ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国映画 モラルセンス ~君はご主人様~ 感想

おすすめ度:66%
荷物の宛先度:100%
主従関係度:100%
原題:모럴센스 (モラルセンス)/ Love and Leashes(1時間58分 Netflix

モラルセンス感想

部署異動してきた男性には誰にも言えない「願望」があった…2022年公開のラブコメ映画。

あらすじ・キャスト

ジウ(ソヒョンさん)は意見は忖度せず発言するタイプの女性。そんな彼女が働くチームに、ある日他部署からジフ(イ・ジュニョンさん)が異動してくる。
ひょんなことから、彼が”特別な関係”を願望するタイプだと知るジウだったが…。

感想

若干困惑させられつつも、かなりのストロングスタイルで突っ走る作品で面白かったです。
際どい線を攻めながらも、展開もテンポも絶妙で軽快さが根底にあったのは本当に素晴らしいなと感じました。
性的な事柄をテーマにしたお話ながら、決して描写が生々しくならなかったのは、とにかくジフ役のイ・ジュニョンさんが持っておられる雰囲気の完全勝利だと思います。ジュニョンさんの邪気の無さがすごい。『D.P.』出演時とは180度違っていました。
無邪気さと男性っぽさのバランスがただただ最高でした。男性役のそのバランスが崩れると、本当の意味で色々ヤバい作品になりそうだなと感じたので、配役のセンスが秀逸でした。
ソヒョンさんも役柄にとっても合っていて、とにかく主演2人のキャスティングが良かった!

上手くまとまっていてとても楽しく視聴しましたが、メッセージ性はあったものの肝心のストーリーとしては特に心に響いたり、視聴後に何か考えさせられるような作品ではなく、ちょっと話題性を狙った奇をてらったタイプの映画だったかなという印象でした。(そのような作品が決して悪いという訳ではないです)
とはいえ本当に色々なネタを積極的に作品化していて、アグレッシブで良いなと素直に思いました。
原作はこちらも同名のWEBトゥーンということですが、私は未読です。

ジフが同僚であるジウに自分の”嗜好”がバレてしまうところから、ストーリーが進展。ジウはジウで彼の事を初対面の時から気に入ってしまいます。元々ジフ(の見た目?)が好きなタイプだったのかもしれません。
そんな2人が仕事を通して接点を持ち、次第に秘密を共有し合うというお話です。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
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イ・ジュニョンさんインスタグラムより

やや勝ち気で物事に対する意見は気にせず正論をぶちかますタイプのチョン・ジウさん。そんな彼女が所属する広報チームに、他部署からチョン・ジフがある日異動して来ます。
異動してきて速攻、ジウが上司に対しても意に介さず発言する姿を見たジフは、面食らうことに。彼女はどんな相手に対してもそのようなタイプのよう。空気を読んで周囲と協調を重んじる性格のジフとは180度違う彼女。
一方のジウですが、クールな彼女は感情をほとんど表には出しませんが、実はジフのことを密かに気に入ってしまいます。

そんなある日、2人の間に全ての始まりとなる事件発生。
ジフの個人的な荷物を部署宛だと間違って受け取ったジウ。箱を開封して唖然とします。そこには首輪と”意味深な”お店の割引チラシが…。
必死にジウさんに言い訳するジフ君ですが、時既に遅し。
そもそも一体何故そんな超トップシークレットの荷物を会社宛に配送指定してしまったのか…正直それを一番説明して欲しかった訳ですが、真相は闇の中。既にプレイの一環なのかと勘繰ってしまいました。
このようにかなり強引に”きっかけ”を発生させるあたり、グイグイ来るな…と唸ってしまいました。

自分の欲求を抑えられないジフさんは、遂にジウに自分の”嗜好”をカミングアウト。彼は支配者(ドミナント)/服従者(サブミッシブ)という関係性を好み、ジウに「僕の主人(支配者)になってもらえないか?」と頼みます。
知り合って間もないというのに、なかなかド直球を攻めるジフさん…。他人との協調を好むっていうレベルじゃないぞと思いましたが、話が早いので逆に感心させられてしまいました。
他にも職場のイベント終わりにジウに嫌われたかと誤解して子供のように泣き出すなど、正直ジフさんに対して不穏な雰囲気を個人的には感じ取りましたが、当のジウさんはあまり気にしていないようでしたのでヨシ!としておきます。

そんな彼の熱い想いをジウは当初は突っぱねますが、そもそもジフが気になる彼女は考え直します。
彼女の出した答えはYES…。ここから、ジフの夢だった(?)2人の”秘密の関係”が始まります。
元々真面目なジウはジフが望んだ関係を自分なりに勉強し、契約を結んだ以上は彼を喜ばせてあげようとしながらも、自分もそれなりに楽しんでいることに気が付きます。
個人的に笑ったのが、ジウがジフに眼鏡をプレゼントするエピソードです。
彼女は彼にその眼鏡を着用している時が「2人の合図」と告げます。しかし殆どのシーンでジフ君はまるで最初からメガネキャラだったかな?という状態で眼鏡をかけ続けており、もはや合図の意味とは…と困惑。合図するまでもなく、常時待機のジフさん。

この関係がずっと続くのかと思いきや、ジウは悩みにぶつかります。そもそも、初めて彼を見た時から彼女はジフを男性として気に入っていて、現在は気付けばすっかり好きになっていました。
しかし、問題として2人の間に結ばれた主従関係には恋愛要素は入る隙がないようです。
ジフも主人であるジウから好意を示され、気持ちが混乱。恋愛関係になってしまうと、主従関係は崩れることになってしまいます。過去の元彼女との辛い経験もトラウマになっているよう。
最後に2人が出した答えとは…??

基本的にかなり強引にエンディングに向かって進むストーリー展開で、半分ネタぽさもありつつ、力技でまとめ上げてあり良かったです。
途中意味深に出現するジフの元彼女など「これは鍵となる女性かな?」と思いきや、大した役割を持っていない単なる皿割りキャラだったというようなことも多く、そういう意味でも面白味を感じました。

ということで、繊細で難しさもあるテーマを、明るく軽めにとして豪快に固めた作品に仕上がっていました。
適度にツッコミどころがあり、話の展開も大変観やすい映画だったのはありがたいなと思った次第です。ファミリー向けでは決してありませんが、週末に視聴するのにはちょうど良い作品かなと思います。

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