ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

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韓国ドラマ 都会の男女の恋愛法 (感想)

おすすめ度:100%
画面が凝っている度:100%
PPL広告が秀逸度:100%
原題:도시남녀의사랑법 全17話

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出典:KAKAO TV https://www.instagram.com/p/CHtcrAVhX08/

ソウルに住む6人組…彼らの過去と現在の恋愛をインタビューを通して明らかにする…2020年放送開始のラブストーリードラマ。

 あらすじ・キャスト

主に建築設計事務所で働くジェウォンと、マーケターのウノ。
この2人の関係に焦点を当てながら、彼ら2人と友人や彼女含め合計6人のそれぞれの価値観や恋愛観について、インタビュー形式を取り入れながら、コミカルにシリアスに描かれていく。
ジェウォン(チ・チャンウクさん)、ウノ(キム・ジウォンさん)、
ギョンジュン(キム・ミンソクさん)、リニ(ソ・ジュヨンさん)、
ゴン(リュ・ギョンスさん)、ソニョン(ハン・ジウンさん)

感想

映像が凝っていて、非常におもしろかったです!
韓国ではkakaoTV、他国ではNetflixで(ほぼ)同時放送となった作品です。
語り口が非常に軽妙で、テンポがとにかく良い!
このドラマの一番の特色としては、ロードムービー、インタビュー形式、ビデオログ風と、とっても多彩なシーン展開を多用していたこと。
いわゆる普通のドラマに比べると、その部分の印象も強く効いていて、画面にメリハリがあり、まったく飽きさせなかったのは素晴らしかったです。

メインのストーリーとしては、ジェウォンとウノの恋愛関係で、インタビューを通して次第に明かされるという展開。このコアになる2人の恋の真相と続くストーリーですが、少々単純すぎるかなあ…とは感じました。
ただ、観ていて全く飽きなかったのは、この場面展開のテンポの良さと凝ったカメラワークにあると思います。
そして出演されていた俳優陣も、キャラクターにかなり合った魅力的な人たちばかりで、とっても良かったです! 

都会に住むメイン6人+1人:
パク・ジェウォン役チ・チャンウクさん
32歳、建築家
父親が代表を務める建築設計事務所で働く。
旅先で出会ったソナと強烈な恋愛をしたことが、未だ忘れられずにいる。
ギョンジュンは従兄弟であり、友人。
カメラが趣味で、ライカを愛用。

イ・ウノ役キム・ジウォンさん
29歳、マーケターCEO
1人でマーケティング会社O3を経営しているが、経営状況はあまり良くない様子。
プライベートは親友であっても語りたがらないタイプ。
ゴン、リニとは幼稚園から一緒の仲。

チェ・ギョンジュン役キム・ミンソクさん
29歳、建築家
ジェウォンとは従兄弟であり、同じ職場で働く。
リニと付き合っていて、割と保守的な性格。

ソ・リニ役ソ・ジュヨンさん
29歳、アルバイト
ウノとは大親友。ギョンジュンは彼氏。
かなりのマイペースな性格で、やや頑固。

カン・ゴン役リュ・ギョンスさん
29歳、小説家。
テウン高校サッカー部(補欠)出身。
ウノとリニとは幼少期からの親友。
ソニョンと別れてから、彼女はいない。
ヒョウ柄を好み、小説は3年間は出版していない。

オ・ソニョン役ハン・ジウンさん
32歳、高校の体育教師
とても気が強く、負けず嫌い。休日も職場で過ごす。
ゴンと付き合っていた過去を持つ。
鋭いコメントをする。

警察官ドンシク役ミンホさん(SHINee
ジェウォンがよくお世話になる、太平路交番勤務の警察官。
テウン高校サッカー部出身。
真面目で、”顔がとにかくいい”。恋愛未経験。

ゆるいネタバレありの感想

チ・チャンウクさんインスタグラムアカウントより

とにかくテンポが速く、映像が楽しい!
本編はもちろん終了後のエピローグなども一切手抜きがなく、全体的にとにかく画面が凝っている!という部分が本当に印象として強かったし、最高でした。

ドラマや映画に頻出する間接広告/プロダクトプレイスメント(韓国ではPPL広告と呼ぶそうです)の提供のシーンも独特でした。
少々視聴者を皮肉った部分と、広告の商品そのものを面白く演出していました。
このドラマだからできる独自の手法を取っていて、かなり遊び心が加えられた演出が随所にありました。

お気に入りのPPLは、14話のホットチョコレートと、16話のリニが働くピザ屋さんのシーンです!背景のお客さん3人に、P・P・Lと入った衣装をそれぞれ着せるという、手の込んだ演出は可愛かったし、とっても良かったです。

ただ色々と手の込んだ映像や小道具に反比例して、肝心のストーリー、特にジェウォンとウノのお話がすこし魅力不足を覚えました。
2人のエピソードの中心部分として、ウノが「どうして清渓川で会わなかったのか」という点が焦点として語られていきます。
ジェウォンは繰り返しその部分を自問自答し、悩みます。(そりゃそうですよね)
ですが明かされるウノのエピソードのインパクトがちょっと弱すぎて、印象として「そうなんだ…」ぐらいになってしまったかな…。

もちろん共感がすごくできます。普段の生活でも、参加するコミュニティによってキャラが違う(というと大げさですが)ことはあると思います。
職場や学校の人と接する時と、家族、恋人や配偶者と過ごす時、親友と会う時、それぞれ多少は違う顔を誰しもが持っていると思います。
襄陽(ヤンヤン)とソウルのキャラの落差があまりにも激しく、魔法がとけてしまったようになって、ウノはジェウォンと会うのを躊躇してしまったんですよね。

その部分をもう少し、ウノの言葉でもう少しきちんと語って欲しかった。
ジェウォンに"ソウルのウノ”がバレてしまってからが、同じような内容の2人の言い合いが多いのが、少し勿体なく思えました。会話の進歩と深みが少々足りない…。

そういう意味ではウノとジェウォンの2人よりも、リニとギョンジュン、ゴンとソニョンのカップルの方が、正直面白かったです。
彼らの抱える恋愛問題の方が、より”都会的”だと感じましたし、個人的にはずっと興味深く感じたので、もう少しこの4人の恋愛模様を描写して欲しかったかな…。
最終回に近い15、16話ぐらいから、彼らのストーリーも語られましたが、ボリューム不足でもっと観たい!!とかなり惜しく感じました。

でも・・・結局全員好きなんですけどね…!!
この6人全員何かしら男女関係なく共感できる部分を持ち合わせていて、とにかく愛おしかったです。(ちなみに私が一番好きだったキャラはゴンでしたが…。)

リュ・ギョンスさんインスタグラムアカウントより

チ・チャンウクさんとキム・ジウォンさんの2人は本当に見ていて良かったです。カップルとしてお似合いでした!
コメディ的なシーンも、チャンウクさん嫌味にならずちょっと抜けた感じが抜群に良いので、素晴らしかったです。

個人的にお気に入りは第8話のチャンウクさん。
清渓川に行った後にお店で酔っ払って寝てしまい、"ウノの夢”を見るシーン。目の前のウノに語りかけるのですが、チャンウクさんちょっとかすれ声の演技されてたんですよね…。
ここは、本当に「せつねえ…」となりました。
このかすれた声で、どれだけジウォンがウノを恋しく思っているのかが、1億倍増しになっていてはちゃめちゃに良かったです。(急にかすれ声の演技ってできるんでしょうか?!)

謎としては、ギョンジュンが16話の最後に話していた、祖父の”手紙”って何でしょう…?
ただ手紙の謎は残りますが(これは恐らく予想ですが)、ギョンジュンはリニを何年もかけてようやく付き合った相手でもありますので、恐らくこれからまた時間をかけて、リニの心を取り戻す…という表現かなと察しました。

割とシンプルな話ではありましたが、ヤンヤンでのシーンは思いっきりエフェクトが入った映像で、ロマンティックな仕上りにしてあったり、キスシーンもロングショットを混ぜたりと、とにかく観ていて映像が面白いし、キレイで最高!
6人が住むお家のセットやインテリアも大変良かったです。ジェウォンが住む伝統家屋をモダンにリフォームしたお家も素敵でしたし、ウノとゴンが住む家も可愛かった。

第1話で語られたように「都会の男女について調査してみたいと…」との前振りがあって、少々主語を大きくしすぎたかなとは感じました。
都会の男女というよりは、単なるの友人関係の6人組の話で終結。17話で警官のドンシク(ミンホさん)のエピソードが大きく扱われてたのはビックリで新鮮でしたが…(ドンシクのストーリーとっても良かったです)
ただ最終回17話の終わりを観て、もしかしたらシーズン2あるかも…と少し感じました。(あって欲しい!)

脚本はチョン・ヒョンジョンさんという方です。
過去の作品の1つである、『恋愛の発見』でも主人公のチョン・ユミさん演じる女性に、インタビュー形式で過去の恋愛を語らせていましたので、この手法がお好きなのかもしれません。

とにかく映像の凝った演出がたまらなく大好きなドラマでしたし、テンポよく進む話は爽快感さえあって、総合的にはかなり楽しめて観れた作品でした!
OSTの選曲も良かったのも印象的でした。面白かった!

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