ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ ひと夏の奇跡~Waiting for you (感想)

おすすめ度:64%
謎のパワー度:100%
12年後度:100%
原題:다시 만난 세계 全30話(Netflix版)

f:id:mirume01:20211128162909j:plain

死んだはずの幼馴染が12年後に戻ってくる…?2017年放送のヒューマン系ラブストーリー。

あらすじ・キャスト

ヘソン(ヨ・ジングさん)とジョンウォン(イ・ヨニさん)は幼馴染。お互い仲が良く、共通の友人らと共に楽しく高校生活を過ごしていた。
しかしそんなある夜、ヘソンは事故で亡くなってしまう。
そして12年の時は流れ、ジョンウォンはミンジュン(アン・ジェヒョンさん)がオーナーのレストランで見習いとして忙しく働いていた。
そんな時、突然19歳の姿のまま、ヘソンはみんなの前に現れるのだったが…。

感想

想像以上に"クラシックスタイル"なドラマだなあ…という第一印象でした。
都合の良すぎる展開や詰め込んだネタと設定の数々に、少々古臭さを感じたのが正直なところです。
面白くない訳ではなかったですが、間延びしたストーリーだと感じたのは否めないかなと思います。1話約40分x全30話という、長めの尺だったのも大いに影響しました。
終盤は映画のように美しくまとめてあったと思いますが、特に中盤が3歩進んで2歩下がる状態が続きメリハリに欠けていて正直、中だるみしました。

また、ヘソンとジョンウォンのラブストーリーですが個人的にあまり入り込めず、シーンの盛り上がりに欠ける散漫とした印象でした。
しかし、制作側はメインとして描きたかった部分はあくまでもラブストーリー部分でなく、ヒューマン系として作品を作り上げたかったのだろうなという部分は十分伝わってきました。
だからこそ!のヨ・ジングさん主演かなと想像しますし、さすがそこは期待に十分応えていて説得力ある演技が素晴らしい(語彙力)と思いました。
と、若干ネガティブ寄りの感想で申し訳ないのですが(あくまでも一個人の感想です、すみません)、ヨ・ジングさんとイ・ヨニさん、そしてアン・ジェヒョンさんのキャスティングはキャラクターに似合っていてとても良かったです。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

여진구 Yeo Jin Goo(@yeojin9oo)がシェアした投稿

ヨ・ジングさんインスタグラムより

ヘソンとジョンウォン…楽しい10代の日々を過ごしています。2人は淡い恋心を互いに抱いているようです。
しかし楽しい日々が続くと思っていた矢先に、悲劇が。なんどヘソンは事故に遭ってあっけなく亡くなってしまいます。
加えてその日、彼らの通う高校で発生した"事件"。その事件の犯人がヘソンとされ、ヘソンは殺人を犯した後に事故死したという結論になり、そのまま事件は片付けられていたのでした。真相は闇の中ですが。
そして12年後…。
ジョンウォンは31歳になっていて、レストランで働いています。彼女の生活は苦しく、借金取りに追いかけられる日々。
そんな時、死んだはずのヘソンが突然彼女は友人の元に現れるのでした。そう、彼はどういう訳か19歳の姿のまま、この世に戻って来たのでした!

このように、死んでしまったはずの19歳のヘソンが31歳になったジョンウォン含め
同級生の元に突然やって来るというファンタジックな物語がスタート。

19歳だった当時、幼い兄弟もいて彼らを養おうと正義感と義務感が強かったヘソン君。
12年後の現在、彼らも当然成長している訳ですが、ヘソンが描いた未来はなく家族はバラバラでお互い音信不通状態。
というのも、彼らはヘソンが"殺人者"とされた事件のため、殺人者の妹/弟というレッテルによって、その後非常に厳しい人生を送っていたのでした。
それはヘソンの家族だけではなくヘソンを想っていたジョンウォンも同様、彼女も自分を責め続け、その後辛い日々を送った過去が…。

19歳の気持ちのまま現在に戻ってきたヘソンでしたが、彼の兄妹やジョンウォンと再び向き合い、それぞれの気持ちのわだかまりを解いていきます。
また当初は19歳という感覚の彼自身でしたが、次第に成長しヘソンも大人の振る舞いになっていく点は良かったなと感じました。
と、このように兄妹たちや友人、そして好きなジョンウォンとの恋愛を中心として進むお話ですが、彼には重要な"ミッション"が残っています。
そう、彼が殺人者とされている事件…ヘソンは自身は事件と関係ないという記憶があるので、真犯人を見つけ濡れ衣を晴らす必要が。これがほぼメインの軸になっており、結局兄妹たちのレッテルも殺人事件から来ているものなので、ここが重要。

ヘソン君ですがそもそも謎のパワーを持って現世に復活しています。
個人的にはこの設定がかなりチープさを与えている気がして、どうかなとは感じましたし、不必要な矛盾を生んでしまっていて作品が損しているようにも思えました。
謎パワーですが彼はものすごく力が強かったり、自然治癒力がすごかったり、耳が異常に良かったり…そして、携帯電話(スマホ)やテレビは電波障害が発生して使えないというキャラ設定。
しかしPCを余裕で使用したりビデオカメラを使用したりするシーンがあり、このあたり如何なものかと思いました。このようにどうしても観ていると要らぬツッコミをしてしまうので、この謎パワー設定そのものが本当に必要だったのか疑問です。

事件解明にやっと光が…という終盤から一気に色々とストーリーもまとまっていきます。
と同時にヘソンも"現世から消える"という、お別れが迫ってくることに。やはり…というか、彼はこの世にずっと留まる訳にはいかなかったようです。
ジョンウォンとせっかく気持ちが通じ合えたのですが、再び2人は別れる運命に。
ただ「いつ消えてしまうのかわからない」と散々煽った割には、しっかり2人はお別れするタイミングを素晴らしいほど持てていたので、良かったなと思った次第です。
ストーリーの冒頭とエンディングの場所がリンクされていたのは、ドラマチックでそしてファンタジックさも意識されていて良い構成だなあと思いました。シーンもとても美しかったです。

多岐に渡るネタを古典的なスタイルでテンポ遅めに浅くまとめてあり、2017年の作品なのでまあしょうがないのかなと思いつつ、視聴を終えました。
ハートフルさを強く意識したストーリーでしたが、物足りなさを感じつつ…。キャスティングが良かっただけにちょっと残念に感じたドラマでした。

こちらもおすすめ: