ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ Oh!ご主人様 (感想)

おすすめ度:60%
ゆるふわ度:100%
iMac度:100%
原題:오!주인님 全16話
邦題:Oh!ご主人様~恋ができない僕とカノジョの同居生活~

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自分勝手な人気脚本家と女優の秘密の同居の行方とは?2021年放送のラブストーリー。

 あらすじ・キャスト

売れっ子ドラマ脚本家のハン・ビス(イ・ミンギさん)は、潔癖症で自己中心的な性格。
ある日、ビスが住む家に人気女優のオ・ジュイン(ナナさん/AFTERSCHOOL)が、突然引っ越してくる。突然ジュインが家に住み始めて怒るビスでしたが、ジュインには正当な理由がありました。ビスの母が内緒でジュインに家を売却していたのでした。
こだわりが強いビスは、慣れている家でないと全く仕事ができない…と、3か月だけ
の同居をジュインに願い出る。
ジュインの事が次第に気になり始めるビスだったが、彼女には仲の良い男友達ユジン(カン・ミンヒョクさん)がいて…。

感想 

非常に残念ながら、ちょっと期待ハズレに私は感じたドラマでした。
つまらない、という訳では決してありません。が、地味というか"弱い"というか…。
主演のイ・ミンギさんは、個人的に好きな俳優さんでもあります。ですので、Amazonで今作の配信が決まったというニュースを見てから、かなりワクワクして配信日を待っていました。
黙々と一気に視聴を続けましたが、序盤からずっと「ん…?」という気持ちを抱きながら、気づけば最終回。正直、違う意味で涙目になりました。

ナナさん本当にお綺麗で役柄に合っていたと思いますし、イ・ミンギさんもかっこよくて良かった(満足)のですが、全体的にエピソードの茶番感がすごかったです。
色々なネタを振った割にどれも回収方法が微妙というか、ドラマチックさがあるようであまり無いのでは?という、微妙な気持ちになりました。
イマイチ焦点が定まっていない話というか、どのエピソードを中心に描きたいのか意図がわかりにくく、最も重要であるはずのビスとジュインの関係に対し、観ていて没入感をかなり得にくかったです。
設定からして間違いなさそうなのに、どうしてこうなった?!感がすごい…。(上から目線ですみません)
本当に無念(?)な気持ちで一杯です、かなり期待していたので…。
ただ、イ・ミンギさんとナナさんのお2人は堪能できました!!

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
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ナナさんインスタグラムより

スリラー系のお話を得意とする、売れっ子のドラマ脚本家のハン・ビス。彼はいつも自信満々で、そして自分勝手で横柄。他人を傷つけることも平気でズケズケ言ってしまうような、典型的な「面倒くさい」男性です。
そんな彼は広い韓屋に住んでいますが、これは母親の名義。ビスの母親は病院を経営し、家庭は裕福です。
美しく整った部屋でiMac(2021年版ではない)を愛用し、ドラマの脚本執筆に日々追われています。

そんな平穏なある日、人気女優のオ・ジュインがビスの家に勝手に引っ越して来ます。勝手といっても、もちろん彼女はきちんと手続きを取っています。そう、ビスの母が息子と暮らそうとこの家をジュインに売却していたのです。
この状況に半ばパニックになったのが、ビスさんです。彼は繊細な人…環境が変わると全く仕事に身が入らないようです。
パイナップルのマークにカモフラージュしてある愛用のiMacをカフェに持ち込んだりと、なかなか個性的に色々と仕事を続行するため場所を試してはみますが、あの家でないと仕事は全く無理な様子。
しょうがなく家の主であるジュインに頼み込んで、3か月だけという期間限定で、新作の脚本を執筆し終わるまで同居させてもらうよう、契約を結びます。

ここから、2人の秘密の同居関係が始まっていきます。
ご想像の通り、相性のあまり良くなかった2人の距離がどんどんと近づいていきます。
潔癖症で細かい事にうるさかったビスが、ジュインによって懐柔されていく様子はイ・ミンギさんの十八番的演技で安定感があってとても良かった!

イ・ミンギさんのビス役、もちろん良かったです…!!
が、やはり気になったのが、ビスという男性の年齢設定です。演じるミンギさんも1985年生まれなので、もうかなり立派で素敵な大人の男性。
ビスというキャラも、ドラマ特集が組まれるほどに作品を発表している脚本家なので、
駆け出しの若手作家ではありません。
この大人の男性ながらも、やたら「この恋は初めてだから」的な恋愛未経験で思春期の男子のような態度を全面に出した、恋愛♡どうしていいのかワカラナイ♡エピソードの詰め込みは、ちょっとどうかなあ…とこの点は、個人的にはちょっと違和感。
もう少し大人っぽいアプローチ法でも十分素晴らしかったのでは、と思いはしました。

