ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 真夜中の管理人 (感想)

おすすめ度:75%
怖いマンション度:100%
ネタ探し度:100%
原題:괴기맨숀 / The Grotesque Mansion (全8話、U-Next版)  *オリジナルは映画

韓国ドラマ 真夜中の管理人 感想考察レビューあらすじネタバレ

不気味なマンションにまつわる奇怪な話とは…?2021年のホラードラマ(映画)。

あらすじ・キャスト

WEB漫画家のジウ(ソンジュンさん)は漫画のネタ探しのため、奇妙な噂が立つ古いマンションに取材に向かう。
そのマンションの管理人(キム・ホンパさん)から、現実では起こり得ない不可解な出来事を聞き出すジウ。
取材のため熱心にマンションに通うジウに、彼を慕う後輩のダヘ(キム・ボラさん)は心配するのだったが…。

感想

思った以上に雰囲気が作り込んであって、面白かったです!
短編のホラードラマということだけで何も考えずに視聴しましたが(すみません)、想像以上に良くて、なかなかにそして適度に怖かったです!
ソンジュンさんがストーリーテラーのような役目で構成される、オムニバス形式のホラードラマです。
ただ注意点が一つあります。この作品を私はU-Nextで全8話のドラマとして視聴しましたが、本来は1時間46分の「映画」作品です。
映画として世に出た物を分割して短編ドラマにしてしまうのは、あまりにも失礼というか、大きなルール違反のような気がしますが…。どうなのでしょうか?(個人的な意見です)

出演されている俳優さんですが、他の作品でもお見かけするしっかり脇を固める俳優の方々ばかりで、見応えがありました。
とにかく各話とてもテンポがよく、また各話の人物が上手く微妙に繋がっていて観やすい作品ですが、元々映画なのでテンポが良く思えたのは当たり前かもしれません。

なんとなく都市伝説的な雰囲気もあり、はっきりと”それ”が何なのかが語られていない点も良かった。
怖さのレベル(?)ですが、ゲーム的というか、どちらかと言うとお化け屋敷のようなビジュアルとしてのインパクトに起因する恐怖と驚きが強いかなと感じました。
少々ネタバレになりますが、個人的にこの手のドラマに使われると苦手な”人形”が某回では強くフィーチャーされており、久しぶりに思わず目を閉じてしまったようなシーンがありました。とにかく不気味。
また他にも、集合体恐怖症の方は避けた方が無難かなと思われる描写がありますのでご注意下さい。

エンディングですが割とありがちなもので途中から読めはしますが、王道の良い終わり方でいいなと思いました。
このようなオムニバス形式とホラーは大変相性が良いなあとつくづく思った次第です。
もし気になった方はぜひチェックしてみて下さい、手軽に視聴できるサイズのドラマになっていて、(恐らく)それほど期待を裏切らないと思います。

ゆるいネタバレありの感想

韓国映画 グロテスクマンション 真夜中の管理人 レビューあらすじ感想

WEBコミックを描いている漫画家のジウ。しかし連載はそれほど人気もなく、彼は新しい漫画のネタを求めています。
彼は古びた、いわくつきの大きなマンションにネタを探しに行くことに。
奇妙な噂があるという、クァンリムマンション。ジウは管理人室を訪ねます。
気配なく突然出てきた管理人に驚くジウ。管理人の男性は20年前から働いているとい言います。
ジウは噂で聞いたマンションの過去を質問する。
管理人はマンションの住人たちに起こった不思議な出来事をジウに静かに語るのでした…。

502号室
妻と子供を残してクァンリムマンションに引っ越してきた作家の男。
しかし引っ越し当初から、子供の声がどこかからすると感じる。しかし、不動産会社にも管理人にも子供は近隣の住人の中にはいないと言われるのだった。
そんなある夜、部屋に何者かの人影を感じた男。そして不気味にノックされる部屋のドア…。
感想:物語のスタートとしては、かなりマイルドな感じです。このマンションの不気味さを描く”掴み”という感じ。
ちなみに妻子を残してという設定が何らかの伏線になるのかと思っていましたが、一切関係ありませんでした。

