おすすめ度:73%
カーアクション度:100%
俳優陣の豪華度:100%
原題:뺑반 133分
ひき逃げ捜査班に左遷された女性警官が再び事件を追う!2019年公開のアクション系作品。
あらすじ・キャスト
警察官のシヨン(コン・ヒョジンさん)は実業家のジェチョル(チョ・ジョンソクさん)と警察長官の収賄事件を追って、内部調査を行っていた。
しかし、さまざまな圧力で仁川署のひき逃げ捜査班という閑職に追いやられてしまう。そこではミンジェ(リュ・ジュンヨルさん)が主にワンマンで動いている部署…。
そんな中、シヨンはミンジェが調べているひき逃げ事件が、ジェチョルと関係していると気付き始める。
感想
キャラ設定が特に面白かったのですが、ストーリーとしては割と素直な展開でした。
ですが!!この作品、とにかく本当に出演している俳優さんが豪華で、個人的に好きな方々ばかりがビックリするぐらい勢ぞろい(最後まで)していたので、そういう意味で椅子から転げ落ちそうになりました。本当に贅沢。
大好きなお2人のコン・ヒョジンさん、リュ・ジュンヨルさんという部分しか把握せずに観始めたのですが、チョ・ジョンソクさんとソン・ソックさん、イ・ソンミンさんらが続々と画面に出演。
純粋に俳優さんだけで十分ありがてえ…と拝みたくなる方々が一堂に揃っていて、なかなかこんな機会はなさそうだ、とここで既に90%は十分に満足してしまいました。
それゆえに全体的にストーリーよりも、キャラを演じている俳優さんを存分に楽しむ趣旨のような作品になってしまっているかな…と感じました。
正直、結論としてちょっとお話自体が出演俳優のインパクトに負けているきらいがある作品ではありましたが、演者が本当に豪華な分、視聴後は謎に満足度が高くあまりネガティブな印象が無いという不思議な映画でした。
割と激しいカーアクションもあり、見ごたえがあります。ちょっとお話の筋にもう少しヒネリ欲しかったかな…とは思えましたが、面白かったのは面白かったです!
ゆるいネタバレありの感想
リュ・ジュンヨルさんインスタグラムより
警察本部にて内部調査の仕事をおこなっていた女性警官のシヨン。
シヨンも所属する警察庁のトップである長官と実業家であるジェチョルとの癒着問題を密に捜査しています。ですがそんなシヨンのチームを長官が見過ごすはずありません。
チームはバラバラにされ、シヨンはインチョン警察の交通課、いわゆる「ひき逃げ班」に飛ばされてしまいます。部署に所属する人数は少なく、まるで倉庫のような場所にあります。
そんなひき逃げ班で主にワンマンで動いているのが、少し変わった警官のミンジェ。
彼は団体行動が少し苦手なようですが、非常に頭の回転が速く勘も鋭い優秀な青年。
そんなシヨンはミンジェの腕にしっかり入ったタトゥーをふとしたタイミングで知り、何となく彼の"過去"を察します。
今まで内部捜査をバリバリ追ってきたシヨン、閑職に配属されてしまいテンションも下がり気味のように思えましたが、「どうして自分がここに配属されたか」を知ることに。
ミンジェが追っていた、とあるひき逃げ事件が、あのジェチョルと関係しているのを知ります。このひき逃げ事件をキッカケとして、再び長官とジェチョルを引きずり下ろせると画策します。
シヨンはミンジェと協力しながら、彼の過去を知ることに。ミンジェは昔は相当な悪人だったようです…。
しかし、そんな転落した人生からを彼を救ってくれた人が彼の父親。父親ですが実は血の繋がりはなく、ミンジェを追っていた元警官だった人です。
しかもミンジェのせいで警官を辞めた過去を持つ"父親"。
父親として警察の先輩として、ミンジェは父親のことを本当に慕っています。
一方の「極悪人」ジェチョル。
彼も貧しく苦しい過去を持つ幼少期を過ごした人物でした。その後レーサーとして成功し、現在は政界さえ支配する大金持ちの実業家です。
何を考えているのか全く表情からは読めず、狂気をはらんだジェチョル。チョ・ジョンソクさんがクセある演技で魅せます。
ミンジェがいつものように「空気を読まず」ジェチョルに真正面から当たっていくうち、次第に「過去のミンジェ」をジェチョルが引き出してしまう部分が一番の見どころだと思います。
生まれ変わったはずのミンジェでしたが、他人を人とも思わないジェチョルの態度にミンジェは怒りを隠しきれません。
そんなミンジェをかつて警官だった父のように彼を止める人物が、シヨンでした。
ここは、かつての警官であり父親の影とシヨンが、ミンジェにとって重なり始めるという存在になるという関係性を示すのはとても良かったです。(姉、のような存在になりそうです)
最終的にはジェチョルに対して怒りのため我を失いかけていたミンジェが、本来の自分に戻って逮捕したのは素晴らしかったです。
とはいえ、あのジェチョルが逮捕されたからと言って普通に反省するはずもありません。
とんでもない人物(?)に接触するというシーンでエンディングを迎えます。
この人物を演じている方も個人的に大変大好きな方なので「あっ!!」と思わず驚いてしまいました。
ミンジェと似たデザインのタトゥ―が腕にありましたので、彼と昔は近しい関係だったと想像できます。
ということで、スピード・スクワッド2にお話が続きそうなラストシーンで終わった作品。ただ、ストーリー自体はもちろん問題はないのですが、筋としてはかなりストレートな線を攻めているのもあってか、あまり驚きがなく進行。
加えて出演されていた俳優陣が大変豪華で、彼らが漏れなくどの方も演技に目が行くタイプの人々だったため、どうしても観ていて注目してしまうのがキャラではなく演じている俳優さんになってしまいました。
一般道路で車を派手に走らせまくったとしても、「チョ・ジョンソクさんの動きがヤバイ」「リュ・ジュンヨルさん…最高?」や「ソン・ソックさんとコン・ヒョジンさんのカップルでドラマ観たい」など、俳優さんそのものについつい意識が行ってしまい…。
ストーリーが悪い訳では一切ないのですが、何となくラストシーン以外は予想できるタイプの展開だったのもあったかもしれません。
とはいえ、出演者を観るだけでも十分楽しめるタイプの作品になっているので、損は全く感じさせない映画だなという感想です。
出演者の方々演技がとにかく上手くて、良かったです…(満足)