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韓国映画 コインロッカーの女 (感想)

おすすめ度:73%
チャイナタウン度:99%
ヘスさんとゴウンさん度:100%
原題:차이나타운(チャイナタウン) 110分

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コインロッカーに捨てられた少女が慕う母とは、マフィアの女だった…2015年公開の犯罪系ヒューマン映画。

 あらすじ・キャスト

韓国・仁川のチャイナタウンにある、とある写真館。
その内情はお母さんと呼ばれるマ・ウヒ(キム・ヘスさん)が闇の貸金、臓器売買、不法滞在など、犯罪行為を斡旋する仕事を行っているのだった。
ある日、コインロッカーに捨てられていたイリョン(キム・ゴウンさん)が連れられた先は、ウヒの写真館。イリョンは彼女の元で働くことに・・・。

感想

暗いお話ではありますが、ストーリーの進みが早くて良かったです。
キム・ヘスさんの腹の座った迫力と、キム・ゴウンさんの繊細な強さの演技がかなり楽しめました。
加えて借金で逃げた男の息子としてパク・ボゴムさんが出演されているのですが、まさに暗い影に差す一筋の光状態の存在で、役柄に合いすぎており、色々な意味で眩しかったです。

お話は"親子”の話でもあり、血も涙もない仕事の話でもあり、決して抜け出せない闇社会のお話でもあり…。
後半からストーリー展開が読めるので、アッと驚くような部分はありませんでしたが、あまり不要と思われるようなシーンもなく、面白く観れた作品でした。

また、チャイナタウンでマ家族が運営する写真館の内装のセットがなかなかレトロな味があって、良い雰囲気でした。

マ・ウヒ役キム・ヘスさん
仁川のチャイナタウンで表向きは写真館だが、裏社会の女ボスとして君臨。
普段はスリムなヘスさんですが、おそらくこの役のために太られたかと思います。
ただ、お腹周りなどはいかにも何かを装着している的な違和感がありましたが、そのどっしりとした威圧感がご本人の迫力に負けておらず、さすがでした。

イリョン役キム・ゴウンさん
駅のコインロッカー10番に赤ちゃんの時に放置されていたので、10(イリョン)と名付けられる。
出生届などがなかったこともあり、ウヒの元に取引材料の一つとして連れてこられ、そのままウヒの元で働くことに。
男性相手への借金の取り立てなど、危険な現場にも臆せずに向かう。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
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 キム・ゴウンさんインスタグラムアカウントより

身寄りのない子供たちを引き取って、まるで家族のように暮らしていたマ・ウヒ。
イリョンもその中の1人で、普段は債務回収などを行ってウヒの仕事を手伝っています。

しかしある日、イリョンはある男性の家にいつものように借金の取り立てに訪れます。
その男とはソッキョン(パク・ボゴムさん)。
ソッキョンの父親がウヒから多額の借金をし、海外へ逃亡。ウヒは逃げた父親にかわって息子のソッキョンに返済を迫るよう、イリョンに命令していました。

イリョンはソッキョンの家に訪れた際、彼のあまりにも丁寧で優しい物腰に面食らいます。
彼女が今まで出会ったり、経験したことのない、真面目で真摯な態度のソッキョン
ここは純粋に微笑ましくも思えましたし、イリョンが可哀想にも思えました。

今までの人生で、きっとこのような清廉な人に出会ったことはなく、また裏のない優しさに接したことがなかったと思われるイリョン。
そして、ソッキョンが同年齢ということもあってか、今まで彼女が築いてきた、”裏社会の人”としての壁を即座に壊すような、やわらかい態度のソッキョンに、彼女は目が覚めたように思えました。
それを彼女の初恋だと片づけるとちょっと陳腐な感じもしますが、恋だけではなく、人間の本質の優しさに触れたイリョンの戸惑いと、彼女の人間性の目覚めだと理解しました。

しかし、イリョンの母、マ・ウヒにはそんな甘い話は通じません。
借金返済が無理ならば、ソッキョンの臓器や角膜を売るまでです。(怖い!)
イリョンがソッキョンに特別の感情を持っているのを気付きながら、彼女の目の前でソッキョンをいとも簡単に殺害し、「使えなくなった」イリョンまで殺そうとします。

マ・ウヒがイリョンに「お前は成長しない」と話したシーンがありましたが、まさにこのソッキョンの件でウヒはイリョンを成長させようとしたのだと感じました。
あらゆる情に流されずに、シビアに人間関係を切り捨てなければ、この裏の社会ではやっていけない…というウヒからの強いメッセージだと思います。
そしてウヒもおそらく、イリョンと同じような道を辿って人生を送ってきたのでしょう。
「力を抜けば…」というウヒのセリフは、悲しみを悲しみと思わず、冷酷に無感情に…そのように力を抜いて生きなければ死んでしまうような魑魅魍魎の世界。
それがウヒからイリョンへのアドバイスであり、彼女の生き方そのものだったのではないかと思います。

しかし、ソッキョンという光の存在を目の当たりにしたにもかかわらず、結局イリョンはウヒと同じ生き方を辿らざる得ない=他に帰る場所がない、という部分が悲哀もありました。

ということで、キム・ヘスさん、キム・ゴウンさんの2人の女優さんの演技が光りまくっていました。
キム・ゴウンさん、存在感があってやっぱり演技が上手くてかっこよいです。個人的にゴウンさんが好きな女優さんなので、かなりこの作品には満足しました。
全体的にテンポもよく、妙に感情を押し付けるようなしつこさもなく、面白く観れました!

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