ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ ボーイフレンド ENCOUNTER (感想)

おすすめ度:75%
完璧な年下男性度:100%
パク・ボゴムさんの真骨頂度:100%
原題:남자친구(ボーイフレンド)全16話

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自分の気持ちを押し殺して生きてきた孤高の女性と純粋な心を持った青年…2018年放送開始のラブストーリー。

 あらすじ・キャスト

政治家の娘として決められてた人生を送るため、自分自身を封印し気持ちを押し殺して生きてきたスヒョン(ソン・ヘギョさん)。
親が決めた結婚をし、離婚。慰謝料として受け取った、ホテルの代表となるスヒョン。
そんなある日出張でキューバを訪れたスヒョンは、1人旅行を満喫していたジニョク(パク・ボゴムさん)と知り合うことに。
韓国での息が詰まるような生活を、ジニョクと2人キューバで忘れたスヒョンだったが、帰国後ジニョクがスヒョンのホテルの新入社員ということを知り…。

感想

ブコメでは全くなく、完全なるラブストーリー/ロマンス。
そのロマンスを超越した、むしろファンタジーかと思ってしまうようなお話。いわば、大人の実写ディズニーのようなストーリーです。
キューバも含め映像は本当にロマンティックで美しかった!

ずっと自我を抑えて孤独に生きてきたスヒョンが、計算のない純粋な愛を注いでくれる年下のジニョクに出会い、自分の生き方や家族との関係を見直すという、完璧な純愛ストーリーです。甘いシーンもあります。

スヒョン(ソン・ヘギョさん)の経営するホテルの名称がドンファ(童話)ホテルなのですが、そこの部分もかけてあるかなと強く感じました。
童話(ディズニー的なモチーフ)を感じさせるエピソードもあり、非常にロマンチックな演出が多用されていて良かったです。
シンデレラ、美女と野獣雪の女王あたりがエピソードに使われているネタかなと推測されました。

ただ、気になった点としてはストーリー構成がかなり平凡なのと、全体的に一貫してスローテンポな作り。2人のセリフ回しも同様です。
そのためムードやシーンの余韻がとてもあって素敵な反面、描かれるネタが少なく、まあまあな頻度でダレるかなと感じました。

ただ!!!!
この作品とにかく、パク・ボゴムさんが大優勝
そこが本当にすごいし、とにかくボゴムさんの本気の強さを痛感しました。
(語彙がひどいですが)とにかく、完璧な王子。その点がディズニー作品と並ぶ超絶ファンタジーでした。
パク・ボゴムさんの存在がファンタジーなんですよね…そんな風にも思えた作品でした。

とにかくこのジニョクという真摯でまっすぐな役柄が、ボゴムさん自身なのではないか?と観ていてナチュラルに錯覚してしまうぐらいジニョク=ボゴムさんになってしまっていました。
そこが1番このドラマの長所であり、観る価値ありの部分だと思います。

また、このドラマ相当細かくメイン2人の手を映し出すカットが多いのが印象的です。
この「手」のカットが本当に効いていて、言葉に出せない感情を表現する演出が素晴らしかったです。
この作品では、純粋すぎる年下の男性役として描かれていましたが、ジニョクの”男性的”な部分を出すのに、このボゴムさんの手を映すのは、効果てきめんだったのではないでしょうか。非常に毎回見入ってしまいました。

ゆるいネタバレありの感想

パク・ボゴムさん日本ファンクラブインスタグラムより

スヒョンは親も議員の家族。そのため、娘のスヒョンをまるで駒の一つのように扱い、
政略結婚を早くにさせます。結婚相手は財閥の御曹司。
しかし義理の母がスヒョンに厳しく当たり、愛のない生活の末、夫の浮気で離婚。
その後はホテルの代表として、雪の女王のようにドライに孤独に生きています。
そんな生活の中で訪れた、キューバでのジニョクとの出会い。

ジニョクは就職前に1人で自由に旅を楽しんでいる青年でした。キューバという別の国で、つかの間の自由を味わったスヒョン。
ジニョクはスヒョンにサンダルを選んで差し出すシーンや、時間制限のある一夜の出来事…このキューバ編第一弾は完全にシンデレラを彷彿させました。
ちなみに美女と野獣ネタかなと思った部分は、ジニョクが撮影に使った花束をスヒョンに渡し、彼女がお花をガラスドームに入れる描写です。

