ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ キス・シックス・センス (感想)

おすすめ度:40%
キス度:100%
未来度:100%
原題:키스 식스 센스 / Kiss Sixth Sense (全12話) Disney+

韓国ドラマ キスシックスセンス感想

キスをすることで、未来が見えてしまう…?2022年のロマンス系ファンタジー

あらすじ・キャスト

広告会社で働くイェスル(ソ・ジヘさん)は、厳しい上司であるミヌ(ユン・ゲサンさん)の元で仕事に日々忙しく追われていた。
イェスルは元彼氏であるピリョ(キム・ジソクさん)と別れてから、ずっと男性との関係は避けていたのだった。なぜならイェスルはキスに関して不思議な力を持っていて…。

感想

俳優陣の年齢的にも大人向け(?)のロマンスコメディとしては軽くて観やすく良かったですが、感想としてはかなり微妙なドラマだなと思いました。
ちょっと展開がわざとらしいのと、ファンタジー要素やシリアス要素の匙加減、コミカルさ、全てが微妙な線を突いてきたなと言いますか…。(すみません、個人の感想です)
主演のユン・ゲサンさんという渋い俳優さんがシーンによっては典型的なラブコメのような動きをされる部分もあり、面白いところも多くあります。
ですがドラマ全体の雰囲気がシリアスの軸をうまく並走させていないように思え、そのあたりのバランスがイマイチで、ロマンス/ラブコメとの親和性がしっくりこなかったです。
そのせいなのか、楽しいはずのシーンが滑っているというか、妙に浮いた感じになっていて、視聴していてあまり安定感がない作品だなと思わせられました。

加えてそのシリアス路線の最終局面としてなぜか”事件”をぶっ込んできたのも、微妙な地点に置きに来たな…というか。雑な付け足し感が非常に強くあり、もう少し匂わせが序盤からあっても良かったのではと素人ながらに思えました。
ちょっとネガティブ寄りの感想ですみませんが、つまらないというよりは、とにかく微妙だったというのが個人的な感想となります。

前半は芯があって良いなと思いましたが、中盤以降特にミヌの性格設定が変わっていて、ありきたりになってしまったのもやっぱりちょっと残念でした。
仕事ができて厳しい上司が恋をすると、なぜ一瞬で小学生男児のように変貌してしまうのか…?
この永遠の謎ですが、ラブコメとしては100%あるある設定なものの、ユン・ゲサンさん含めこの作品の出演者の落ち着いた年齢の方々を考えると、せっかくキスシーンも多くて大人の色気も十分にあるのに、あえて嫉妬丸出し男子のような部分を頻繁に出す必要もない気もしますが…。
だからこそのシリアス要素の軸かなとも思いますが、ちょっとエピソードとして安直だったような。正直、「今ひとつまとまりのないドラマだなという印象でした。

このドラマの原作はNaver WEBトゥーンです。
また特別(カメオ)出演として、イ・ジェウクさんが割と長めに出ておられたので、かなり嬉しかったです。また、イ・ドンゴンさん、キム・セロンさんも出演されています。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

윤계상(@yoonkyesang.official)がシェアした投稿

ユン・ゲサンさんインスタグラムより

広告会社ゼウ企画。ここには広告業界の”神”として、絶大な信頼を置かれるチャ・ミヌが多くのクライアントの仕事を任されています。
そしてその下で働くチーム。その中にイェスルもいました。彼女にとってミヌは偉大な師匠。彼の元でありとあらゆる分野で厳しく鍛えられ、イェスルは多くのことを吸収していたのでした。
そんな辛い日々もあって、現在の彼女は次期エースとして期待されています。ですが、イェスルの仕事はミヌにとっては「まだまだ」の出来。今でも彼女はよくミヌにダメ出しを受ける関係です。

ベッドの広告を請け負うことになったチーム。広告撮影準備でトラブルに見舞われたイェスルでしたが、彼女にとっても大きな”事件”が発生するのでした。
上司ミヌとの予期せぬキス…。
このラブコメあるあるハプニングへの布石のためか、イェスルさん割とつまづくシーンが頻発するのですが、正直わざとらしさも感じつつ。

一見ただの事故のキスかと思いきや、この2人にとっては本来のキス以上の意味を持つ行為となります。
何とイェスルは、自分の唇に相手の体の一部が触れると「相手の未来が見える」という力を持っています。この特殊能力は長年彼女にとって人間関係を構築するのには問題ばかりでした。
特にイェスルの過去交際した男性たちとも、この力によって見たくない未来を知ってしまったため、2人の関係の”終わり”を知ってしまったりと、楽しいことばかりではありません。
そして今回、不意にミヌとキスしてしまったイェスルが見た”未来”、それは2人が男女関係に発展するというものでした。
思ってもいない関係性に動揺するイェスルさん。なぜなら彼女はミヌにそんな気持ちは一切持っていないからでしたが…。

一方のミヌ。完璧に見えた男性でしたが、実は彼もまたキスに悩んでいる1人。
心理的なものも影響しているのか、キスをすると体の五感がいつにも増して過敏になり、光や音などに強く悩まされ薬が手放せない体に。
しかし、そんなミヌでしたがイェスルといるとその”症状”が緩和されていることに次第に気が付き始めます。

このように、キス行為に”問題”がある2人がお互いを色々な意味で意識し始め、距離が縮まり…というのが、メインのラブストーリーラインです。
根本的にはボスとして恐れていた相手とまさかの恋に落ちますが、イェスルの元カレである映画監督のピリョの登場によって、ミヌとの三角関係が出来上がっていくラブコメとなっています。
ただこの未来を見るというのが少々謎もありました。イェスルはキスをして見えたものは「絶対に起こる」と、その未来像を絶対視しています。
しかしピリョとの別れた理由などについては、結局”発生”はしていません。つまり、100%の訳ではないのですが、半分以上は自己暗示のような部分も感じられましたが…。
何となくお互いゴールでもある”寝る”という行為に向かって、走っていっているような。(まあ好きなら問題ありませんが)ただ、そのあたりが元カレのピリョさんの納得できない箇所だったのかと思いますので、理解できる気もします。

ミヌさんの特異体質が終盤までイェスルに明かされず、またその理由が今更感しかなく視聴していて疑問を感じる部分があったり。
加えて藪から棒的にストーリー最後の最後で突然発生する事件ですが、特に母親の「今まで何してたの」がヒドイというか、正直如何なものかと思いました。
全体的にキャラの対話タイミングの妙な悪さなどと、ちょっとエピソード構成と流れにまとまりがなかったです。
「何だったのか」的な気持ちを残しつつも、色々考えずに全12話という長さなのもあって、気楽に視聴できて良かったです。

こちらもおすすめ: