ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ ボクスが帰ってきた (感想)

おすすめ度:74%
高校生アゲイン度:100%
お母さん度:100%
原題:복수가돌아왔다 全32話

f:id:mirume01:20211118194814j:plain

苦い思い出のある母校に再び高校生として戻ることに?2018年放送開始のラブコメドラマ。

あらすじ・キャスト

勉強は全く得意でないけれど、クラスでもムードメーカーで人気者だった、高校生のカン・ボクス(ユ・スンホさん)。
優等生のスジョン(チョ・ボアさん)に勉強を教えてもらううち、お互い気持ちが通じ合ったと思っていたボクスとスジョン。そんな実ったと思った初恋が楽しいはずだったボクスの高校時代にも急に終止符が打たれる。
セホ(クァク・ドンヨンさん)とのトラブルで、ボクスは学校から追いやられてしまう。
そして27歳になったボクス…。
ひょんなことから再び彼ら3人があの高校に集まることに。ボクスは「高校生」として復讐を胸に母校に再び通い始めるが…。

感想

色々と都合が良すぎる設定だとは当初感じたものの、ドラマ自体がとても良いテンポで進むのもあって楽しく視聴しました!
また「悪者」がわかりやすいという状況もあって、憎むべき敵が明確で安心感あって良かったです。
禁断の(?)生徒と教師の恋愛を扱ったラブストーリーではありますが、主人公のボクスが27歳で再び高校に通い始めるという設定。そこで教師と生徒の恋愛で問題となる年齢の部分をクリアしたのは、賢いなと思いました。

ただ、中心となるストーリーの筋がボクスの"復讐"だった訳ですが、ネタの広がりや意外性をほとんど感じられなかったため、地味というかマンネリ感あるというか、いわゆる想像がつくよくあるエピソードかな…とは思えました。
個人的にはせっかく"大人"が再び高校生になるんだから…と、もう少し枠から外れた行動を期待したのですが、そうでもなくその点が残念に思えはしました。
とはいえ、ボクスを演じるユ・スンホさんの何とも言えない柔らかい雰囲気で全て許せた…と、最終的にはボクスが可愛いという感想になったドラマです。ボクスの相手役のスジョンを演じるチョ・ボアさんもキャラクターに良く合っていました。
それと、クァク・ドンヨンさん…今作も十八番という役柄でしっくりくるというか、さすが感がすごかったです。(語彙力)

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

곽동연(@kwakdongyeon0)がシェアした投稿

クァク・ドンヨンさんインスタグラムより

高校生の10代のボクスはクラスでもムードメーカー的存在で明るく正義感あふれる男子。
でも勉強は落ちこぼれ…そんなボクスは、クラスでも優秀な女子学生スジョンと組んで勉強をすることに。ボクスの態度に呆れながらも、お互いは次第に惹かれ合います。
2人はまさに青春を楽しんでいた訳ですが、そんな楽しい時間は急に終わりを迎えます。
ボクスは仲の良いはずだった、セホの飛び降り未遂事件に巻き込まれることに。加えて信じていたはずのスジョンにも"裏切られ"、無実の訴えもむなしくボクスは1人高校を去ることになります。

そして時は経過してボクスは27歳…。
友人たちとなんでも屋のような、人助け事業を行っているボクスさん。しかし高校時代のあの苦い思い出と共に、忘れられないスジョンへの初恋は未だボクスの心にずっと残ったままでした。
そんなある日、偶然スジョンと高校生を助けることになったボクス。
人助けで一躍ヒーローとなったボクスはその件がきっかけで、なんと復学することに。辛い思い出が残った母校、ソルソン高校に再び高校生として帰ってきたボクス…。
そしてそこには、当時の因縁のクラスメイトだったスジョンとセホも高校で教員としていたのでした。

このように27歳の高校生になったボクス君が、10代の時に自分を傷つけた2人のスジョンとセホと再び対峙。しかも舞台は当時と同じ高校…という、ドラマチックな展開ながらやや無理矢理感があるのは否めませんが、怒涛の流れでボクスを再び高校生に引き戻した力業はすごいなと思った次第です。

そんなボクス、彼の運命を狂わせたセホ、スジョン、そしてソルソン高校という組織そのものに復讐をするべく、動き始めます。
学生という立場を利用しつつ、校内で発生している数々の"ひずみ"から、全ての問題の元凶を突き止めるボクス。
発端となったボクスが退学させられた事件から始まり、全ての黒幕であるセホの母親のことが明らかになります。この人物ですがとんでもねえレベルの方で、権力やお金のためには子供であるセホもただの「駒」として見ている人間。
彼女が学校や学生やを使ってマネーゲームをしていたのでした。つまり、セホもそんな母親の被害者だったんですね。

ボクスの高校入学から始まる一連の復讐劇ですが、それぞれの立場がとても分かりやすく描かれていました。特にヒネリもなかったので、ストレスなく視聴できたのは長所でもあり、良いなあと思いはしました。
ですが逆に一方であまりにもトントン拍子すぎる描写と、ボクスの「復讐」について十分理解できるものの、標的が(入学時には)ちょっと曖昧かなと感じました。一体何の結末をもって復讐成功とするのかという、彼の当初目的がボンヤリと少しわかりにくいかなあ…とは思えました。
彼の初恋であり最愛のスジョンについても、好きだったのに裏切られたという複雑な感情を抱きながら、彼女と再会。
ここで切ないやり取りが2人の間で発生するかと思いきや、スジョンからの早めの謝罪で2人のギクシャクした関係は終わる=スジョンは許した!(早い)という、「復讐」線の弱さ…。(まあ本当にしょうがないですが)

個人的にはあまりボクスの復讐という部分が、根本的に何となく腑に落ちない部分もありはしましたが…。
といのも「復讐」はかなり強い行動原理だと思いますが、ボクスが優しいという設定もあり(そこが良い点なのは間違いありませんが)、ストーリーの中心点であるその”復讐”がスジョンは速攻で許した!という序盤から、割とブレたようにも感じてしまったからかもしれません。(だからと言ってドラマが面白くなかった訳では決してありません)
そこが少し残念というか、復讐と銘打った割りに"弱い"かなと個人的に思いました。

最終的にはボクスはスジョンやクラスメイトとも協力して、ついに黒幕を倒すことになります。
それぞれが自らの道を自らが歩み、救いも感じる良いラストに…。タイトルのオチも回収できていて上手いと思いました。
上述したように、ものすごく目立ってという訳ではありませんが、ストーリー展開で微妙な点もありつつも、大きな流れではユ・スンホさんの大らかな雰囲気が大優勝で、楽しく視聴した作品でした。

ということで、
・ユ・スンホさんの笑顔
・ユ・スンホさんの笑顔(2回目)
・依然危険なままの屋上の是非
・学校でのイチャイチャの是非
・まあまあ老けたクラスメイトで27歳の高校生も違和感ゼロ
以上の5点でお送りされたドラマだったかなと思いました。
あまり細かい点を気にせず視聴すると、楽しく可愛らしくて良いかなと思います。複雑な人間関係もなく観やすかったですし、私は楽しんで視聴しました。

こちらもおすすめ: