おすすめ度:75%
ショートパンツ度:100%
軍人との恋度:100%
原題:태양의 후예(太陽の後裔)全24話(U-NEXT版)
日本語タイトル:太陽の末裔 Love Under The Sun
美人外科医と軍人…紛争地域で再会した2人の恋の行方とは。2016年放送のアクション系ロマンスドラマ。
あらすじ・キャスト
軍人の大尉シジン(ソン・ジュンギさん)は仲間であるデヨン(チン・グさん)と共に、とあるきっかけで病院へ向かう。
女医のモヨン(ソン・ヘギョさん)はシジンを怪しい男性だと勘違いし、冷たい態度をとる。が、シジンはモヨンに一目ぼれをしてしまったようだった。
そんな2人だったが、誤解も解け急速に距離が接近。ついにデートをすることに。
気持ちが通じ合ったかと思われたものの、シジンは軍の命令で危険な紛争地域である、
ウルクという国に派遣されることが決まる。
始まりかけた恋…しかし急に離れ離れになってしまい、終わってしまったと思われた2人だったが、思わぬ場所で再会することに…。
感想
テンポも割と良く、どの役の俳優さんもとても魅力的で良かったです。
ただ想像以上に、ストーリーの先が読めすぎるというか…。
紛争地で繰り広げられる恋愛というハードな設定を取りつつも、ややワンパターンすぎる展開。これには正直、拍子抜けしました。
つまらない…という訳ではありませんが、面白い!とも思えませんでした。
私はストーリーに特に盛り上がりを感じず、熱中してハマって観るということはなかったです。(あくまでも一個人の感想です)
また、非常に気になる部分があり、個人的にそこが強く心に引っかかってしまったのが、大きかったかもしれません。
また主演このお2人、ソン・ジュンギさんとソン・ヘギョさんですが、ご存じの通りこのドラマがきっかけで、2017年10月に結婚されています。(2019年6月に離婚)
そのためか(?)、お互いを見つめる眼差しなどには、とてもリアリティがあるように思え、演技以上の”優しさ”が視線から感じられました。(こじつけかもしれませんが…。)
ソン・ジュンギさんですが、この作品のユ・シジン役も陸軍大尉で、特殊部隊に所属するという地位。
にもかかわらず、クールさとウィットさに富み、暑苦しさを感じないのはさすがだなあと思いました。
ジュンギさん、見た目的にもどこか飄々とした雰囲気がある方なので、この軍人という役も、重苦しくなりすぎず良いバランスを保っていました。
『ヴィンチェンツォ』でもまさにそうでしたが、ジュンギさんの独特の軽やかな印象が、作品のテーマを良い意味で中和している部分があり、良い俳優さんだなあと思います。(上から目線ですみません)
ゆるいネタバレありの感想
キム・ジウォンさんインスタグラムより
軍人のユ・シジンとソ・デヨンが外出中、偶然"泥棒”事件に出くわします。この問題の相手は後に心を入れ替えて、軍に所属するギボム(キム・ミンソクさん)でした。
この事件がきっかけになり、病院へ行くシジン。そこに外科医であるカン・モヨンが働いています。テキパキと働く彼女を見て、分かりやすくモヨンに一目ぼれしてしまったシジン。かなり積極的にモヨンに話しかけ、デートの約束に繋げます。
このあたりの2人、恋愛に発展するまでのスピード感は大変良かったです。
シジンがモヨンを一目で好きになってしまうエピソードですが、これも単純明快でとても良いと感じました。実は幼少期知り合いだった…という謎設定が入らないのは、好感度大。
見た目だけで好きになるのも、当然アリだと思うので、変なこじつけ感が無いのは面白く感じました。
しかし、特殊部隊所属のシジンは女性と遊んでいる暇はなさそうです。
何度も約束がキャンセルになり、ついに今度こそデートかと思われた日、軍から海外派遣命令が。
突然、病院のヘリポートにシジンを迎えに来た軍のヘリが到着。彼はモヨンの目の前で、突然ウルクへ旅立ってしまいました。
モヨンはシジンが一体どんな仕事をしているのか、謎に思っています。(シジンさん、とんでもなく要人なのか、すごいスケール感だな…と少々困惑)
ちなみにウルクは架空の国で、実際のロケ地はギリシャおよび韓国内江原道太白市だそうです。
一方のモヨン。
病院内で教授の立場になかなかなれなかったり、不満がたまります。
加えて、バツイチの病院理事の"誘い”を断ったモヨンは、報復なのか医療チームとしてウルクへ派遣されることに。
こうしてウルクという厳しい地で、モヨンとシジンは再び出会い、そしてもう一度恋に落ちます。
ウルクという紛争地帯の国…。
モヨンは医師として、慣れない過酷な環境下ながらも立派に治療を行います。
時に機材が不足していたり、衛生状態が良くなかったり。様々な困難が医療チームに立ちふさがります。
そんな中…。
膝上ショートパンツ姿で果敢に患者を救うモヨンさん。
これには正直、割と本気で失望しました。
加えて架空の国ですが、宗教を感じさせる雰囲気もありながら、肌を露出しすぎでしょ…(無言)と、閉口しました。(ウルクに到着した際は、スカーフを頭にかけているような配慮がありましたが)
ウルクでのソン・ヘギョさんの衣装…一体どのようなコンセプトなんだろうと、不思議すぎました。