面白い部分としては、女優というジュインが一見ワガママで面倒くさそうな女性に思えますが、男性側のビスこそが1番本当に面倒なヤツ…という点かなと思えます。
ジュインが想像以上に根気強く、強い愛情でビスの壁を崩していくのは、健気でもありました。
よく逆の男性が根気強く待つという設定が多いなか、女優のジュインがしっかりとビスを受け止めよう!と待っている構図は良かったです。

この鉄壁ガード持ったビスという男性が、女性に恋することによって、一気にゆるふわ男子になっていく様子を描いている部分も多々あります。
そのためか、イ・ミンギさんのメイクや衣装も、ヘアスタイルも何かとふんわりさせてありました。衣装も割とポップな配色の服も着用されていて、キャラ設定のこういう点は興味深かったです。
途中、ネイビーのコートなどを着用されていて、ただやっぱりイ・ミンギさんは濃い色のお洋服の方が似合う…!と、そちらに半ば感動してしまいました。

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ジュインという女性も、なかなかのお調子な方。
高校自体からの親友ユジン(ジュインが好き)と、恋に夢中のビス(ジュインが好き)を同時に呼び出し、「私、2人とも好き!」と宣言するなど、素直で良い!とジュインさんに好感を覚えました。

このように(?)、完璧にこじらせた男性と女優、ライバル御曹司との三角関係?!と思いきや、要所要所で重めで謎のエピソードが入ってきます。
ビスの父問題、ビスのトラウマ、ビスとジュインの母親の病気問題、謎の白い服の男性問題…。
これらは話の途中で(一応)解決はされますが、
どうしても「何だったのか?!」と最後まで思わせられ、全くスッキリしませんでした。

加えてメイン2人のラブストーリー以外のサイドストーリーが、あまり魅力に感じられなかったのも、残念ポイントでした。
ビスのライバルであるユジンも存在が弱すぎるというか、もっと強く仕掛けてきていいんだよ?と声をかけたくなりました。ユジンさん、「特技は待つこと」と言われましても…と、これには困惑。
主人公2人以外のいわゆる、サブカップルの恋愛模様も、かなり地味すぎるというか、面白味を全く感じられなかったのも厳しく感じられました。

ただ、もちろん良い点もあります。
特に個人的に本当に素敵だと思ったのは、ビスの言葉の使い方でした。脚本家という設定も強くあると思いますが、言葉のセンスがとても良かった!(翻訳のみの理解ですが)
認知症の症状について「特殊能力がある、過去を呼び出して具現化する能力」と説明するなど、とても印象深かったです。ジュインにかける言葉も甘くて素敵でした。
このあたりの言葉選びについては、きっと韓国語を理解できる方ですと、もっと美しく、言葉のチョイスのセンスが良く感じられたのでは?と思わせられるセリフでした。(韓国語が理解できず残念です)

また、アナログレコードを好むビスが良く通うレコードショップがあるのですが、そのショップに備え付けてある「音響室」、ここのシーンはとにかく全てロマンティックで良かったです!密室という場でもあるのですが、秘密の共有という部分があってとても素敵なアイデアだと思います。

終盤、ビスは自分の将来を悲観して、ジュインに別れを告げるエピソードが入ります。
ここはビスさんの結構な冷酷な態度に、視聴していてかなりジュインが可愛そうになってしまいました。ジュインさんよく我慢したな、と感心。
中盤以降、ゆるふわすぎて忘れかけていましたが、ビスさんって嫌なヤツだった!という点を思い出すことができました。(ただこのあたりの怖めのイ・ミンギさんの演技が私は好きでした)
ただ、あれだけ仲良くしていて急に怖い態度になるなんて…と、ビスは普通にサイコパス味あるな…、と困惑してしまいました。

そして迎えた問題の(?)エンディングですが、「まさか…これ本当にこのまま終わりじゃないよね…?!」と願いつつも、むなしく本当にそのまま終わってしまい、私は割とショックを受けてしまいました。

正直、この2人のストーリー自体に関して、自分の気持ちを持っていく方向が定まらず、考えあぐねているうちに16話(最終話)そして、エンディングになっていた…絶望…という感じでした。
もちろん、胸に来るシーンも多々あります!!!
あります!が、結論「ヒューマン系ラブストーリー(ファンタジー有)にどうしてもしたかったんだね…」という感想で幕を閉じた作品でした。
しかし、このエンディングにするのなら、「どうして?」という部分にもっと焦点を当てて掘り下げて欲しかったですし、ファンタジーへの布石が不足気味では…?と思った次第です。

ということで、
・イ・ミンギさんの書く字がカワイイ
・カーブパンツはスタイル抜群の人でも難しそう
・韓屋住宅ステキすぎる
・「今日も好きです」と何度も女優に言わせる脚本家
・美男<イケメン>バンドを思い出させる交通事故

以上の5点でお送りされたドラマでした。

面白くないというよりは、ストーリーラインが散漫なまま終わっちゃたな~という印象です。
イ・ミンギさんとナナさん、お似合いで素敵で美しいお2人だっただけに、ちょっとお話自体の展開が不足していて勿体ない気がしました。

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