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観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 月水金火木土 (感想)

おすすめ度:40%
結婚指輪の数度:100%
ファッションショー度:100%
原題:월수금화목토 / Love in Contract (全16話)

韓国ドラマ 月水金火木土 感想レビュー

彼女はプロの”妻”、契約結婚を仕事とするのだったが…。2022年放送のラブコメ

あらすじ・キャスト

仕事としてプロの”妻”業をしているサンウン(パク・ミニョンさん)。仕事で結婚を繰り返しているので、離婚歴も当然多いサンウン。
そんな彼女の長期契約顧客の1人がジホ(コ・ギョンピョさん)、彼とは静かに夕食を共にする時間を過ごしている。
サンウンはこの仕事を辞めて海外へ行こうと計画中だったが、芸能人のヘジン(キム・ジェヨンさん)と出会うサンウン。ヘジンとも契約を結ぶことに…?

感想

真新しさがあまりないドラマだなと思いました。
このドラマの視聴前は「間違いない!(鼻息)」と期待していたのですが…。
ただ大変ベーシックなラブコメになっているので、気楽に視聴しやすい作品だとは思います。
契約結婚」をビジネスとしているサンウンが、色々な男女関係の嵐の目(?)になるようなラブコメなのかな~と当初ウキウキしていたのですが、速攻で単なる三角関係の平凡なラブコメに着地。何だったの感がすごい。
基本かつ微妙な三角関係が確定してからは、関係あるのか無いのか微妙な関係の人々の邪魔が入りつつ、ストーリーが大変もっさりと進んでいきます。
ミニョンさんもギョンピョさんもコメディシーンは頑張っているのが伝わっただけに、その空回り感と秋という季節がリンクし、何故か私は寂しささえ感じさせられました。(この作品は9-11月にU-Nextで韓国とほぼ同時配信されていました)

ドラマとしては面白くない訳ではないですが、ピークがあるエピソードも特段用意されていないといいますか…。
そのヤマ無しオチ無しストーリーのせいか、途中からは目を見張るほどのサンウンの”着せ替え人形化”が進み、画面のメリハリを無理矢理効かせてくるという物理技を披露。
実際サンウンのファッションは今作の1つの大きな見どころになっています。ミニョンさんの完璧な体型で、時にアイドル衣装のような服装で楽しませて頂けたのは良かったです。

個人的にはコ・ギョンピョさんの演技が印象に残りました。表情や仕草など、かなり細かくコミカルに演技されているのがよくわかり、上手いなあと思いました。
ただこのジホのキャラだけでなく、最も重要であるメインの2人の設定が表面的すぎるのがドラマとしてあまり面白くなかったと感じました。(すみません、個人的な感想です)
キャラ立ちしているようで全くしていない、取って付けたようなキャラ設定のように見えて、人物描写に全く広がりを感じさせませんでした。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
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パク・ミニョンさんインスタグラム

完璧な女性サンウン。
彼女の仕事は何と「結婚」、つまり”妻”とという立場をオファーしています。社会的に妻の立場が必要な男性を助けているのが彼女。
厳しい契約内容で相手の男性とは公私混同はせず、しっかりと線引きして”妻”を演じる彼女。その仕事ぶりは評判です。
とはいえ、もうそろそろこの仕事から引退を考え始めるサンウン。
彼女はカナダに行って、誰も知らないサンウンとして自由に暮らしたいという夢があるのでした。いよいよその計画が現実的になりつつあります。
サンウンは長期契約をしている月・水・金の”夫”であるジホに、契約終了を告げなければなりません。
物静かなジホはサンウンにとっては超優良顧客。サンウンの仕事は夕食を一緒に取ることだけ。会話が苦手なジホは常に無口で、サンウンは5年もジホをこの関係を続けているものの、彼の事は何一つ知りません。
そんなサンウンは契約の終わりを言いだそうと迷っている時、何とジホの方から「離婚」を切り出されることに。
ジホの方からクールに”終わり”を告げられてしまい、何故かイラつくサンウンさん。プライドが傷ついたようです。
一方、ジホと同じマンションに引っ越してきた、俳優のヘジン。
彼は人気者の芸能人ですが、ずっと心の中に思い続けている人が。それは初恋の人。
そのお相手はサンウンなのですが、長年想っていた相手が簡単に見つかってしまいます。”夫”と共に…。