シジンが永遠に不死身ということより、このモヨンのファッションこそが、最もこのドラマ内でのファンタジー要素になっていると思います。
正直この衣装のせいで、個人的にこのドラマに対して壮大な茶番感を早くから感じてしまい、それが尾をひくことになってしまいました。
仕事に熱心で厳しいシジンさん…医療チーム団と会った際、普通に危険なので肌を覆うような服装が好ましいと、ここはしっかりアドバイスすべきではなかったでしょうか…。
ウルクに到着した4話(U-Next版)から、ショートパンツ姿だったモヨンさん。
その後もワンピースやスカート姿など、脚は積極的に出していくスタイルをお好みのようです。
「・・・。」と思いながらも観ていたのですが、決定的にありえないと感じたのは、大地震の際の救急活動の衣服です。
任務期間を終え、韓国へ戻ろうとしていたモヨン含め医療チーム。
ですが、そこで大地震発生。そのためウルクにそのまま留まることにし、急いで現場に直行する一同。
モヨンはヒールのあるサンダル+スカート姿という「帰国ファッション」のまま、無我夢中で現場で救援していた、というエピソードが描かれます。このシーンですが、意図は十分に理解できます。
が、モヨンさん当初から断固パンツは着用していないようでしたので、この"ギャップ”を狙ったエピソードには、説得力が感じられませんでした…。今までの衣装のせいで、このシーンが活かされてないのは、本当に勿体ないと思います。
地震の他にも、ウィルスによる伝染病が発生します。
このエピソードでは、ミンジュ(キム・ジウォンさん)が、手術したダイヤモンド命の患者から罹患。血しぶきのフラグ感…。
死の可能性もあったり、感染防止としてミンジュが隔離されたりと、かなりドラマチックに描かれます。ミンジュとデヨンのトランシーバーを使った、感動的なシーンもありました。(良かったです!)
キム・ジウォンさん、キリっとして気持ちを曲げないミンジュ役がとても素敵でした!ほんと、キレイ…。
また、このダイヤモンドを巡ってモヨンが捕まったりするのですが、(もちろん)シジンが助けにきてくれます。
敵はかつての戦友だったわけですが、彼とシジンの撃ち合いのシーンでは、モヨンの目を手で覆って相手を撃つという演出。これは、シジンの男性らしさ、優しさ、哀愁を最大限に感じられるシーンで、個人的に一番かなと感じました。とてもかっこよかったです。
本当に色々なトラブルに遭遇しながらも、全て乗り越えてきた2人。そして、やっと韓国へ無事戻ります。
安定感ある復活に定評のあるシジンさん、本国ソウルでも無事死にそうになりつつも、
華麗に復活。よかったです。
この北朝鮮絡みの事件も乗り越え、再び幸せな日々の始まり。モヨンとシジン、もう結婚しそう…色々な意味で…。ですが、ここでシジンに新たな任務が。
この2人何かと軍の司令に邪魔されますが、それが軍人の運命と書いてデスティニー。
任務に向かう前、「死にません」とモヨンに約束するシジン。
死のフラグを自ら立てながら、モヨンの元からいなくなってしまいます。
そして時は経過…なんとシジンは死んでしまったという連絡が。(デヨンも戦死)
泣き崩れるモヨンとミンジュ。
不死身のシジンさん…私は「もちろん信じているよ!!」と、残りの尺(話数)をチラ見し、シジンの華麗なる復活を確信したのは言うまでもありません。
この後、「突然どこからともなく出現するとはトッケビか?注)」というぐらい、海外の辺鄙な場所でモヨンと奇跡の再会を果たしたシジン。
やっぱり生きていました、さすが我々のヒーローのシジンさんです。
…めでたしめでたし、本編は終了。
注)この作品の脚本家の方はトッケビも執筆されたキム・ウンスクさんです。
この後の最終話のエンディングですが、とんでもねえタイプで個人的に驚愕しました。
結婚式でカナダに行った一向。(軍人さん、簡単に海外への休み取れるのでしょうか?)
そんな食事の席で突然、”MCチフン”が登場。
「いいエンディングでしょ?」といきなり視聴者に向けて、笑顔で謎の問いかけが始まります。
ライブじゃないんだから…と、チフン役のオンユさん(SHINee)の登場に、個人的に大困惑。(もちろん、オンユさんは悪くありません)
この演出ですが、意図を下記のように色々考えてしまいました。
問題(?)のエンディングですが、個人的な解釈として恐らくですが、軍という最高機密を描くことで、勝手に憶測される可能性もあるでしょうし、実際に徴兵制もある国で、視聴者に妙な誤解を与えないためにも「あくまでもフィクションですよ」という点をわざとらしくしても、強く念押しで注意したかったのではないかなあ…と勝手に考えました。
(もしかしたら、モヨンさんの衣装もフィクション感の演出だったという可能性?)
最終回の例の演出に困惑しつつも、むしろ「言ってもらってスッキリした」と逆に感じ、色々考えると結果的に良かったなと思いました。
ということで、エンディングが一番奥深いなと思った次第です。
面白くなかったというよりは、上述した部分の違和感を引きずったまま視聴したので、残念ながら私は作品の世界に入り込めはしませんでした。
モヨンさんの衣装設定に違和感を覚えはしましたが、全ての俳優さんがとにかく役にハマっており、総合的には楽しく視聴しました。