ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 彼女の私生活 (感想)

おすすめ度:79%
マスターさん度:100%
ペン卒度:100%
原題:그녀의 사생활 全24話(U-Next版)

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クールな美術館キュレーターの裏の顔は熱狂的なアイドルファンだった?2019年のラブコメドラマ。

 あらすじ・キャスト

美術館キュレーターのドクミ(パク・ミニョンさん)はクールに仕事をこなしつつ、実はプライベートでは筋金入りのアイドルオタク。
大人気アイドルのシアン(チョン・ジェウォンさん)を望遠レンズのカメラを持って追っかけ、"マスターさん"としてWEBサイトを運営する、ファンの中では有名人でもあったドクミ。
そんなある日、ドクミの働く美術館では新館長のライアン(キム・ジェウクさん)が就任することに。
ドクミは過去にシアンを撮影しようとして、ライアンとトラブルがあった事を思い出す。アイドルの熱狂的なファンだとは、絶対にライアンには知られたくないドクミだったが…。

感想

エンディング含め「しっかりとした」ラブコメでした。
ストレスを感じることなく平和で観やすく、特に前半はラブコメが炸裂していて、面白かったです!オタク魂が割と丁寧に描かれていたのは良かった!

ただ後半から、このドラマの大きな特色であった"オタク"ネタがが完全に消失。これには、かなり残念な気持ちになりましたが…。
当初の想像以上に様式美のようなネタが詰め込まれていて困惑しつつも、総合的には楽しく視聴しました。
パク・ミニョンさんとキム・ジェウクさんの甘いシーンも多くあり、2人が大人っぽくもあり可愛らしくもありで、とにかくお似合いで素敵でした!

ソン・ドクミ(パク・ミニョンさん)
33歳。チェウム美術館のキュレーター。
東方神起ファン。
現在はアイドルグループ"ホワイトオーシャン"のメンバー、シアンの熱狂的なファン。
シアンに特化したWEBサイト「シアンは私の道」の"マスター"シナギルとして、ファンの間では知られる存在。
芸術の道を目指し、絵を描いていたことがあった。
アイスクリームはチョコミント派。
愛用カメラはキヤノンEOSシリーズ。

ライアン・ゴールド(キム・ジェウクさん)
33歳、ニューヨーク出身。
幼少期に養子としてアメリカに渡った過去を持つ。
とてもクールな性格で、チェウム美術館の新館長として就任。

ゆるいネタバレありの感想

キム・ジェウクさんインスタグラムより

バリバリと美術館キュレーターとしてスマートに働く、ドクミ33歳。
そんな彼女はアイドルであるシアンの超・熱狂的なファン。彼女の部屋はシアンの写真やグッズで溢れかえっています。
加えて、K-POPファンの方ならお馴染みのワード”マスターさん(マスタニム)”として活動しているドクミ。彼女が"かなりの"ファンであるのは間違いありません。
運営しているWEB「シアンは私の道」を省略し、シナギルと呼ばれているドクミさんです。
しかし、彼女はシアンの前でもマスクと黒ずくめのファッションは欠かせません。あくまでも影でシアンを支える存在として活動しています。(シナギルさん、そのスタイルかっこいいです…)
そんなシナギルことドクミが撮影するシアンの写真は、なんと本人にも知られていて好評。良かったですね!

…と、前半はライアン新館長が就任しつつも、主にドクミのアイドル"ヲタ活"を中心に
展開されています。
名言(?)も色々あって、面白かったです。アイドルや俳優さんが好きな方なら、共感できる部分もあるのではないでしょうか。
・贈り物を他人に渡すな
・写真補正は愛情
・卵よりシアンのCDを買え
など、他にもサセン(悪質なファン)問題やマスター同士の争い(?)もあって面白かった。
また熱愛報道(相手はドクミなのですが)でのファン心理「否認→怒り→妥協→憂鬱→受容」*注)は面白かったです。 
*注)このファン心理は、キューブラー「死の受容プロセス」にかなり似ているので、元ネタだと思われます。

そんなシアン大好きドクミさんですが、本業のキュレーターとして、とんでもない超幸運なチャンスが巡ってきます。
イ・ソルという作家の絵を美術館での企画展示で使うことになるですが、その作品を数点所持しているのが、あのシアンさん。館長のライアンと共にキュレーターとして、ドクミはあのシアンの家に絵のリースのお願いへ向かいます。
夢にまでみたシアンのプライベート宅に入ることになるドクミさん、胸が高鳴り大興奮!(ですよね…)
シアン宅のバスルームの鏡に「いいわね…」と思わず話しかけてしまうドクミさんですが、熱狂的ファンなら、迷わず鏡の前ある歯ブラシ等に注目するのでは…と思ってしまいましたが…。どうなのでしょうか。