サンウンとジホ
サンウンが海外に行くために契約を切ると決めたにもかかわらず、先にジホから離婚を言われ、イライラしてしまうサンウン。
ここから急激に2人がお互いを意識し始め、さらに周囲の状況からも”夫婦”にされてしまい関係性が大きく変化。
理解はできますが、サンウンはジホの職業すらも知らず5年間静かに妻をしていました。
夢にまでみたカナダ暮らし。チケットまで取っていたにも関わらず、相手に「先に言われた」からといって、そこまで意地になるものなのかちょっと謎でした。渡りに船のような…。
またジホもかなりの寡黙な男性ですが離婚歴はある訳で、ちょっと「恋愛下手」「人付き合い下手」キャラ設定がわざとらしい気もしました。(可愛らしいのですが)
とはいえ、キスシーンでは普通にリードを取っているようなジホさんだったので、それなりの経験指数は感じ取れたのが面白いところでしょうか。
この2人の恋愛は、可愛らしさや微笑ましさもあるのですが、個人的には彼等の設定年齢や経験値を考えると、キャラが典型的でわざとらしい気がしました。

韓ドラ 月水金火木土 評価感想

可哀想なヘジン
月火水のジホに対抗するように火木土の夫、ヘジン。
週3日はヘジンのターンのはずですが、体感(個人的)で週1あるかないかぐらいの日数しか夫になれなかったヘジンさん。
個人的に最もガッカリさせられたのが、このヘジンの立ち位置でしょうか。もう少し、ジホと対等に”戦って”欲しい…とずっと心底願ってしまいました。
ジホに別れを切り出されイラついたサンウンの態度を見せられた時点で、既に序盤からヘジンの”負け戦”が決定。まるで最初から解答を見せられたようで、なんだかなとは思いました。
サンウンがジホを選ぶのはもちろん問題ないですが、ヘジンのキャラをもう少し最大限に「名誉ある2番手」として活かして欲しかった。
男性が2名いる場合のラブコメの場合、パワーバランスが肝かなと思うのですが、サンウンさんが序盤からジホに夢中になりすぎており、一切ヘジンに気持ちが向かっていないのが丸出しで、ここも視聴していて面白味がないなとは思います。
芸能人!初恋!財閥!のような面白そうなカードを持たせながら、単なるアシストキャラで都合の良いように使われるヘジン君…。
最終的にも安直な感じでジホ元妻との関係になるなど、非常に都合の良いキャラにされていて、普通に同情。彼がしばしば落ち込んでしまう気持ちもわかる気がします。

財閥設定
サンウンの孤独さ。それもこれも彼女の生まれが関係しています。
同様にヘジンも財閥の息子、そんな家に縛られ利用される生活がイヤで、全く異なった道を歩み始めた2人。
色々悩みがあるんだなというよりは、「そうなの…」状態。というのも、どれもこれも表面的で深みがないというか。
特にサンウンにとっては、ミホとの愛憎・確執が、最後の切り札のようにずっと控えていたワケです。が、この2人の関係性も予測できましたし、個人的には「終盤まで引っ張る程のネタかな?」と思いました。
最終回へ向けての大円団へのお膳立てとして必要な場面かもしれませんが、テンポが悪く面白味を感じませんでした。(すみません、個人の感想です)

15話問題
15話に入って突然、サンウン&ジホの意思疎通に問題が発生します。「何でも言い合う」というそれまでの会話は何だったのか…。
一度別れを挟むというラブコメ伝統手法を使う必要性も今作ではあまり感じませんでしたが、基本形を踏襲しているスタイルなのでしょうがないのかもしれません。
とはいえ、ハッピーエンドのゴールが見えているだけに、正直メンドクサさを感じつつ。
2人の”別れ”にそれ程の理由を感じなかったのに加え、ここでもサンウンの衣装チェンジを何度も使うという荒業で時間の経過を表現するなど、かなり古典的だな…と少々困惑。

色々あった2人と振り回された皆さんでしたが、最終回では美しくハッピーに終了し、良かったなと思った次第です。個人的に一番頭に浮かんだ感想としましては、
クァンナム、幸せになって!!!
ということで、パンチがありそうな素材を並べられたものの、ごく普通のラブコメに調理されてしまったドラマだったなという印象を受けました。残念。

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