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韓国映画 王宮の夜鬼 (感想)

おすすめ度:55%
ヒョンビンさん対ゾンビ度:100%
耐久性の高い剣度:100%
原題:창궐 121分

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夜鬼があふれた宮廷に王子が1人立ち向かう、2018年公開の王朝ゾンビアクション映画。
ヒョンビンさん、チャン・ドンゴンさん主演。

 あらすじ・キャスト

清から帰国したばかりのチョン王子(ヒョンビンさん)は、到着した村の不穏な様子に気付く。
その村は怪物である"夜鬼”(やき)になった人々に支配されており、チョン王子はそんな夜鬼に襲われそうになっているところをパク従事官(チョ・ウジンさん)一行に助けられ、国の状況を知ることに。
一方で都では国王の側近キム・ジャジュン(チャン・ドンゴンさん)はこの夜鬼の騒動を利用して、ある計画を練っていた…。

感想

朝鮮王朝の時代劇を舞台に、ゾンビを合わせたアクション映画。
ゾンビのタイプとしては『新感染』と似たタイプ…というか、ほぼ『新感染』のゾンビでした。
お話は少々できすぎ感があり、壮大な設定の割に単純なストーリーだなと思いはしましたが、それなりに楽しめて観れました。

出世には興味がなく自由に過ごしていた王子が、留学先から国に戻るとゾンビ(夜鬼)が
暴れていて、背後には国家転覆を計画するジャジュンがいて…というストーリー。
その王子がとにかく強い!ので、ヒョンビンさんの完全ヒーローものとして楽しめる作品です。

チョン王子役ヒョンビンさん
清から帰国した、軽薄そうな王子役のヒョンビンさんが、ゾンビと戦うことによって、己の役割を自覚していく様子が良かったです。
ワイヤーアクションもあって、かなりのスーパーヒーロー役を派手にかっこよく演じられていました。

キム・ジャジュン役チャン・ドンゴンさん
チャン・ドンゴンさんについて不勉強なもので知らなかったのですが、Wikipediaによると「韓流四天王」(2003年)のお一人とのこと。かなりの大先輩のドンゴンさん。
欲望に目がギラギラしていて、画面的にも只者ではない感がすごかったです。
ただ、この映画で一番のご都合主義なキャラだったのが、少々気になりはしましたが…。

ゆるいネタバレありの感想

ヒョンビンさん所属事務所VASTインスタグラムアカウントより

権力争い!ゾンビ!王子の成長!という3本立てのエピソードを軸に、描かれたゾンビ時代劇。

黒船からもたらされたこのゾンビですが、とにかくゾンビ数が多いのが見どころでしょうか。
ワラワラと出現するゾンビ(夜鬼)を、ヒョンビン先輩が異常に耐久性が高い刀一本で、ゲームのようにバッサバッサとゾンビを斬りまくるシーンが爽快でもあり、面白いです。
というか、もはや完全にゲームの無双シリーズ』(コーエーテクモゲームス)状態

途中ワイヤーアクションシーンもありますが、ヒョンビンさん演じる王子の白い衣服が夜の風景や炎に映えて、非常に素敵で良かったです。

帰国した時は、自由な次男という演技が強かったですが、国の惨状を目の当たりにして、責任感と成長を感じるという演出は良かったです。
そしてチャン王子は耐久性抜群の刀と素晴らしいフィジカルで、ゾンビたちそしてジャジュンに対峙します。

ジャジュン(チャン・ドンゴンさん)ですが、国王の側近でありながら、この夜鬼を使って国王の地位を狙っている悪人役。
しかしそんなジャジュンも、利用していたはずのゾンビにうっかり噛まれてしまいます。
今までは周囲にゾンビに噛まれた者が出ると、即効で処罰していましたが、自分が噛まれた時は即座に無言になるジャジュン。さすが悪人です。

夜鬼に噛まれた者は、数時間後に目が白目になって血管が浮き出て、ゾンビ独特の動きをし始めます。
しかし、ジャジュンに至ってはその気配がほぼないのが不思議でした。ギリギリ血管が浮き出るぐらいで、特に見た目や動きは大した変化もなく済んでいるようです。
ここはやはり彼の体内ではゾンビ菌よりも、「韓流四天王」免疫力の勝利でしょうか…?
それとも、『Sweet Home -俺と世界の絶望-』のヒョンス君のように、ハイブリッドタイプでしょうか?かなり謎でした。

ただ、この夜鬼は日光がかなりの弱点らしく、昼間になるとコウモリのように陰に隠れてしまう特徴があります。
ジャジュンさんも、その部分は弱点として持っているようで、昼間は建物から出れないシーンがありました。
目がギラギラしているのに、太陽光を見るとやけに怯えた子犬のような仕草を見せるジャジュンさん。そのギャップに少し笑いそうになってしまいました。

最後は、ヒョンビン先輩とドンゴン大先輩の"新旧韓流四天王対決”シーン状態になっていて、色々な意味で見ごたえがありました。
ただジャジュンさん既にゾンビになっているにもかかわらず、刀を使って戦うんですよね。
やはりそこは韓流四天王、半分ゾンビといえども口で戦う訳にはいきませんよね…。
個人的にはもう少しドンゴンさん演じるジャジュンを、夜鬼として徹底的にシビアな悪人に描いて欲しかったなあと少々不満に思いました。
ちょっと特別感がありすぎて逆に不自然に役柄が浮くというか、終始ジャジュンのゾンビ度が進行しない点が気になってしまいました。

ただやっぱり全体的にお話がやはり凡庸すぎる…と残念に思いました。
最後のエンディングも、妙に爽やかに終わってしまいましたが、正直「本当にこれで解決するの??」という疑問も残しつつ…。

ヒョンビン先輩ファンとチャン・ドンゴン大先輩ファンは、お2人の活躍の場面が大変多く、見せ場もあって必見の映画作品だと思います。
個人的にお話的にはそれほど真新しさを感じはしませんでしたが、エンターテインメントとしてはもちろん楽しめました!

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