ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 僕らが季節なら (感想)

おすすめ度:68%
幼なじみ度:100%
ティーボーイ度:100%
原題:우리가 계절이라면 全1話

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隣同士の幼なじみの男女、恋と進路の行き先は…2017年の1話完結の青春短編ドラマ。

 あらすじ・キャスト

家が隣同士で、まるで双子のように育った幼馴染の2人。
ずっと兄妹のような関係だったヘリム(チェ・スビンさん)とギソク(チャン・ドンユンさん)だった。
しかしある日、転校生ドンギョン(ジニョンさん)が学校やって来て、ヘリムと仲良く張り始める。親友同士のヘリムとギソクの微妙な関係が崩れ始め…。

感想

韓国TV放送局、KBSのKBSドラマスペシャルで放送された、1話完結の短編ドラマシリーズからの作品です。
幼馴染でとても仲のより男女の2人が、共に成長し、大人になる様子を爽やかに描いてありました。

ただストーリー展開がベタなのと、描写の古臭さがちょっと気になりました。
全体的に少々盛り上がりに欠ける地味さがあったものの、最後のエンディングは良いなと思いました。1話完結のドラマでしたので、気楽に楽しめて良かったです。

ヘリム役のチェ・スビンさん
少々ハッキリせず、割と鈍感な部分もある性格のヘリムですが、チェ・スビンさん、こういう役柄似合います!
赤ちゃんの頃から一緒に育ったヘリムとギソク。そんな彼との関係を完全に兄妹のように思っていたヘリム。
そして突然現れた転校生ドンギョンに惹かれる様子も可愛かったです。

ギソク役のチャン・ドンユンさん
思春期で幼なじみに揺れる心…という部分が可愛らしかったです。
ヘリムの事を割と早くから好きになっていたギソク、でも鈍感なヘリムには通じない…と、もどかしさを感じる役が似合っていました。

ドンギョン役のジニョンさん
都会からやってきた謎の転校生役。
偶然出会ったヘリムの事が気になり、割と積極的なタイプのドンギョン。
ジニョンさん、役柄に似合っていて良かったです。

ゆるいネタバレありの感想

チャン・ドンユンさんインスタグラムアカウントより

古い少女漫画のような古典的なエピソードが盛沢山で、思わずかなり古いドラマなのかな?と思っていましたが、2017年のドラマでそこまで古くなかったので少し驚きました。

まず序盤のシーン…。
ヘリムとギソクが学校に遅刻しそうで、塀をよじ登ろうとする2人。
脚をすべらせたヘリムが落ちた先に…ドンギョンが。
転校生ドンギョンは、転校当日から人影の少ない校舎の裏で、喫煙しようとしていたのでした。
遅刻で塀を登る→落ちる→イケメンと遭遇というこの3段活用的な昭和感。
ある意味斬新でした。このクラシックスタイルな男女の出会い方を、近年のドラマで観れて良かったです。
このドンギョンさんですが、転校してきたばかりの学校の校舎裏での喫煙。転校当日で慣れず、緊張感もあったのかタバコを吸いたかったのかもしれません。かなりの喫煙者のようです。

そんな喫煙しようとしていたドンギョンは急にヘリムが塀から落ちて来たのを見て、驚きます。
くわえかけた煙草をポロっと落とす…という、ギャグ漫画でしか見られないような描写も加わり、このエピソードだけで私の中で100点満点を叩き出す演出となっていました。しびれました。

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どうやら、ドンギョンさんはこの事件がきっかけで、ヘリムLOVEになったようでした。ひとめぼれでしょうか?!
塀があったら、登ってみると人生良い事もあるかもしれない…そんなことがぼんやりと頭をよぎりました。

しかしそんな彼らも高校3年生…進路の悩みに加えて、恋愛の悩みも加わります。
ヘリムと幼馴染のギソクは、かなりヘリムのことが好きなようです。
が、鈍感なヘリムは全くギソクの気持ちに気付きません。それどころか、転校生ドンギョンとどんどん接近…。

ドンギョンが、ソウルから来た転校生という設定です。
その”都会”という部分の演出なのかよくわかりませんが、とにかくドンギョンさん、ヘリムへの恋愛表現が上手いわけです。
奥手でシャイなギソクとは正反対で、ヘリムに「可愛い」と直接笑顔で言ったり、堂々と助けの手を差し伸べたり…。さすがソウルからきたドンギョンさんは一味違います。
ヘリムはそんなシティーボーイ☆ドンギョンのことが気になります。

…そんな2人の仲を悲しそうに観ている一人の男…ギソク。せつねえ…。
ですが、当の本人ヘリムがドンギョンを選んで付き合い始めたのかというと、そうではありません。ここは、そうなの?と意外でした。
一方でギソクとヘリムの仲ですが、もう2度と昔の幼馴染のようには戻りませんでした。
ギソクの気持ちにも応えられず、またドンギョンとも付き合わず(なぜ?)どっちつかずのヘリム。
誰も選べない…みんなから好かれるのを好む、魔性の女性ヘリム…。(極論)

しかし、途中から不自然に消えるドンギョン…これには本気で困惑。
そしてヘリムはギソクとはギクシャクした関係となり、時はどんどん過ぎます。
気付けば冬。
当初大学受験では教育学部を目指していたヘリムも、自分自身と向き合ったのか浪人の道を選びます。
浪人生としてソウルに出発する夜、駅のホームにギソクの姿が!

良いな、と感じたのはヘリムの選択でした。
最後この小雪が舞う駅のホームで、ギソクと結ばれるというエンディングになるんだろうな、と予想していました。
が、最終的にギソクとヘリムの選択は…一応ハッピーエンディング寄りの別れという部分でした。

以前ヘリムが呟いた「エンディングはハグがいい」「ここから始まるような気がする」というのをギソクが覚えていて、それを伝えたエピソードは大変良いなと感じました。

個人的には、この2人はこの後は付き合わないのではないかと推測しました。
ですが、どちらともとれるような、将来の展望があるエンディングは良かったと思いました!
ハッキリしない最後でしたが、このドラマではそれが活かされていて、個人的にはそこが上手いと思いました。
思春期の2人の微妙な関係と大学受験という、人生の岐路における結論の出し方…揺れる気持ちを表現しているようで、良い終わり方だったかなと思います。

ということで、演出が妙に古い部分が結構気にはなりましたが、それなりに面白かったです。個人的にはエンディングが良かった!

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