ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ マイネーム: 偽りと復讐 (感想)

おすすめ度:88%
ハン・ソヒさんのヤバさ度:100%
復讐度:100%
原題:마이 네임 / My Name 全8話

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父親が殺害され、その復讐を誓う娘のとった行動とは。2021年の犯罪アクションドラマ。

あらすじ・キャスト

麻薬組織に所属する父ドンフン(ユン・ギョンホさん)の娘ジウ(ハン・ソヒさん)は、指名手配犯のため娘の所にまで捜査が及ぶ生活にウンザリしていた。
そんな父が捜査の目をかいくぐってジウの元に久しぶりに戻った際、父親は何者かに殺されてしまう。
父の復讐を誓ったジウは、チェ・ムジン(パク・ヒスンさん)率いる父がいた組織に入り、更にアンダーカバーとして刑事になる。
チャ・ギホ(キム・サンホさん)が指揮を執る麻薬捜査班で、ピルド(アン・ボヒョンさん)と共に動き始めるが…。

感想

ハン・ソヒさんがヤバい
当初の想像よりずっとハードな作品で、良い意味で面食らいました。
父親をドアを隔てた目の前で殺されてしまい、文字通り全てを捨てて"復讐"を誓った女性のストーリー。
全8話という映画とドラマの中間のようなちょうど良い尺と、畳みかけるようなテンポの良さで一気に視聴してしまいました。
キャラ設定や描写も少しコミック的な要素も感じられ、面白いなと思いました。
じっくり考えると「?」と思う点もあったのですが、強弱あるエピソードとこれぞ!という韓国映画らしいエッジの効いた残酷さもしっかり入っていて、とても面白かったです!
真上から撮影するカメラワークなども、とてもカッコイイなと思いました。

とにかく主演のハン・ソヒさんのヒリヒリするような演技と、どこか光を失ったようなうつろな視線の表情が終始素晴らしかったし、彼女が最も目立った作品だなあという印象が最後まで強く残りました。
何とも言えない(強そうでもあるし、繊細そうでもある)不思議な雰囲気がある女優さんだな…という印象を元々持っていましたが、今作品でハン・ソヒさんの印象が更に変わりました。
ソヒさん、ヤバかったですし、本当にかっこよかった!です。

ストーリーですが、登場人物がそこまで複雑でないのもありますし、アンダーカバーという設定的にも大体の筋が早めに予測できる点がありはしましたが、それでも「あっ!?」と驚かせるシーンが期待を裏切らず多数用意されていて、最後まで中だるみせず楽しめました。
こういう「わかっていても」本当に魅せ方が上手いのが、韓国ドラマ/映画の一番の魅力であり、大変素晴らしいところだと思います。毎度すごい。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
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ハン・ソヒさんインスタグラムより

ユン・ジウ、17歳の誕生日の日。一般的には楽しいはずの特別の日ですが、彼女は違いました。
父親ドンフンは指名手配中で音信不通の犯罪者、学校まで刑事が追いかけてきたり、クラスメイトからそれが原因でいじめられたり。結局、通っていた女子高を退学。
どうしようもないタイミングの時に父親から呑気な声で電話が…。
彼女は怒りで「(父は)死んだと思うことにする」と絶縁とも取れる言葉を投げつけてしまいます。
そんな彼女の言葉を聞いて、さすがの父ドンフンは捜査の目をかいくぐってジウの住む家に戻ります…が、娘の顔を見ることもなく玄関のドア前で何者かに射殺されてしまいます。
一部始終を聞いてたジウ、目の前で絶命する父に大変なショックを受けます。
彼女の必死の訴えもむなしく、父ドンフンを殺した者の捜査は打ち切りとなり、ジウは「自分で復讐するしかない」と決意。
父親がかつて所属していた、あの麻薬組織トンチョン派の代表チェ・ムジンを訪ねます。

