ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ アイランド パート2 (感想)

おすすめ度:65%
結界度:100%
青度:100%
原題:아일랜드 2 /  Island Part 2 (パート2、全6話)

韓国ドラマ 韓ドラ アイランド2 シーズン2 感想考察レビュー批評

混沌が迫る今、ミホは結界を張ることはできるのか?2023年のアクション・ファンタジー作品のシーズン2。

あらすじ・キャスト

再び混沌が迫りくる世界。ミホ(イ・ダヒさん)のボディーガードとして共に行動するバン(キム・ナムギルさん)は、司祭ヨハン(チャ・ウヌさん)らと情炎鬼らと対峙する。
しかし、その裏にはバンの”兄弟”でもあるグンタン(ソンジュンさん)の姿があるのだった…。

感想

微妙によくわからない
全12話を半分で切って2シーズン制で配信され、7話目から始まったパート2。
私はこのタイプのストーリーは好きですし、熱心に観ていたのですが、率直なところ何も見逃していないにも関わらず、結局何だかよくわかりませんでした。
そのためこの作品を好きになりたいのに、なれないというもどかしささえ覚えました。
パート1から個人的に感じていたことですが、この作品は場面カット(編集)がちょっと独特だと思いますが、それがパート2ではより顕著になっているように思えました。
文章で説明するのが難しくて申し訳ないのですが、場面カットが細かくてわからないというよりも、説明されないままのシーンの変遷が散見され、それににかなりの違和感を覚えるといいますか…。(私の理解が悪いというのは前提ですが、個人の感想です)
例えば、ある場所から落ちたと思ったら、次はもう別の場所のシーンへ繋がる…などです。どのようにその場所に着いたのか、などは説明は一切されません。
このようなカット割が積み重なって物語が現在どの方向に進んでいるか、またキャラの行動原理などが捉えにくく、視聴していて普通に「今の何…?」と感じることが多かったです。(後述します)
そのせいで何かしら引っ掛かるような部分が観ていて多く、没入感も与えられないまま終わってしまいました。
加えて、ストーリーが大して山場がないといいますか…。このパート2に入っても物語自体に何ら新しい驚かされる要素はありません。
つまり、全12話としてパート1の冒頭で語られる、ミホ=ウォンジョンの覚醒を待つ!!という1本の軸だけで延々進んでいますので、ある意味わかりやすいですが、インパクトに欠けるというか代わり映えしないというか、先が読めるというか…。
掘り下げもあまくて、要はずっと同じなのですよね。
イマイチ盛り上がりがありそうで無いというのも、ドラマとしては率直なところ魅力不足かなと思いました。(個人的な感想です)

出演されている俳優さんたちは、メイン4人とも非常に(本当に!)魅力的で役柄に合っているだけに、これに関してはかなりの勿体なさを感じた次第です。
また、特に済州島の自然についてもですが、映像はとても美しくて印象に残りました。

ゆるいネタバレありの感想

TVINGインスタグラムより

再び情炎鬼が出現しはじめ、混沌が世界を覆い始めます。
この世界を救うには結界が必要、そしてそれを張れるのはウォンジョンの生まれ変わりであるミホだけ。しかし、ミホは神女としての過去の記憶がありません…。
それどころか、結界を張らせないように情炎鬼に狙われ続けてしまいます。
と、いうシーズン1から始まったシーズン2(パート2)。
ウォンジョン(ミホの前世)とバン、グンタンの悲しい過去の関係が明らかになっていきます。

