ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 今、私たちの学校は... (感想)

おすすめ度:70%
学園ゾンビ度:100%
心は一つ度:100%
原題:지금 우리 학교는 / All of Us Are Dead (Netflix 全12話)

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突然戻ってきたクラスメイト、それが全ての始まりだった。2022年公開の学園ゾンビアクションドラマ

あらすじ・キャスト

イジメ問題などがあるものの平和だった高校に通う、幼馴染のチョンサン(ユン・チャンヨンさん)とオンジョ(パク・ジフさん)。
いつもの平凡な毎日が始まると思っていたが、行方不明になっていたクラスメイトが不穏な姿でクラスに戻ってくる。そう、まるでゾンビのように…。

感想

学園ラブコメ+ゾンビ+デスゲーム
全12話一気視聴した後の率直な感想ですが、面白かったですがちょっと物足りなさを感じました。
個人的に期待度100%でウキウキで視聴開始したせいもあったかもしれませんが…。作品の中心となるゾンビもストーリーもあまり真新しさを感じられなかったのが大きかったです。
とはいえ、プレゼン法というか映像化して魅せるという部分においては、やっぱりとても面白くて素晴らしかったです!
描写は割とグロテスクさや残忍さを強めに出していて、画面的にメリハリを出していたと思います。苦手な方は注意した方が良い作品に該当するかもしれません。私は今作は演出やCGは非常に良いなと思いました。

相当な生徒数がいると思われた高校にゾンビが発生し、瞬く間に広がっていきます。序盤の朝の登校シーンで校門へ走るシーンは、某イカゲームのようなデスゲームを想定させ、これから始まるゾンビvs学生の生き残りをかけた戦いを予期させる面白いシーンだなと思いました。

私は全12話一気に視聴してしまうぐらい面白くはありましたが、少々色々なネタをエクストリームに含めすぎてバランスが微妙になっているような気もしました。
基本的にはラブストーリー含めた学園ドラマ、ゾンビ、社会問題を取り混ぜたストーリー展開です。
そのストーリー軸とゾンビという設定のバランスが微妙な時が多く、そのあたりが物足りないと思ったせいかもしれません。
格差社会問題や現在のコロナ禍の状況、イジメ問題などもしっかりお話に取り入れているものの、セリフで思いっきり説明していたり、情に訴えるのが少々わざとらしすぎるというか、意図が透けた部分が強く個人的にあまり好きではありませんでした。
それと正直12話はちょっと長すぎるかな…という印象が残りました。特に学生の間で交わされるループした内容のセリフも多かったような。
全体的には普通に面白かったですが、若干エピソードが散らかってしまったようなドラマだなという印象です。(ただこれはシーズン2の可能性を意識しているためかなとは思いました)

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
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ユン・チャンヨンさんインスタグラムより

ヒョサン高校2年5組の主要メンバー
チョンサン(ユン・チャンヨンさん)
料理店を営む両親を持つ。息子チョンサンの名をつけたチキンが名物。同じ団地住まいの幼馴染のオンジョのことが好き。
オンジョ(パク・ジフさん)
父親は救急隊員。チョンサンとは6歳からの幼馴染で親友。クラスメイトのスヒョクのことが好き。
スヒョク/ハダス(パク・ソロモンさん)
昔は不良だったが今は真面目(?)。オンジョから突然告白され戸惑う。
ナムラ/委員長(チョ・イヒョンさん)
勉強しか興味がないクラス委員長。常にワイヤレスイヤホンで音楽を聴いており、周囲と馴染むことを一切しない。
ナヨン(イ・ユミさん)
高級マンションに住む女子高生。ピンクのカーディガンを着用し、気が強い。*イカゲーム」にも出演されていました
グィナム(ユ・インスさん)
不良グループの一員。とある事故からチョンサンに深い恨みをもつ。心は一つのジャージがお気に入り。
ウジン(ソン・サンヨンさん)
アーチェリー部に所属する姉を持つ

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ヒョサン高校2年5組。ある日、女子高生のヒョンジュが科学室から異様な姿でクラスへ戻って来てから学校が一変することに。
「科学の先生に注射を打たれた…」と朦朧としてつぶやく彼女は保健室に運ばれた彼女は完全に錯乱し、その後救急車で病院へ。
この異変の前、ヒョンジュは科学備品室でネズミに噛まれて出血。そしてそれを発見した科学教師のイ・ビョンチャン(キム・ビョンチョルさん)によって彼女は謎の注射を打たれていました。