ここから彼女の辛く長い復讐劇がスタート。
このトンチョン派ですが、港にあるソンジン船舶の敷地内に秘密のジムを構えていて、強靭で荒くれた男性たち(組織員)が日々鍛えているようです。
この中に"新入り"として入ったジウ…素人目にも治安が極悪。ですが彼女は負けません。
チェ代表がジウに「急所だけ狙え」という、一般的に広く知られた有難いアドバイスしたおかげもあってか、彼女は(体格差がある)女性ながら男性を倒しまくります。
これを面白く思わなかったのが、ガンジェ(チャン・リュルさん)という構成員。
彼は決して許されない卑劣な手で彼女をやり込めようとしますが、代表に見つかってしまい、組を除名されてしまいます。
ジウは代表に精神的にも身体的にも強さを認められ、オ・ヘジンという新しい名前をジウに与えられ、ジウが知らなかった父親の殺害に関する新たな情報を知らされます。
犯人は警察だ、と。
ヘジンとして生まれ変わったジウは、警察官となり父を殺した者を内部から探るため、目的だったインチャン地方警察庁麻薬捜査隊、そしてチーム長のチャ刑事の元までやっと辿り着くのでした。すごい執念。
この彼女の立場は、トンチョン派代表としても"使える"存在でもあります。警察に目を付けられている代表に捜査の手が届く前に、ジウから情報を得られるからです。

ジウは父の事件の手がかりを探したり、またトンチョン派とチェ代表を守るため、オ刑事として働く彼女。
ある日、チェ代表ピンポイントに狙った、チャ・チーム長指揮による逮捕作戦がいきなり決行されます。これがジウの立場を危うくさせるポイントでした。

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全刑事のスマホが全て回収された上で作戦が決行されたため、ジウは代表にこの件を連絡することができませんでした。
ただ、スマホだけが代表との連絡経路としてあり、他にバックアップ的なものが用意されていないのは、警察として働いていれば、事前に携帯電話が使えない状況が普通にあると予想できると思うので、スマホ無い=代表に肝心な時に連絡できないという設定は少し安直すぎる気がしましたが…。
スマホ頼みの現代社会への警鐘でしょうか。

このジウから連絡がなかった問題は、どこか小さな疑いの波紋をチェ代表や、元々彼女に対して懐疑的だった代表の側近チョン・テジュ(イ・ハクジュさん)を投げかけることに。
一方のジウが所属する麻薬捜査班にも、内部に裏切者がいるのではなないか…という疑惑が生まれます。チャ・ギホは、ヘジンを疑います。

加えてもう一つの問題が、新興勢力です。
トンチョン派の"シマ"を荒らす、新しいタイプの麻薬が密かに流通し始めていることを把握する、警察やチェ代表。
どうやらその新薬を流通させているのは、あの組から除名したガンジェだったのでした。
トンチョン派がスーツ系のわかりやすいクラシックスタイル悪に対して、ガンジェ派は代表同士で比較すると世代の違いもあってか、ネオ・世紀末系悪スタイルで面白かったです。

このように、トンチョン派のチェ代表vsジウ/オ・ヘジン刑事vsチャ刑事&ピルト刑事vsト・ガンジェの間で、緊張感ある心理戦や暴力戦の駆け引きが続きます。

最終的に真実を知ったジウ。
チャ代表が彼女に語った「人を殺すには確信が必要、答えは自ら見つけるべき」というのはまさにその通りだった訳です。
復讐という目的のみで生きてきた彼女ですが、ふと彼女を包んだ幸せも奪われてしまいます。
化け物になってやる、と本来の決意を思い出したジウ、見つけた真実と彼女のとった行動は、最終的に彼女を満足させるものだったのでしょうか?
ジウさんは最終的にはかなりの殺人を犯した訳ですが、そのあたり一体どうなったのか知りたいですが…。
しかしエンディングでは、また何とも表現しにくい(良い意味で)ソヒさんの表情で終わり、一瞬完全に代表のように、吹っ切れて化け物道を歩んでいる可能性もゼロではないなと思いました。かっこよかったです!!
話の着地点ですが、彼女が「決意」した時からスタンスが全くブレておらず「そうだよね、こうでなくっちゃ」的なルートになっていて、個人的にはとても良い終わり方だったと感じました。

チャ代表はジウの事を騙していたわけですが、親友と思っていたジウの父ドンフンに裏切られ、ずっと引きずっているようでした(写真を捨てずにいたのはその象徴)、その娘ジウにもどこかそのような関係を見出していたようにも思えました。
最後は彼女をずっと"待って”いた訳ですし、このような騙し・騙される孤独な人間関係を終わらせたかったのかもしれません。最後父のお墓に名前が刻まれた所も印象的でした。

ということで、潜入捜査って厳しすぎない…?自分含め家族の人生を賭けてまでやることなのかな…?と、色々と恐ろしく感じつつ、とにかくスピード感ある展開とハン・ソヒさんのかっこよさ、韓国作品ならではの鋭さが光っていて、渋くて面白いドラマでした!

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