ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 想像ネコ~僕とポッキルと彼女の話~ 感想

おすすめ度:75%
猫に教えてもらう度:90%
ユ・スンホさんと猫の相性度:500%
原題:상상고양이(想像ネコ)全8話

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プロの漫画家を目指す男性と飼い猫が繋いだ縁とは?2015年放送のヒューマン系ラブストーリー。

 あらすじ・キャスト

ジョンヒョン(ユ・スンホさん)は漫画家を目指しながらも、書店でアルバイトをしていた。
パワハラ気味の店長に嫌みを言われながらも、飼っている猫のポッキル(声:ハン・イェリさん)に癒されながら夢を追いかけている。
ある日、近所の野良猫に餌を与えていたナウ(チョ・ヘジョンさん)と出会うが…。

感想

思った以上に良いドラマでした!
1話約35分x全8話で、無駄がないストーリー展開。出演されている俳優さんもピッタリでした。
特に主演のユ・スンホさんと猫の組み合わせが、とにかく最高。優しそうであり、ちょっと気難しいというキャラの設定が、ご本人の雰囲気に似合っていました。
猫のポッキルの事をスンホさんが「ポッキルし~(ポッキルさん)」と呼ぶところが、大変良かったです。

ストーリーも恋愛に重点を置いているわけではありません。(そこが良かった!)
ジョンヒョンというやや頑固な性格を持つ男性が、過去を乗り越えたり、新たな気持ちを受け入れたりという描写がされたストーリーです。
その時々で、彼の猫ポッキルさんとの交流や、気付きがわざとらしくなく描かれていて素晴らしかったです。

ジョンヒョン役ユ・スンホさん
WEB漫画家を目指す男性。
過去初恋の女性が自ら命を絶ってしまうという苦しみを未だに乗り越えられずにいる。
その当時捨て猫を拾い、家でポッキルと名づけて飼っている。
頑固な性格で、漫画の絵柄に対してもこだわりがあったり、あまり人付き合いが上手くない。

ポッキル(声:ハン・イェリさん)
野良猫だったところを、ジョンヒョンに拾われて可愛がられている。
やや太り気味の雌猫。自由。

ナウ(チョ・ヘジョンさん)
捨て猫に餌をやっていて住人とトラブルになったところをジョンヒョンに助けられて知り合う。
なかなかのおせっかいな性格。
昔飼っていた猫がいなくなり、その猫のことがずっと心残り。

ヘゴン(キム・ミンソクさん)
ジョンヒョンの良き親友で同じ漫画家。
ややお調子者。年上好きの可能性。

ゆるいネタバレありの感想

キム・ミンソクさんインスタグラムアカウントより

観始めた時、猫が想像の5倍は話していたので(セリフ)、「そういうドラマ?」と少々面食らいましたが、すぐに慣れました。
またジョンヒョンがポッキルの事を本当に好きだという様子がわかるし、演じておられるユ・スンホさんも多分本当に猫が好きなんだろうな…という雰囲気。
猫の抱き方とか、かなり愛おしそうな感じが伝わってきて、観ていてほんわかと幸福感が伝わるようでもありました。
根本的にこのドラマ、ユ・スンホさん with猫=至高。それがとにかく可愛すぎて最高でした。

少々閉じた世界にいるジョンヒョン、漫画家を目指しながら書店員でもあります。
親友は1人、ヘゴン(キム・ミンソクさん)いますが、そもそもあまり人付き合いは上手くなさそう。
しかし、猫がきっかけとなりある女性に出会います。彼女自身も猫好きなナウですが、彼女がなかなかのズケズケと入ってくるタイプ。かなりのお節介というか、正直少々観ていて不安を感じました。

出会って結構すぐに、ジョンヒョンの事が好きになっている様子のナウ。
ジョンヒョンの勤め先の書店までやってきたり、ジョンヒョンの飼い猫ポッキルの事を知るや否や、知人の獣医に連れて行ったり…。
「やるな・・(棒読み)」というタイプの女性なのですが、ガードが堅い男性(ジョンヒョンのようなタイプ)には、これぐらいしなければ実際何も始まらないのかもしれません。

このドラマが面白いなと思ったのは、ジョンヒョンがかなり最後の方にならないとナウをあまり受け入れない点でした。
けっこう頑固で気難しいジョンヒョン。過去の辛い事件もあってか、ジョンヒョンの性格に関しては、割と一貫性を持って描かれているのは、かなり好感度が高かったです。
ナウが(頑張って)ジョンヒョンと会話のきっかけを掴もうとするのですが、まあまあ冷たいジョンヒョン。ナウも心を折らず、めげないなあと感心しました。

最終回は予想を超えた出来事として、ジョンヒョンとナウの愛するポッキルがなんと死んでしまいます。
これは観ていて正直かなり驚きました。このままホンワカしたムードでハッピーエンドかと思っていたのですが…。

ただドラマの意図として、過去に囚われているジョンヒョンの成長という部分が、大きくあるのかなあと思いました。
唯一の心の拠り所になっていたポッキルや、初恋女性との別離を乗り越えて、自分という殻を破るというか…。
そのきっかけの一つがナウであり、そして漫画でした。
ようやく独り立ちできそうだ、とポッキルも初恋女性もそれがわかって、ジョンヒョンの元から旅立ったというストーリーが良かったです。
きっとジョンヒョンはこのポッキルからたくさん学んで、一回り成長した青年になるんだろうな…と思わせる良いエンディングでした。

ということで、割としっかりと起承転結があり、物語性もあり、ラブストーリーや猫との交流を上手く取り入れながら、ジョンヒョン自身の成長物語でした。
思ったよりもずっと面白く、話もしっかりしていた良いミニドラマでした。
キャスティングもピッタリでしたし、おすすめです。

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