問題のネズミですが、教師ビョンチャンが作った「ヨナス・ウィルス」を感染させていたのでした。
このウィルスですが、過去に壮絶なイジメを受けていた息子ジンスのために作ったもの。弱者を食い物にする「体系」を根本からひっくり返すため…。
博士号を持ち知識のあったビョンチャンが死を考えている息子を救う一心で、追い詰められたネズミが猫を攻撃するところをヒントに作られたようです。
しかし残念ながら手が付けられない絶望のゾンビ化。”治療薬”はなさそうです。

ヒョサン校内ではこのネズミから最初に感染したヒョンジュが保健の先生に噛みついてしまい、そこを起点にゾンビ化が急速に広まっていくことに。同時にヒョンジュは搬送先の病院先でもゾンビ化を加速させます。これで市中感染が拡大。

今作のゾンビの特徴としては下記の点かなと思います。
・血液感染
・体温が低い
・眼球が激しく血走る
・引き戸は開けられない
・音に敏感(周波数24kHzあたりが特に苦手)
・夜も日中も動く
・基本不死身

視聴を開始して割と展開と種明かしが早いなあと驚いていたので、てっきり全6話だと思っていたら、まさかの12話。
このままゾンビだけで12話で尺が続くのかと感じたのですが、同時に学園ドラマが開始されたので、なるほどと思いました。
とはいえ各高校生キャラは割とステレオタイプな設定になっていて、あまり深みがないかなと残念に思った次第です。
特に目立っていたキャラとしてはナヨンですが、嫌なヒール役として徹底していたので良かったです。
ちなみに彼女はとんでもねえ事件を起こしメンバーに糾弾される訳ですが、このレベルで感染するのであれば、全員普通に感染してても不思議ではないのでは?と謎に思ってしまいました。
彼らはゾンビと戦う際、傷を負いながら何度もゾンビの返り血や血飛沫を顔面含め直接浴びていたようでしたので…。

あと個人的に非常に気になったのが、チョンサン感染後の対応です。
彼は”心は一つ”男ことグィナムから異常に執着されてターゲットにされていたわけですが、スヒョクやチョンサンらはグィナムが「普通のゾンビでない」と途中から気付きます。
グィナムやナムラはハイブリッドタイプのゾンビなのですが、ウィルス進化の真相は誰にもわかりません。また彼らの仲間のナムラ/委員長は見た目的にも明らかに普通ではないのですが、頑張って理性を保ちながら仲間として留まっています。
終盤チョンサンは残念ながらグィナムに噛まれてしまいますが、彼は自主的に仲間から離れみんなを逃すためにおとりとなって奮闘。
ここは爆破タイムリミットが迫っていたとはいえ、彼自身がハイブリッドゾンビになる可能性もあるにもかかわらず、特に誰も止めずチョンサンをあっさり離脱させるのはちょっと悲しいと感じてしまいました。
チョンサンだってナムラのようになるかもしれないのに…。
問題のグィナムですがは何度も何度も建物から落とされても復活するという、完全に無敵キャラになっていましたが、結局アイツは何だったのか感が最後まで強すぎました。

エンディングはクリフハンガー的な描写で、シーズン2も可能な作りになっていました。
個人的な考察というか考えとしては、おそらくナムラの言う「私みたいな」半分ゾンビ・半分人間が校庭に大集合している姿を彼らは見たのだと思います。
呆然とする者、戦慄する者…スヒョクからは「また始まる」のような半ば諦念した表情を感じ取れましたし、オンジョからは何かしら決意のようなをもの感じ取れました。
このラストシーンはたいへん良かったです!

他にも色々気になったところはあったものの、総合的には勢いがあり韓国作品っぽいエグさと、容赦なくキャラを切り捨てるような鋭い描写も”らしく”て面白くてよかったと思いました。
上述したように驚くようなストーリー展開やキャラは出てこなかったですが、エンターテイメントとしては純粋に楽しめたドラマでした。
この作品は特に年齢制限は入らないのだな〜と思った次第です。

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