907号室
既婚者と交際している女性。そんな彼女の部屋を交際中の男が訪ねて来るが、妙に体が濡れているのだった。
妻に関係がバレたので、当分ここに滞在するという。女性は逆に嬉しくなってしまう。
しかしある日、彼女の家でシャワーを今浴びているはずの男。その彼がまさに彼女の家をノックしてくるのだった。女は混乱してしまうが…。
感想:面白かったです!彼が濡れていたという理由もしっかり回収されていて、短いお話の中で起承転結が上手くまとまっていて良かった。

408号室
教育ママの監視下で暮らす女子高生。
集中できるという薬を母から勧められて以来、それが手放せない様子の彼女。
成績がふるわないのは「死ぬほど努力していないから」、彼女は暗い部屋から何かを感じるのだったが…。
感想:心理的な怖さを描いた話。誰が彼女を追い詰めたのでしょうか…、答えは明確でした。

1014号室
バレリーナだった元カノと別れて半年の男性。問題はその別れた彼女は、今も行方不明ということ。
男は彼女の事が忘れられない様子、しかしそれには理由がありました。
なんと別れ際に、子供が出来たとすがる彼女を男は冷たく突き放していたのです。
しかしある夜、行方不明の元彼女から謎のメッセージを受け取り、男は背筋が凍ります…。
感想:男性の部屋に置いてあるバレリーナの置物が上手くリンクしていて、漫画的でおもしろい描写だなと思いました。
忘れられない理由が恋しいだけではない、何かを感じてその点も怖かった。

708号室
クァンリムマンションを仲介する不動産会社社長。
実は彼自身もこのマンションに”妻”と共に住んでいるのでした。何者にも邪魔されない閉ざされた静かな暮らし。
しかし、そんな彼のキッチンの流しが詰まるトラブルが…。
感想:不気味すぎる人形が冒頭から登場し、正直半泣きになるぐらいのインパクトでした。人形コワイ。
もう最後の恐怖オチなんかよりこの人形自体が怖すぎて、個人的には完全な出オチになっていました。

604号室
留学から戻り、幼馴染の友人の家に泊めてもらうことになった男性テフン。
しかし友人の家はジメジメしていて、カビだらけ。違和感を覚えるテフンは自ら掃除しようとします。
その時、閉ざされた部屋でカビにまみれた家族の肖像画を見つけるのだったが…。
感想:人体のぶつぶつ系で怖さを表現しているので、集合体恐怖症の方はご注意下さい。

1504号室
管理人から「行けばわかる」と言われた、閉ざされた部屋の鍵を受け取るジウ。
部屋には謎の取材テープが落ちているのだった。
「私は管理人ではなく、客だった…」という語り始める管理人の声。
遂にクァンリムマンションの秘密が明らかに…。
感想:物語の真相が明かされるラスト2話。今まで聞き手だったジウに恐怖が襲いますが、彼は一体どうなるのか…?

エンディング
クァンリムマンションが、元々宗教団体の施設だったことを突き止めたジウ。
しかし「ミイラ取りがミイラになる」とはまさにこのこと。ジウさんは、もう漫画家としてではなく、次は語り手になるのでしょう。
同情したのはジウのことが好きだった後輩です。おそらく彼女も次の…?
とはいえ、一応最後の描写が若干雑だったような気もしますが、王道の終わり方である意味様式美で良かったと感じました。
--
ということで、何の予備知識もなく視聴したのもあって、想像以上に面白く視聴しました。
ですが後からこのブログを書いている時にこれが元々は映画だったと知って、違う意味で大きな恐怖を覚えた次第です。これが本当のオチだったのでしょうか!?
切り刻まれて8話編成にされてしまった作品でしたが、適度なホラー系ドラマをお探しの方にはおすすめです。

こちらもおすすめ: