おすすめ度:70%
前世度:100%
執着度:100%
原題:그놈이 그놈이다 全16話(Amazon Prime版)
非婚主義の女性が出会った男性は前世からの繋がりが…?2020年のラブコメ。
あらすじ・キャスト
ウェブトゥーンの編集企画を仕事にしているヒョンジュ(ファン・ジョンウムさん)は、仕事の鬼で、結婚は絶対にしないと決めている女性。
弟のように仲の良いウェブ漫画家のドギョム(ソ・ジフンさん)と共に良い作品を作ろうと必死に頑張っていた。しかし、ある日会社をクビになってしまう。
そんな時、ミステリアスな雰囲気のある会社代表のジウ(ユン・ヒョンミンさん)から、新規の事業を立ち上げるため、とヒョンジュを厚遇でスカウトされることになるが、彼らは深い縁で繋がっていて…。
感想
面白いところも数々あり、一気見したドラマでした!
ですが、総合的にはちょっとチグハグなまとまり方をしたドラマだったなあ…と思った作品です。
前半のドタバタ具合、中盤の安定感あるラブコメ、終盤の執念の復讐劇…色々盛りだくさんで楽しいエピソードも多かったです。
ただ作品のメインである「前世の縁」ですが、冷静に考えると「そんなに重要?」と
感じてしまったり、逆に執着しすぎて怖いと思ってしまったり…。イマイチその設定の説得力がないというか、活かしきれていない気がして、そこが一番残念でした。
ソ・ヒョンジュ役ファン・ジョンウムさん
幼少期に溺れてから、前世の記憶を思い出す。
過去の思い出からか、男性との恋愛に悲観的になり、子供の頃から「非婚主義」を貫いてしまう。後に療法を受けて、前世の記憶は忘却。
自身もウェブ漫画家を目指していたことのある、現ウェブトゥーン編集者(プロデューサー)。
両親はヒョンジュの結婚を切に願っている。
パク・ドギョム役ソ・ジフンさん
ウェブトゥーン作家。
ヒョンジュとはまるで姉・弟のような関係でいるが、密かにヒョンジュの事が好き。
ファン・ジウ役ユン・ヒョンミンさん
口数が少なく、ミステリアスな大手製薬会社の代表。
前世の記憶に9歳の時から悩まされているせいか、パニック障害を患っている。
ヒョンジュとは前世で関係があったらしい。
ゆるいネタバレありの感想
ファン・ジョンウムさんインスタグラムより
WEBコミックの編集・チーム長として熱心に仕事をするヒョンジュ。
成績も良く、将来有望、夢に向かって…のはずが、突然会社からクビを宣告されることに。怒ったヒョンジュと共に弟のようなドギョムも作家契約を解除し、2人は路頭に迷うことに。
しかしそんな時、WEBコミック事業からは全く関係のなさそうな製薬会社から、ヒョンジュにスカウトが来ます。WEBトゥーンを新規立ち上げ事業として、ヒョンジュをチーム長として招きたいとのこと。
かなりの高待遇に困惑しつつも、舞い上がるヒョンジュ。しかしこの製薬会社の代表こそ、過去に偶然会ったことがある、ジウだったのでした。
このジウという男性ですが、かなり謎。
過去には偶然を装ってヒョンジュとお見合いしてみたりと、完全にヒョンジュにターゲットを絞っているようです。WEB事業でヒョンジュを会社で雇用したのも、全ては計画通り…。
どうしても彼はそばにヒョンジュを置いておきたかったようです。
序盤から何度も“前世"のシーンが繰り返しカットで入ってくるのですが、実はこのヒョンジュとジウは前世で3回も「カップル」だったようです。
スゴイ縁だな…と思ってしまうのですが、その記憶を持ったままなのがジウ。
時代を超えまくった前世x3を覚えているようです。
そして現世でも「運命の相手、ヒョンジュ」を見つけてしまいます。彼女に執着するのも無理はないかもしれません。
一方のヒョンジュは事故が原因で前世を覚えていたはずでしたが、現在は忘れています。2人の縁については当然記憶はありません。
ただ、ヒョンジュさん前世の記憶は忘却されたようですが、「非婚」という部分だけは、その後の男性運もあり根強く残っているようです。
このヒョンジュとジウ、そしてヒョンジュが好きなドギョム…この男性2人+女性1人の
美しい三角関係を描いていくお話…と思いきや、もう1つの角が発生。
なんとBBA(すみません)が乱入、正直この4角関係は斬新!と思ってしまいました。
ヒョンジュとジウの関係を絶対阻止したいおばさんこと、キム・ソンヒ理事。
彼女は、あの手この手でジウを「手に入れよう」とします。なぜならは、彼女がヤングだった20代の頃の熱烈な初恋相手=ジウ(の前世のジノ)だから。
このシンプルなのか何なのかよくわかんねえ理由。正直、1分程考えると「やっぱり他人じゃない?」と思ってしまうのですが…。
世代を超越した愛を時に人は説明できないものなのかもしれません。
だってこのドラマのキャラクター、全員前世にこだわりすぎだから…。
彼女がまだ20代の頃、恋焦がれていた相手ジノ先輩(ジウの前世)。
しかしそんな大好きなジノ先輩は、ミンジュ(ヒョンジュの前世)に夢中。
自分に気持ちが全く向かわないことに、嫉妬で爆発しそうになる、ヤングな頃の理事。
しかし、時代を超えた現在においても状況は変わっておらず、ジウ(ジノ先輩)はミンジュにそっくりなヒョンジュのことしか眼中にありません。
自分の娘ユヨンと結婚させてジウを「手に入れよう」と画策する理事ですが、上手く行かず娘にキレ散らかす理事…。自分だって過去に失敗してたクセに…と思ってしまうのですが。
ただ、ジウをお望み通り「手に入れ」たところで一体理事は何をしたいのか、色々想像すると恐怖が増します。
次第にヒョンジュにとジウの距離が縮まります。途中、お約束のように弟と思っていたドギョムの告白などもありつつ、ストーリーは進んでいきます。
前世を思い出したりするヒョンジュさんですが、正直過去の現在の繋がりがあったとしても、現段階でジウが好きならそれでいいじゃん?と思ってしまい、この前世に無理矢理絡ませたり、前世に振り回されすぎる人々が少し謎というか、しつこさを感じました。
ただ、理事の場合は現世での恋(初恋)がそのまま延長線上にあるので、彼女の行動は一貫性があるとは思います。が、初恋相手のジノ先輩は既に亡くなっているので、生まれ変わりだとしても、他人のジウにこれだけ執着するのは、やはり異常な気が…と思ってしまいました。
このように、ドラマ内のキャラクターの行動を「理解できるが、理解できない」という矛盾を抱えたまま、視聴を進めることになります。
そして終盤からはジウVS理事長、因縁の愛憎劇編へ突入。過去に手に入れられなかったジノ先輩の幻影を、ジウに重ねる理事長…。
何をやってもジノ先輩やジウの心は手に入らないのに、相当しつこい方。
理事長という立場を利用して、ヒョンジュを潰しにかかったりしますが、最終的にはジウから「お前がジノを死に追いやった」と言われてしまい、理事長はついに諦めます。
正直、こんな簡単な一言で理事長の狂気を止めれるのならば、さっさと告げていれば良かったのに…と、ジウさんの肝心な事を絶対に話さない、という謎の無口キャラ設定を恨むばかりです。
やっとヒョンジュとジウが結ばれるのですが、2人の壁になる問題が、冒頭のヒョンジュの非婚主義です。(忘れていましたが)
ただ、これについての表現がかなり取って付けたような描写で、あまり面白く思えませんでした。
非婚主義という、個人主義の考えをドラマの中で主張するのは大変良いと思うのですが、ヒョンジュさん、序盤にジウとドギョムの男性同士の恋愛疑惑(勘違い)が出た時、やたらと否定的だったりと、このあたりの矛盾はどうなのかと、個人的には疑問に思えました。
エンディングは「だけど、ほぼ結婚だよね」という形で落としどころを見つけた2人、ハッピーエンドで良かったなと思いはしましたが、結局前世とはどう決着をつけたのか…というか、結局「敵」である理事長を引っ張り出すだけの設定とも取れ、何となく強引さも感じました。
色々と面白い点もありラブコメとしては良かったのですが、全体的にちょっとご都合主義的なストーリーだなあと感じて視聴を終えました。