そんな2人でしたが韓国に戻ると、なんとホテルの代表と新入社員。
ジニョクはそんな格差も全く気にせず、スヒョンへの愛を真っ直ぐに表現します。
パク・ボゴムさん演じるジニョクなんですが、本当に漫画のような愛情あふれるセリフを次々とスヒョンへ素直に伝えます。

ここは…パク・ボゴムさんすごいなあ…と本当に感服したというか…。
ジニョクがスヒョンに言うセリフの8割は愛情表現なのですが、嫌みが一切ない!これがこのドラマで一番驚愕した部分です。
パク・ボゴムさん以外の俳優さんだと、「もういいよ…休め…」となるであろう、わざとらしさがある歯の浮くようなセリフも、ボゴムさんが発言していると、嘘くささがなかったです。
むしろ「本心!?」とドラマながら思わせられるというか…。そこがとにかく視聴していて、毎回スゴイとなあと唸ってしまいました。
正直この作品で、ある意味パク・ボゴムさんの真骨頂を見た気がしました。

ただですね…これも個人的な感想なのですが、対するスヒョンがね…。
スヒョンは一応設定では、35歳前後で結婚歴がある女性。
それにしてはあまりに態度に余裕がなさすぎるというか、いつまでその頑なな態度のままなの?と思ってしまいました。
ジニョクが中盤はちゃめちゃに甘えるような部分もあるのですが、キスすらしたことありません的なとぼけた反応をしたりと、じらすというよりは、単純に白々しさを感じてしまいました。

スヒョンのキャラ設定は理解できますし、彼女の過去や毒親との関係、スヒョンとの関係に入りきれないという、後半への布石も理解できますが、くどいし、わざとらしすぎる演出かな…と。

本来ですとジニョクのキャラこそが、最もワザとらしいタイプだと思うのですが、ボゴムさんご自身の雰囲気で完全にジニョクを自分のものにされていいたため、逆にあまり目につかなくなっていました。
一方でスヒョンの役柄の可愛げのなさというか、白々しさにまあまあ辟易しました。
ソン・ヘギョさんの、近寄りがたい怖そうな雰囲気もあったかもしれませんが…。

格差恋愛ということで、障壁が容易に想像できますが、そんな壁を乗り越えた2人。
色々あったという程ではないですが、最終的には結ばれるハッピーエンドで良かったと思いました。

このドラマで個人的に好きだったのが、お2人の衣装です。
さすが(?)ソン・ヘギョさんに、とんでも衣装を着用させる訳にはいかなかったのか、はちゃめちゃにセンスが良かった!
普通にかなりのブランドだろうな~と思わせる良質そうなニットなどを着られていたので、視聴していて目に美しく最高でした。
キューバでの印象的な赤いワンピースも最高で、完璧に似合ってらっしゃった!
ソン・ヘギョさん、本当に赤が似合って素敵でした。何となくジニョクがスヒョンに恋に落ちた部分が少々謎だなと思っていましたが、あの赤のワンピース姿で勝利ですね。

ジニョクの衣装もシンプルでシックでしたし、お2人ご本人の見た目の良さを、服に頼らず上手く引き立てていて、落ち着いたトーンで良かった!!
ちなみに、ジニョクがスヒョンに渡したカップルリングですが、恐らくショーメの指輪だと思います。
ジニョクさん、スヒョンさんの為に頑張ったんだな…と思いました。

最終回の最後で気になったのが、公園で再び出会うシーンの時間軸です。
スヒョンがオフィスから急いで出て行った時間と、夜の公園。時間がどう考えても合致しないと思うのですが、そのあたりもファンタジーかもしれません。
結局、ジニョクそのものがマボロシだったのかも…というぐらい王子でした。

エンディングでは将来も予感させる「2人は幸せに暮らしました、めでたしめでたし」的に締めるという部分も含め、描かれるスタイルが一貫していて良かったと思います。

ソン・ヘギョさんとパク・ボゴムさんのカップルが見た目の年齢差も感じましたし、あまり2人がお似合いだと最後まで思えなかったり、ストーリーは正直つまらなさを感じた部分も結構ありました。
ですが、個人的にはパク・ボゴムさんの役柄とご本人とのシンクロ度100%という演技にとにかく目を奪われて、しばしば驚いてしまいました。
非常にその点で印象が残ったドラマで、その部分をとにかく推したいですし、見ていただきたいドラマです。あくまでも、おとぎ話のようなラブロマンスとして楽しめると勝ちかな、と思った作品でした。

個人的には、とにかくパク・ボゴムさんの嫌みのなさ、完璧な光属性の存在という部分を目の当たりにして、同じヒト科ヒト属としての深刻な格差を感じた次第です。

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