落ち着いており、なんでも自分でそつなくこなすクールな女性。後輩から慕われ、相談をよく受ける。
同じ医局のレジデント(後期研修医)のアン医師から想いを寄せらている。
大学生時代にヤン・ソッキョンから告白され、フッた経験がある。
キャンプが趣味で、1人でも雨の日でも気晴らしにキャンプをする。

産婦人科
ヤン・ソッキョン(キム・デミョンさん):
バンドではキーボード担当
ジョンウォンと小・中学校が同じ。バツイチ。
アメリカに長期留学していたが、妹の事故のため帰国。その後仲が悪かった母親と和解し、現在はマザコン状態で仲が良い。
家族問題が複雑で、長年それに悩まされている。
スマホを片手に1人でいる時間を好み、口数が5人の中では最も少ない。
周囲や部下からは鈍感で協調性がない、人の気持ちがわからないと言われているが、彼なりに色々しっかりと考え行動している。
過去の離婚問題によって、恋愛には非常に消極的。同じ医局のレジデントのチュ医師から想いを寄せられている。
学生時代はギャグ同好会に所属し、ソンファに告白するもフラれた経験がある。
母親はソンファとの結婚を強く願っている。

小児外科医
アン・ジョンウォン(ユ・ヨンソクさん):
バンドではドラム担当
ソッキョンとは小・中学校が同じ。ユルジェ病院長の息子。
姉と兄がいるが、2人とも神父とシスターで自身も敬虔なクリスチャン。
辛い医師の仕事がむいていないと日々考えており、神父になるため辞表を提出する。
真面目で優しい性格のためか、ニックネームはクリスチャンだが”仏様”のため、ネタになる。
医局は違うが一般外科医のレジデント、チャン・ギョウル医師から密かに想いを寄せられている。
恋愛にはあまり興味がなさそうで、大学生の時から彼女いない疑惑。
本人は気付いていないが、感情が全て顔や態度に出るタイプ。
携帯の呼び出し音が警告音。

胸部外科医
キム・ジュンワン(チョン・ギョンホさん):
バンドではギター担当
プサンの昌原出身でイ・イクジュンと同じ高校に通っていた。
ゴルフが趣味で、ソンファと並んで大食い。
非常に冷静で時に冷酷すぎる性格。後輩には厳しめに指導するので、ピリピリした雰囲気が周囲に漂い恐れられている。
恋人ができると携帯電話をマメにチェックし、性格がやや穏やかになるため、周囲にバレやすい。
部下のレジデントがジュンワンとは正反対の性格のため、イライラすることが多い。
イクジュンの妹のことが好きで告白し、周りには内緒で付き合っている。
もうそろそろ結婚したいと望んでいる。病院内での居室がジョンウォンと同じ。

肝胆膵外科医
イ・イクジュン(チョ・ジョンソクさん):
バンドではボーカル/ギター/ベース担当
既婚で唯一の子持ちだったが、後に離婚しシングルファーザーに。元妻は大企業の常務で海外勤務をしていた。
ジュンワンと同じくプサンの昌原出身だが、ソウルの”都会”を心から愛している。
大学を首席で卒業。普段遊んでいるように見えるが5人の中で一番勉強ができた天才型。
非常に明るい性格で、コミュニケーション能力がとにかく抜群。病院内の食堂のおばちゃんの手伝いをするなど、場所問わず顔がやたらと広い。
芸能人(カメオ出演の女優さん)と付き合った経験がある。
勘も鋭く、料理やダンスも得意。また、サービス精神旺盛で、後輩の恋愛相談も積極的に応じる。
かなりの陽気キャラとして学生時代から知られており、昔はクラブで遊ぶのも大好きだった。学生時代は前髪の一部を長く伸ばすダサいスタイル。
大学生の時はソンファの事が密かに気になっていたが、告白はしていない。
雨の日はソンファと2人で食事をする約束をしている。
医局での気晴らしとして、空いた時間はパソコンのソリティアで遊んでいることが多い。

脳神経外科医レジデント(後期研修医)
アン・チホン(キム・ジュンハンさん):
陸軍出身で大尉だったがとある理由で退職し、医者の道へ。
イクジュンの妹とかなり仲が良く親友で、今でもよく深夜に電話をして近況報告し合う仲。イクジュンからは妹の彼氏/夫候補だと勝手に誤解されている。
穏やかで真面目な人柄だが、芯がかなり強く周囲に流されないタイプ。
ソンファの事が上司でありながら、好きになってしまい告白するものの、ソンファからは一線を引かれている。普段からソンファの事を非常に気にかけている。
自分の誕生日の日ソンファに、とあるお願いをする。

