ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 時速493キロの恋 (感想)

おすすめ度:40%
チーム度:100%
コーチたち度:100%
原題:너에게 가는 속도 493km /  Love All Play (全16話) Disney+

時速493キロの恋 感想レビュー

将来有望な選手が3年振りに復帰、しかしその道は厳しいものだったが…。2022年放送のスポーツ・ラブストーリー。

あらすじ・キャスト

将来有望だったバドミントン選手のテヤン(パク・ジュヒョンさん)だったが、とある事件でテヤンは雲隠れする。3年振りに実業団に復帰したテヤン、チームメイトには代表選手ジョンファン(キム・ムジュンさん)らも所属しているが、テヤンを歓迎する者は誰もいない。そんな時、テジュン(チェ・ジョンヒョプさん)もチームメイトになるが…。

感想

うーん…正直微妙に感じました。すみません。
特にテンポの悪さとストーリー運び、描写の浅さが気になりました。
正統派のスポーツ・青春ラブコメかなと当初思っていたのですが、ラブコメとしての軽さや楽しさはそれ程ありません。かといってシリアスにじっくり視聴するというお話の展開でもなく、かなりどっちつかずの軸を取ったドラマだなあという印象が残りました。
主人公のテヤンのバドミントン選手としての過去がポイントとなってくるのですが、その過去がチームメイトたちとも繋がっています。テヤンが選手として悩み、成長しというお話です。

個人的に気になったのが、バドミントンというスポーツを主題にしてはいるのですが、ただのツールのようになっているのも気になりました。(別に男女混合競技ならバドミントンでなくても良いというか…)
似たようなシーンと人物の撮り方が続き、毎回観ていて少々代わり映えしないというか間延びしたように思えたのも、テンポの悪さをより強めたようにも思えました。
ネガティブな感想になって申し訳ないのですが(個人的な感想です)、バドミントンについてもそうですが、主人公テヤンの思いつきのような行動が気になるのもありましたが、脇役含めキャラの描き方などにも深みがあまりないような…。
全体的にちょっと表面的すぎるのが個人的に大きく気になってしまいました。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
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チェ・ジョンヒョプさんインスタグラムより

企業のバドミントンチーム、ユニス。有名選手も所属する実業団です。
このチームにとある”いわくつき”選手がやって来ることに。彼女の名前はテヤン、過去に賄賂問題で一度はこのバドミントン界を去った選手でした。
3年の間、実質引退状態で世間から距離を置いて、雲隠れのような生活をしていたテヤン。しかし再び彼女はバドミントンのラケットを握ります。
ですが”悪い噂”が付きまとう彼女を誰も歓迎しないチームのメンバーたち。冷たい空気がテヤンとメンバーの間に流れます。
そんなチームにテヤンに続き新たな選手が…、テジュンです。
彼は当初からなぜかテヤンに好意的。実は幼少期にテヤンを知っていたという単純な理由なのですが、2人は急速に仲を発展させます。

実業団チームでもそのような幼稚なことをするんだなという、いじめに近い嫌がらせを受けていたテヤンですが、テジュンが彼女の側にいることもあり、本業のバドミントンでも3年のブランクを少しずつ取り戻しつつあります。
茶番感あるチームメイトとの壁も、テヤンの空回り感ある持ち前の”頑張り”で乗り越えていきつつありました。
この調子で続くのかと思っていたのですが、次第にテヤンの「過去」が明かされていくことに。

テヤンとジョンヨン
噂ではテヤンは賄賂でスポーツ界を去ったとされていましたが、実情はそうではありません。
テヤンの先輩でもあり、仲も良かった大スター選手だったジョンヨン(パク・ジヒョンさん)の怪我に彼女が大きく関わっていたことが明らかに。
事情はドラマのポイントの一つかなと思いますので実際に視聴して頂ければと思いますが、なかなか”微妙なライン”の問題だなという印象でした。

テヤンさんが「なぜ」ジョンヨンに対しそのような行動を取ったのか、という理由は多くは語られません。
3年の空白期間に自分に問いかけた~というセリフはありましたが、ハッキリした答えは出なかったようです。(しょうがないとは思いますが、ドラマとしてはそこがポイントのようにも思えたので個人的には不満が残りました)
何となくテヤンの中の”醜い気持ち””ずるさ”を思わせるセリフはジョンヨンによって明かされたりしますが、あまり深くは掘り下げられません。
根本的には事故だったとはいえ、しかしそこは最も大切なポイントなのは間違いなく、もう少ししっかり語られるべきではないかと個人的には疑問に感じました。
そのためテヤンの行動が、内省→謝罪→和解というプロセスではなく、「どうしたら許してくれるの?」「気が済むようにして下さい、私が悪かった!!」→許しという形に見えてしまい、妙にズルさや逃げを感じて私はモヤモヤしてしまいました。
しかも最終的にはアッサリと許されるものなんだな、と拍子抜けしましたが…。

ジョンヨンさんはテジュンの姉なのですが、個人的に面白いと思ったのが、ジョンヨンを巡る、テヤンとテジュンの似た立ち位置です。
ジョンヨンを先輩として慕いながらも、蹴落とそうというライバル心がなかったとは言えないテヤン。
一方のテジュンも常にトップクラス選手である姉の影に幼少期から常に隠れていた弟という存在。
つまり、2人はジョンヨンの事が大好きにもかかわらず、どこかマイナスの気持ちがあったのではと推測されます。その共通点をもう少ししっかりと描いてくれれば、深みが出た気がしたのですが…。(素人の考えですが…)

彼女のこのような行動は、彼氏であるテジュン君に対しても同様で、割と自分本位(思いつきレベル)で行動をするテヤンにテジュンが振り回されているようで、視聴していて彼が気の毒に感じました。まあ、これがテヤンさんのキャラなのでしょうがないのでしょうが…。
ただ、上述したようにキャラの気持ちの機微を掬い取る、その人なりを知るような深みのある描写があまり存在しませんでした。
そのためキャラが立体化しておらず共感しにくく、そのあたりがどうしてもネガティブ気味に思えてしまった次第です。(テジュン母の気持ちなども、もう少し描き方があったのではと思いますが)

2022年のドラマとしては、モッサリした進展と人物描写に繊細さが無い作品だったかな…という印象が残りました。そのあたりが私は少し面白くないというか、不満を感じはしました。(すみません、個人的な感想です)
ということで、ちょっと渋い気持ちを感じつつ視聴を終えた次第です。

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