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韓国ドラマ キングダム シーズン1,2 (感想)

おすすめ度:100%
ゾンビ度:100%
対比のカッコよさ度:100%
原題:킹덤(キングダム)シーズン1,2各6話

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不吉な疫病の正体とは…2019年Netflix公開の王朝ゾンビドラマ。

 あらすじ・キャスト

王朝のある漢陽から東菜の村へ帰ってきた医師に仕える医女ソビ(ペ・ドゥナさん)は、
医師の態度から不穏な雰囲気を感じ取る。
一方の王の1人息子である世子チャン(チュ・ジフンさん)は、王の病状に不可解な点を感じとり、従者と共に王を診察した医師に会うため、東菜へ向かうが…。

感想

はちゃめちゃに面白かったです!!!
シーズン1,2と分割してありますが、あわせても12話なので一気に観れる作品でした。とはいえ、シーズン1,2だけでは完結しません。
原作はWEB漫画で、Netflixにより約20億円の制作費がかけられた作品だそうです。すごい。

ストーリー展開のテンポもよく、ちょうど良い不気味さが最高でした。
個人的に印象的だったのが、静と動などの対比を使った演出の上手さです。この対比が作品のクールさを際立たせており、非常にスタイリッシュでした。
ゾンビ(動)に対して人間(静)
韓服の白に対して血の赤
夜の闇に対して炎の光
化け物(ゾンビ)という非日常が出現しますが、作品でのキャラクターが声を荒げたりあまりせず、落ち着いた演技の演出をされていてスゴイ良かった!!
主人公のチュ・ジフンさんとペ・ドゥナさんは、お2人とも雰囲気も特にクールですが、作品内でも冷静さを常に失わず、ゾンビに対処する点が静と動の象徴のようでしびれました。

また、夜のシーンも多いですが、炎の魅せ方が本当に美しかったです。
映像的にもスタイリッシュな部分も多く、衣装と付着した「血しぶき」のコントラストなどもよく計算されているようで、全体的に素晴らしかったです。

メインのストーリーとして、王座を巡る権力争いのドロドロした部分もしっかり描かれていています。
主人公の世子としては、化け物(ゾンビ)とチョ氏という、2つの敵を同時に相手にせねばならず、結構大変そうでした。主演のチュ・ジフンさんや、ペ・ドゥナさんはもちろん素晴らしかったですが、王妃役のキム・へジュンさんのキャスティングが印象に残りました。

この作品で描かれるゾンビ(化け物)ですが、ゾンビ発症までの時間が割と早いのと、
結構アグレッシブで基本デフォルトで人間を追いかけてくるタイプ。交戦難易度は、やや高めでしょうか。

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チャン世子/王子役チュ・ジフンさん
病に臥せっている王の直系の息子。
王に反逆する謀反人として、追われている立場となる。

ソビ役ペ・ドゥナさん
東菜にある持律軒(診療所)の医女。医師のイ医員の元で働く。
非常に冷静であり、聡明な女性。

チョ・ハクジュ/チョ大監役リュ・スンリョンさん
娘を王の後妻とし、権力を掌握しようと企んでいる。
世子を王に逆らう謀反人として、捕らえるように命じる。

王妃役キム・ヘジュンさん
チョ大監の娘。病に倒れた王の若い後妻で、妊娠中。
男児を出産すれば王子となるため、世子の存在を疎ましく思っている。

ヨンシン役キム・ソンギュさん
寿望村(スマン村)出身の謎の男性。
持律軒(診療所)に居合わせる。銃の扱いが上手い。
3年前に死んだという記録が残されているにも関わらず、生きている。 

ボムパル府使役チョン・ソクホさん
チョ大監の甥にあたる。
頼りがいがあまりないが、悪い人ではない。
ゾンビに襲われそうになったところを、医女ソビに助けてもらう。

ゆるいネタバレありの感想

ペ・ドゥナさんインスタグラムアカウントより

自分の父である王の生死が不明という状況を解明するため、王を診察した東菜の医者の診療所(持律軒)を訪ねる世子と従者ムヨン。
一方で王朝ではその世子が王に対して謀反を起こしているとし、世子を捕らえるべく東菜まで追ってきます。そんな世子ですが、東菜の持律軒(診療所)で、恐ろしいものを目にします。
そう…バケモノ(ゾンビ)の姿を…。