一般外科医レジデント
チャン・ギョウル(シン・ヒョンビンさん):
引っ込み思案で口数が少なく、地味な見た目の女性レジデント医。
メイクやヘアスタイルなどに一切興味がなく、ややそっけない印象。
しかし、いざという時には誰よりも大胆にそして真摯に行動し、非常に真面目な性格。
産婦人科レジデントのミンハと仲が良い。
食べる事が大好きで、昼食のカップラーメンは必ず同時に2個食べる。
珍しい”一般外科”レジデントで病院内に1名しかいないため、他の専門医から彼女に手術を手伝ってもらおうと常に人気者。
髪の毛はいつもボサボサ気味だが、食事の前には手持ちのペンで前髪を留めるクセがある。
恋愛経験なしだったが、ジョンウォンに熱い想いを寄せており、イクジュンに相談に乗ってもらっている。

産婦人科医レジデント
チュ・ミナ(アン・ウンジンさん):
やたらと化粧が濃く、友人のギョウルに毎回それを指摘される。
ハキハキした性格でよく気が付き働き者だが、少々お節介なタイプ。その性格のためか、忙しい医局内でストレスをためる日々が続く。
上司であるソッキョンに対して不満を募らせていたが、誤解と気付く。
その後ソッキョンのことが気になり、告白しようと画策している。

陸軍少佐
イ・イクスン(クァク・ソニョンさん):
イクジュンの妹で、陸軍に所属している。
脳神経外科医のアンとは親友。
テコンドーや空手など様々な体術に長けていて、特に足技(キック)が得意。
過去に辛い恋愛を経験していたが、ある日ジュンワンから告白されて付き合うことに。
海外での博士号取得を考えている。
兄イクジュンから指導された(?)ハト芸が上手い。

主にこのメインの医師5人とレジデント4名とイクスンを覚えればほぼ問題ありません!
他にも魅力的なキャラが本当にたくさん出演されています。
この説明が既にネタバレになっていて、これらのそれぞれのエピソードがかなり上手く描写されてドラマは進んでいく展開になっています。

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ありがちな1話で1人に焦点を当てて描かれるというタイプでもないので、非常にテンポよく、サラッと重要な(?)お話が流れたりもしますので、新鮮というか、全く飽きずに観れました。

そして病院という舞台のため、もちろん生と死を扱ったエピソードも多くあります。
が、決してお涙頂戴的な展開になっていないところが、本当に素晴らしい!
もちろん複数回泣いてしまいましたが、そのシーンを引きずらずに上手く進むエピソードがかなり心地よかったです。

ラブストーリー好きなので、ギョウルとジョンウォン先生の恋愛をかなり応援していたのですが、最後本当に良かったです。

ジョンウォンがソンファに”やんわりと”相談し、ソンファが最後に
「冬(ギョウル)が来た~」と窓を開けて言うシーンはとっても可愛かった!!
冬は韓国語で”ギョウル”なんですね…学びました。

この5人で最も好きなのがソンファでしたが、ソンファ役のチョン・ミドさんが本当に素晴らしかったです。彼女、この5人で唯一の女性。
この4人に囲まれた外科医…ともすればかなり反感を買うというか、鬱陶しい役になる可能性も秘めていたと思います。
が、演技や雰囲気含め、ミドさん、非常に知的(に見えました)で女性性を売りにしておらず、本当にこの男性4名と性別を超えて親友であり、優秀な医者という役柄にピッタリの素敵な女優さんでした!
しかし、普通に観ていて

ソンファになりてえ…
と思ったぐらい、ソンファ役良かったです。
イクジュンが「ソンファの事はみんな好き」と言っていましたが、その通りでした。チョン・ミドさんだけでなくメインの5人ですが、キャスティングが本当に素晴らしく全員役柄にピッタリ。

最終話の本当に最後、彼ら5人は一体どのような選択をするのでしょうか…。大変気になったところで終わってしまいました。

しかし、2021年に『賢い医師生活』シーズン2が確定しているとのことなので、今から本当に待ちきれません!
是非このテンポのまま、そしてこのクールなストーリー展開を引き継いでいって欲しいです。

このドラマですが、キム・スヒョンさん主演の『プロデューサー』を観終わった後に思い出させたドラマでした。
日常系で、プロデューサーも日々起こりうる派手ではないけれど心に残るエピソードをうまく描いたドラマでしたが、この『賢い医師生活』も同様に、本当にこの5人がどこかで存在していて欲しいな、と思った作品でした。

また、この作品は『刑務所のルールブック』(原題訳:賢い監房生活)と同じ脚本家と監督のドラマで、刑務所のルールブックの出演者も多数登場していました。カメオ出演(ゲスト出演)として、コ・アラさん(Araさん)が本人役(?)出演されていたのが面白かったです。
この作品の脚本家と監督が『応答せよ』シリーズの2人なので、その繋がりでしょうか。

大きな1つのストーリー展開を期待して観た方には拍子抜けで、面白くないと思われるタイプのドラマになるかもしれません。
ですが、日常系/ヒューマン系が好きな方にはドンピシャな内容ではないでしょうか。
個人的にはとっても面白く観ることができ、クスっとする笑いあり、涙ありで大変良いドラマでした、おすすめです!

最後になりましたが、このドラマを観ていて現在のこのコロナウィルス状況下で、厳しい現実と戦う医療従事者の方々、エッセンシャルワーカーの方々の事を考えさせられました。
あらためて心から感謝したいと思いました。

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