ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ ただひとつの愛 (感想)

おすすめ度:50%
天使度:100%
バレリーナ度:100%
原題:단, 하나의 사랑 / Angel's Last Mission: Love (全32話)

ただひとつの愛 ドラマ感想レビュー

天使に課せられた、絶望した女性へのミッションとは…2019年のファンタジーラブストーリー。

あらすじ・キャスト

事故によって失明し、バレエの夢が完全に閉ざされてしまったヨンソ(シン・ヘソンさん)は、ある日起きたトラブルで他人には見えない何者かの気配を感じる。その者とは、天使のダン(エル/キム・ミョンスさん)だった。
天使の掟を破ってヨンソを助けてしまったダンは、罰としてある指令を受けることになるが…。

感想

おとぎ話的な要素を感じさせる強めのファンタジーでしたが、”天使”を演じるキム・ミョンスさんのキャスティングが本当にピッタリで良かったです。
個人的にはファンタジー部分は楽しかったですし(少々適当さを感じたものの)、違和感はそれほど覚えませんでした。
ここもミョンスさんの持つ天使パワーが効いていました。
ドラマ長所としては、天使キム・ミョンスさんと、バレリーナのシン・ヘソンさんというキャスティングが断トツ素敵でした。
ただ短所としては、肝心のストーリーが薄いというか、パンチが無いというか、盛り上がりに欠けるというか。
個人的には中だるみを感じやすいタイプの構成だなとは感じました。
というのも天使というテーマもあってか、強めの”悪人”キャラがいるのですが、イマイチ彼らの動機付けが弱くて、かなり曖昧なんですよね…。そこが個人的には視聴していて「どうして??」と引っかかってしまうというか…。
天使チームをひたすら妨害する悪魔チーム的な単純な存在になっていて、ストーリーに深みが出ていないかなと思いました。
シン・ヘソンさん演じるヨンソとキム・ミョンスさんの天使ダンとの2人の話の筋は割としっかりありましたが、彼らを取り巻く周囲の人々の思考がちょっと微妙なのが勿体なかったです。
このあたりの描写がぼんやりしていて、お話がちょっとつまらないと感じる方もいるかなあと思いました。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
 
 
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キム・ミョンスさんインスタグラムより

トップの地位を築いていたバレリーナのヨンソ。しかし、舞台の事故で彼女は失明してしまいます。人生を閉ざされたように、暗闇のような3年もの日々を送っていた彼女。
もともと気が強く厳しい性格であろうと思われるヨンソさんですが、この事故によってますます人を遠ざけ、わざと人を傷つけるような行動を取っているようです。
ある日ヨンソは公園に出かけた際、トラブルに遭遇します。
そんな様子を見ていた男性は、ダン。彼は何と天使…もちろん人間には彼の姿は見えるはずはありません。
しかし、なぜかヨンソは違いました。感覚が鋭くなっていたヨンソは、天使ダンの気配を感じます。驚いたダンは、大切な天使のハンカチをその場に落としてしまうのでした。
一方のヨンソ。彼女は長らくひきこもっていたのですが、今は親類に実権を握られてしまったバレエ団ファンタジアのパーティに出席することを決意します。しかしパーティの帰り道、彼女の乗っていた車が事故に。
ヨンソは死ぬ運命を辿ろうとしていたのですが、天使ダンは禁止されているにも関わらず彼女を助けてしまいます。
悪態をつくヨンソを長年支え続けてくれた秘書は亡くなってしまいましたが、彼女は助かります。加えて、秘書の角膜ももらい、ヨンソは再び視力を取り戻します。
人間の生死に関わってはいけない、という掟を破ってしまったダンでしたが、結局別のミッションを課せられます。それは、孤独なヨンソに愛を見つけること。
ダンは再び人間界に戻りヨンソの秘書に。
気が強いヨンソと度々衝突しながらも2人のコンビがスタートします。