この東菜で発生したゾンビ事件ですが、そもそもは漢陽で医師のイ先生が「生死草」を使って、王様に治療を施したところから発生した可能性があるとソビは考え始めます。

一方でそんな生死草を使って死んだ王を”生き返らせる”方法を、どうしても取らざるえなかったのが、チョ・ハクジュ/チョ大監です。
娘の王の王妃が妊娠中のため、王子を産むまでは絶対に”どんな形であれ、王に生きてもらわなければいけない”状況。つまり、王はゾンビとして、ただ生かされているのでした。

このゾンビとして存在する王の演出ですが、なかなか不気味でとても良かったです。
理性を失った獣のようなゾンビの姿の王が絶妙な存在で、生きているような死んでいるような…。
周囲の状況に応じて、その時々でゾンビと化した王の存在を上手く利用するチョ氏。

しかし実はチョ氏は3年前からこのゾンビの存在を認知しており、彼らを利用して名声を上げ、権力を握っていた人間だったのでした!それに巻き込まれたのは、チョン世子の師匠であるアン大監。

そんな悪として描かれるチョ大監ですが、セオリー通りゾンビに噛まれてしまいます。このシーンは結構ドラマチックな演出になっていて、大変良かったです。誰がゾンビと化したのか、という部分も含めて印象的でした。

シーズン2では、妊娠していたはずの王妃がそうではないという、おぞましい部分も描かれます。この王妃ですが、父であるチョ大監から「愚か者」と評価が低かった娘。
それに対して不満を抱きながらも、非常にプライドが高く高慢な女性。このふてぶてしい雰囲気ですが、演じるキム・へジュンさんが上手かったです。
後半では誕生した王子が、王妃から生まれた子ではないと父にバレてしまい、チョ大監は激怒。
チョ大監は誰よりもチョ氏の血を大切にしていたので、血縁関係がとんでもなく重要。
この愛憎交えた父と娘の関係も、とても見ごたえがありました。
時代的にも女性である王妃は常に兄よりも下に見られていて、悔しい思いもしたんでしょうね…。

シーズン2後半になるにしたがって、ゾンビの数の爆発的に増えますし「一体どうすれば」状態の一同。視聴していても、これ収拾がつくのかと若干心配になりました。
そして謎に7年後…。
ゾンビはどうなったの…?!と正直、若干微妙な気持ちになりましたが、まあ対ゾンビ戦ばかりもつまらないので、この展開は良かったかもしれません。
一体あの後ゾンビをどう片づけたのか完全に不明でしたが、周囲では過去の疫病として扱われているようで再び平和が戻っていました。

しかしソビ含め一同はまだ生死草やゾンビ化について調べていました。ついには朝鮮半島の北部に移動した一行。生死草を栽培している地域や、ゾンビをまるで奴隷のようにして"飼っている”村を見つけます…。
…とそこで、唐突にチョン・ジヒョン先輩が参戦!??!
続きはシーズン3(2021年度配信予定とのことです)でお楽しみ下さい!

ということで、シーズン1,2では明らかになっていない部分も多く、普通にまだまだ余裕で続きそうな気がしました。
1つ気になったのが、チャン世子の使っている刀です。あれだけの数のゾンビを斬り倒しても刃がダメにならないという、スゴイ名刀を持っているのだなと驚いた次第です。

次作に出演されるであろうチョン・ジヒョンさんが、このシーズン1,2で描かれたキングダム…どうなるのでしょうか。もちろん次シーズン楽しみです。
ということで、まだ完結はしてはいませんが、大変楽しめたキングダムでした。
とてもおすすめのドラマです。
アシンの物語の感想:

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