ウキウキなドクミさんでしたが、その後トラブルに。
このシアン宅に訪れていた際に、写真を撮られてしまいます。ドクミとシアンの熱愛疑惑かと騒がれ、ファンの怒りを買い、身の危険を感じます。
その解決案として、ライアンから偽装恋愛を持ちかけられます。(加えて、ライアンはドクミが同性愛者だと勘違いしていました)
美術館にインターンとして、シナギルとライバル関係にある同じく"マスター"のシンディが入ってきて、ドクミとライアンの仲を監視するなど、なかなかのザ・ラブコメ展開。

そしてご想像通り、ドクミは次第にアイドル★シアンよりも、身近にいるライアンに興味が移っていきます。
また、ライアンもドクミが「シナギル」と呼ばれるシアンの大ファンでサイトを運営していることを突き止めます。"ラテ"としてドクミ運営のサイト会員になるなど、ライアンさんもドクミ沼…。
このあたりの描写もコミカルで可愛らしく、2人の関係性がとても良かった!!

意を決したライアンさん、ついにドクミに告白しようとしますが、ライアンが「偽装恋愛を嫌がっていた」と誤解したドクミは、自らこの関係に終止符を打ちます。
告白する気満々だったのに、突然の終焉に困惑するライアンさん…。

ちなみに、これは第12話(U-Next版)のエピソードですが、キム・ジェウクさん、このシーンで衣装で着用されていた黒のスーツ(インナー無!)がとんでもなくお似合いで、切ないシーンではありましたが、私はそんなことよりジェウクさんの着こなしに夢中になってしまいました。
韓国のブランドOrdinary Peopleのお洋服だそうです。ジェウクさん、本当に黒が似合いますね…。

誤解も解けて、無事2人は付き合うことに。
ここからは、ライアンさん…?!キャラは…?と困惑するぐらい、ドクミにメロメロになってしまいます。ライアンがドクミのマスターさん状態。
職場でも、2人の間には常にハートが飛び回っている状態。同僚の方たち、お疲れさまです…と同情しつつ。この美術館、まあまあな大きさの美術館ですがドラマ内で出てくるメインのスタッフは非常に少なく、アットホームな職場のせいか、ライアンさんもドクミさんも後半あまり仕事はしていない様子。
とはいえ、2人の仲は良い感じでずっと続き、妙な別離エピソードが入らないのは好感を持ちました。

ただ、気になったのですが、ドクミさん…。
完全にペン卒してますよね…?
注)ペン=ファン

そして続く後半。
ここからは、「第2部 ライアンさんの出生の秘密コーナー」として、続きます。
ちょっと都合が良すぎる、というか幼少期の関係者が全員集合し過ぎ感がありましたが…。
ネタバレですが訳アリ作家だったイ・ソルさん、何とシアンだけでなく、ライアンの母ということが判明。

かつ、なんとライアンを施設に"捨てた"のが、ドクミの母だった!!という、ストーリー上で必要なのか何なのか、よくわかんねえ驚きのエピソードまで入ります。
母を悪者ししないためか、ドクミには事故で死んだ弟がいた!、ショックでドクミは記憶を失っていた!、ウンギ(アン・ボヒョンさん)が辛かったのに耐えてくれた!…などなど、怒涛の無料追加コンテンツ。
正直、完全なこじつけ感丸出しのダメ押しエピソードに感じてしまい、「もういいよ…休め…」と、割とこの一連の流れには萎えてしまいました。
とはいえ、もうエンディングというゴールが見えているだけに、安心感があり、その部分は良かったです。

最終回はしっかりとプロポーズも入り、文句なしのまとまったハッピーエンドとなっており、素直に終わって良かった!
ドクミさん、ライアンさんと結婚するとなると、アイドル★シアンと(一応)家族になるので、とんでもない縁だと思いました。

ということで、ドクミさんの華麗なるペン卒のストーリーでした。
個人的に好きだったのが、ドクミが写真を撮るシーンになると、絶対に連写するというクセです。彼女の体に染みついた行動だと思われますが、面白かったです。

後半のライアンと絵の秘密からは、雰囲気がトーンダウンしてしまい、少し心配しつつも、根本的なポジティブさは決して失わず良かった!
このドラマの長所は、基本、ストーリーが明るいという点につきると思います。
出演されている俳優さんも全員とても良かったし、嫌な人が皆無だったのも素晴らしかった。衣装も各キャラに良く合わせてあって、素敵でした!
ちなみにドラマ内のチェウム美術館ですが、ソウルにあるソマ美術館がロケ地とのことです。
オタクという部分で特徴を加えたお話になっていましたが、基本的にかなり素直なラブコメに仕立ててあり、純粋に楽しめた作品でした、良かったです。

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