3人の過去
情炎鬼と人間の血が混ざったバンとグンタン。彼らは幼少期の頃から鬼を殺す目的のためだけに作られ、訓練されます。
人間でもある2人でしたが、大人たちは彼らを獣のように扱い、2人はいつも傷ついていました。そんな2人に年齢が近かったウォンジョンは同情します。
ウォンジョンも結界を張る訓練を受けていましたが、彼女は次第に結界を張ることで2人を助けたいと考え始めるのでした。
しかし悲劇が起こります。
ついにウォンジョンが結界を張る日、バンとグンタンは晴れて自由になる予定でしたが、人間達に騙されてしまいます。
この計画はウォンジョンが知るものではありませんでしたが、特にグンタンは「ウォンジョンに騙された」と失望が大きな怒りへ変わっていきます。
グンタンがウォンジョンを狙った時、結果的にバンがウォンジョンの命を奪った状況になってしまったのでした。
全てを悟ったウォンジョンは、バンに「待っていて」と伝えて息を引き取ります。
この出来事があり、バンは数百年以上もウォンジョンを待っていたのでした。そしてついに現代に生まれ変わったミホと出会ったのです。

よくわからなかった点
とにかく説明不足が目についたこの作品。雰囲気から何となく”理解”はできますが、こちらにその判断を委ねすぎるのはちょっとズルいかなと思いました。
シーズン3の可能性もあるエンディングになっていたので、後々明らかになるかもしれませんが…。
個人的に「特に」気になった点ですが:
・ヨハンの青い目
パート2後半で突然”覚醒”したヨハンの青い目の力。これは一体何なのですかね…?
前フリもなく、いきなりのパワー発揮で私は完全に混乱してしまいました。
また最終回ではヨハンは両耳のピアス(イヤリング)を外して、更に強固な青パワーを得ていたように見えましたが、あのピアスは何なのでしょうか?
この力で今作を”乗り切った”のですから、説明があって当然だと思いましたが残念ながらなかったです。ちなみに1年後のヨハンさんは、違うデザインのピアスを着用されていましたが…。激しい戦いであのピアスは紛失してしまったのでしょうか。
聖なるピアス、そして青い目の力はそもそも何だったのか、本当に説明して欲しかったです。
・白い服の団体
彼らの目的は一体そもそも何なのか?シーズン3への布石でしょうか…?ヨムジとも繋がっているので、もう少し説明が欲しかったところです。
・グンタンの元に集まった人々
何らかの救いを求めてグンタンを慕っていたと思われる地下シェルターのような組織でしたが、何がしたかったのかよくわかりませんでした。
白団体と関係しているのでしょうが、意図が明らかになっていませんでしたので謎が多かったです。
・ヨムジとグンタンの出会い
家庭事情が悪かったヨムジは、ある日グンタンに出会います。この”出会い”が妙に都合が良すぎてしっくり来ませんでした。
なぜ幼いヨムジが、明らかに”不審者ルック”なグンタンの側に自ら寄ってしまったのか…。ここもシーンのカットが妙で、もう少し彼女の行動に説得性が欲しかったです。

バンの最期
ミホが結界が張れなかった理由が明らかにされます。彼女は自分の命を引き換えにしても、バンが「自由になれる可能性」を守ろうとします。しかし、バンはミホにそうはさせません。
あれだけ人間になることを望んだバン。ミホに罪悪感を抱かせないために、「もう疲れた」と言ったのは半分本心で半分ウソでしょう。ここは演じるキム・ナムギルさんの表情が、本当に!良かったです。
バンはウォンジョンを気が遠くなるぐらい待った末にやっと会えた訳で、きっと彼女との”未来”を望んでいたはず。しかし、彼女を失うよりも自分が消えることを選択したのは、なかなか切なかったです。
個人的にはバンとグンタンは人間の裏と表のような、そんな対比も何となくあったと思います。この2人の哀しい関係性ももう少し描かれたら良かったのになあとは思えました。
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ということで、主演のキム・ナムギルさんの演技も素晴らしかったです。(キャラの掘り下げがもっと欲しかったですが)またチャ・ウノさんは、今までとは少し違った役柄の姿を見ることができ、全体的に非常に魅力的な作品ではありました。
ですが、肝心のストーリーが個人的には妙に中途半端でスッキリしない展開が続いたまま終わってしまったと残念に思えました。またテンポも遅かったり速かったり、不安定のように感じました。
描き出した世界観と俳優陣は文句無しでかっこ良かったのですが、期待外れに思えた作品でした。(個人の感想です)

パート1(1−6話までの感想)はこちら:

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