ヨンソと天使ダン
秘書としてヨンソを支えながらも、新たに課せられた指令をこなさなければならないダン。
ダンはヨンソをバレリーナとしての再起を支えながら、次第に彼女の頑なな態度を変えることにも一役買います。さすが天使といいいますか、ダンの「絶対に裏切らない」安心感が観ていてもとにかくスゴイ。
ワガママな態度のヨンソを適度に諭したりしつつ、いつも側にいるダンの存在がヨンソの性格を変えていくという説得力は十分ありました。
とはいえ問題になるのが彼の”仕事”。ヨンソの相手として、芸術監督のガンウ(イ・ドンゴンさん)をと考えるダンでしたが、2人の姿をみていると嫉妬心を抱き始めます。
ダンもヨンソに恋をしてしまっていたんですね。
実は2人が幼少期に出会っていたという過去も明らかに。
このエピソードは特にダンの天使になった背景を知る部分で、(可哀想ですが)良かったと思いました。2人のこの共の頃の関係もあり引き合わされたという不思議な縁…ドラマあるあるの話ですが、ダンが天使というファンタジックな部分と合致していました。
2人はどんどんと惹かれ合うのでした。

ガンウの存在
ファンタジアバレエ団のパーティに姿を現したガンウさん。彼の目的はたった1つ…そう、ヨンソです。
当初、何故ガンウがピンポイントでヨンソを”狙って”いるのか明かされないため、視聴していて第一印象が謎すぎて、変な人だなという点が最後まで引きずってしまった微妙な存在でしたが…。(個人的な感想です)
ネタバレとしては、実は彼も天使だったという過去が明らかに。またヨンソに執着した理由が、昔ガンウが愛した女性にソックリというところ。
これも正直、理由として”弱い”と思ってしまいました。
もちろん理解できますが、ヨンソは似ているだけの全くの別人なので「付き合ったとしても…」という未来が100%ネガティブに先回りして見えてしまい過ぎて、可能性を感じなさすぎるのも如何なものかと思いました。
ガンウさんが単なる2人の恋を邪魔する人だけになってしまっていて、あまりキャラとして良い面が無かったように思えました。

ただひとつの愛 ドラマ感想レビュー

悪人たち
当初からヨンソのバレリーナとしてのキャリアとバレエ団運営の道、この2つを強烈に阻止すべき親類ファミリーがいます。
この”悪人チーム”ですが、手を変え品を変え状態でエスカレートしながらも堂々とヨンソを陥れようと画策します。なかなかベタな手法が多くてそれなりに面白くもあったのですが、ワンパターンというか、彼らの信念がイマイチ伝わらないというか。
ヨンソを(最終的には)とにかく殺したい状態だけで話が進みますので、ちょっと観ていて面白味が無かったです。
ルナが最終的には黒幕(というほどですが)だったのですが、このルナさんが一番「何がしたかったのか」的なキャラになっていて、うーんと思いました。
妹に対する偏執的な愛、かなという状況と察しましたが、行動が行動ですのでその理由としてはあまり納得させられませんでした。
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天使と人間の禁断の恋….もちろん結末としてはお別れが待っています。
2人はそれぞれが相手を傷つけないよう、そして2人の幸せが続くように色々な手を尽くしますが、天使界はそう甘くはないようです。
束の間の幸せな時間を楽しんだヨンソとダンでした、しかし…?(最終回の結末はドラマをご視聴下さればと思います)

一応、上手い感じでハッピーエンドになっていて良かったなと思った反面、天使界の掟がその都度適当すぎて少々微妙な気持ちになりつつ。
エンディングも含めて全体的にお話の山場がもやっとしているのと、悪者・ライバルの存在理由が単純すぎるのが個人的には気になったドラマでした。
ただ、天使とバレリーナという可愛らしい主役モチーフと、またヨンソの氷のような心を溶かした王子のような天使ダンというおとぎ話のようなキャラ設定そしてキャスティングは、このファンタジー&バレエの舞台の世界観に文句ナシでマッチしていて良かったなと思った次第です。
ビジュアル的に楽しいドラマだったという印象で視聴を終えました。

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