ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 恋愛ワードを入力してください (感想)

おすすめ度:93%
義母ドラマ度:100%
全体的におしゃれ度:100%
タイトル「恋愛ワードを入力してください ~Search WWW~」
原題:검색어를 입력하세요 WWW(検索ワードを入力してください WWW)
全16話

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キャリアの道を進む女性3人の仕事・友情・恋愛を描いた、2019年放送のお仕事系ラブストーリー。

 あらすじ・キャスト

インターネットポータルサイトユニコーン社の本部長として働く、タミ(イム・スジョンさん)は、クールな非婚主義でキャリアの道を歩む女性。
仕事で検索トレンドワードを不当に削除し、操作しているという疑惑が会社に向けられれる。タミはこの件で直接関係ないものの、矢面に立たされ解雇となってしまう。
しかし、実力が認められライバル会社に転職し、ユニコーン社から1位の座を奪うと心に誓う。
そんなある日、趣味がきっかけでモゴン(チャン・ギヨンさん)と意気投合し、なりゆきで一夜を共にしてしまうが…。

感想

キャリアを邁進する女性3名のストーリーで、非常におしゃれな演出でとても面白かったです!
結末が想像できるストーリーではあるものの、視聴側の気持ちを回収してくれるエピソードがふんだんにあります。
劇中劇もあって、割と凝った作りになっていて一気に夢中で視聴しました。

ブコメストーリーとしては、メイン3名の女性のそれぞれの恋愛模様が描かれています。
特にタミは10歳も年下の男性との恋ということで、考えが堂々巡りになりすぎている点が少々イライラしましたが…。
個人的にはヒョンとジファンの恋愛が大好きでした。演じられたイ・ダヒさんとイ・ジェウクさんの2人、本当にとってもお似合いで可愛かった!!!

また素敵な点として、このドラマはとにかくライト/照明の使い方が非常に特徴がありました。
セット内の照明(蛍光灯系)は控えめで、とにかく間接照明を大変多く取り入れていて、雰囲気がぼうっと優しい色(セピア的な明度)になっていました。
間接照明だけでなく、キャンドル、信号機、装飾ライト、携帯電話の電飾含め、とにかくありとあらゆる”光りもの”が多用されていて興味深かったです。
ロケ現場と思われるカフェでも、ペンダントライト(吊り下げタイプ)があるところが多かったです。どのカフェもおしゃれでした。

そのおかげか、映像がかなりドラマチックな仕上がりに…!
他にも雨粒や桜の花びら、シャボン玉などもスロー処理されていたりと、とてもロマンティックな映像でもあり、美しく面白く感じました。

このあたりも、主役が女性3人という、強さの中の優しさ、しなやかさを表現しているのかもしれません。
衣装やセット、オープニング曲含め、とにかく本当に全体的にセンスが良いドラマだなあ…と強く印象に残りました。

ペ・タミ役イム・スジョンさん
38歳、ユニコーン社本部長。
ポータルサイト業界第1位ユニコーンの本部長として働く、キャリア女性。
頭が良く負けず嫌いだが、繊細な部分もある。
ストレス解消として、アーケードゲーム「鉄拳(バンダイナムコ)」で遊ぶ。彼女が好んでプレイするキャラは”三島平八”という空手使いの爺。
結婚には興味が一切ない。

チャ・ヒョン/スカーレット役イ・ダヒさん
37歳、バロの本部長。
感情的でやや暴力的。前科がある。柔道が特技。
ガギョンは高校時代の先輩にあたり、ガギョンの事を慕っている。

パク・モゴン役チャン・ギヨンさん
28歳、音楽制作会社ミルリムサウンド代表。
ゲームセンターでタミと出会い、一夜を過ごし、好きになる。

ソン・ガギョン役チョン・ヘジンさん
39歳、ユニコーン社理事。
KUグループの御曹司の嫁として、姑であるチャン会長の"犬”としてユニコーン社で働く。
夫のオ・ジヌとは政略結婚で、愛はない。
チャ・ヒョンは後輩で、女子高生の頃はとても仲が良かった。

ソル・ジファン役イ・ジェウクさん
科学高校卒、30歳。やや古風な考え方をもち、スマホは嫌い。
事務所には所属していない、フリーのあまり人気がない俳優。
デビューは2010年演劇『除夜の国境』で、意外と俳優歴は長い。
ドラマ『義母はいったいなぜ?(義母の秘密)』の出演を務める。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
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イ・ダヒさんインスタグラムより

本編のネタバレ感想の前に、このドラマの真の本編(?)『義母はいったいなぜ?』について書きたいと思います!
個人的にこの劇中劇が大変気に入ってしまい、むしろこれをを待つように観ていました。安っぽいBGM含め振り切ったダサさが、この作品内で非常に良いスパイスになっていました!

ちなみに翻訳によっては『義母の秘密』のタイトルのようですが、私が視聴したU-Nextでは秘書♡御曹司の某ドラマとかけた、『義母はいったいなぜ?』というタイトルに訳されていました。

当初は50代以降を中心に人気が出たドラマのようでしたが、ヒャンや人気BJ(YouTuber)などの年齢層にもウケて、視聴率も上がり人気ドラマになったようです。

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TBMドラマチャンネル
『義母はいったいなぜ?/義母の秘密』
完全ネタバレストーリー
主演ソル・ジファンさん(チュ・ミニョク/チュ・ミンジェ役)

貧乏な家の娘が粗暴な男性チュ・ミニョクと愛し合い、結婚する。
しかし次第にミニョクにとって彼女の存在が邪魔になり、何と
娘はミニョクに殺されてしまう。その後ミニョクは財閥の娘と再婚する。

怒った娘の母63歳(ミニョクにとって元義母)はミニョクの家に乗り込み、思わず生ワカメでビンタをする。
しかしミニョクに生ワカメを食べられた末、逆に侮辱されてしまい悔しい思いをする。
ミニョクに娘の復讐を誓った元義母は、首元の特徴的なホクロを残して奇跡の全身整形
63歳でありながら、33歳の外見を手に入れ、ミンスクと名乗りミニョクに近づく。

そんなある日、「食事のおかずが少ない!」とふざけた文句を言うミニョクだったが、妻から「妊娠した」と言われる。
驚きと怒りに震えるミニョク…。
「俺は無精子症だ!!」衝撃の事実がお茶の間に告げられる。

妻の不貞に激怒したミニョクは、「義母(現妻の)に全て言ってやる!」と部屋を出る。

しかしそんなミニョクに妻は、浮気相手のミンスク、そしてミンスクは元妻の義母だという件を責められてしまう。逆上したミニョクは妻に脅迫まがいの、とんでもねえDVセリフを吐き捨てる。
都合が悪くなったのか、ミニョクはマカオに逃亡したものの、運悪くギャングに襲撃され、帰らぬ人となってしまう。

悲報を知り失意に暮れたミニョクの妻と浮気相手のミンスク…。
しかし、そんな時に突然ミニョクそっくりの人物があらわれ、失神するミンスク
なんとその人物…ミニョクの双子の弟、チュ・ミンジェだったのだ!

そっくりの風貌ながら、ミニョクとは正反対の性格の優しいミンジェ。
そんなミンジェに復讐を誓ったミンスクの心はだんだんと軟化し、本当にミンジェを好きになってしまう。

罪悪感からかミンスクはミンジェに本当は自分は63歳だと告げ、「ミニョクに復讐しようと近づいた」と激白する。
が、ミンジェは「全て知っていた…」とミンスクを悲哀を込めて見つめる。

君が宇宙人でも関係ない、行くところまで行こう…
ミンジェはそうミンスクに静かに告げ、口づけを交わす。
真に愛し合った2人。遂に行くところに行ってしまい、幸せに結ばれるのであった。
(完結、視聴率20%越)

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イ・ジェウクさんインスタグラムより

ヒャンとジファンの恋愛
この『義母はいったいなぜ?』にハマってしまった、スカーレットことヒャンさん。
そんなある日、漫画のような出会いで、このドラマに主演しているソル・ジファンと知り合います。
現実の俳優ジファンは、演じるの”クソ男”とは正反対で、非常に真面目で誠実な人物でした。
そんな素朴なジファンにヒャンは一気に好きになります、が自分の気持ちがわからないヒャン…。あくまでも熱烈なファンとして彼に接することに徹します。
そんなジファンも親切にしてくれるヒャンが気になりますが、「ファンだから」と一線を引かれてしまい、どうすればよいのかわかりません。

気が強くパーフェクトな女性に見えるヒャンですが、男性に対しては不器用な女性。37歳の彼女ですが、まるで10代のような恋愛をしてしまうヒョンがとても可愛らしかった!

また、義母ドラマではマジのゴミ男を演じていたジファンが、オフでは最強なピュアさがあるという部分…。最高か?
この2人自体が少女漫画のような2人で、ものすごく応援してしまいました。1番好きな2人でした。
個人的に大好きだった場面は、ジファンの撮影中を訪ねたヒャンが、台本読みを手伝うエピソードです。
横暴なミニョク役の台本を、本番さながらでセリフを読むジファン。
「殺すぞ(セリフ)」とヒャンに向かって発言し、ヒャンは(自分に投げかけられた言葉の)ショックとジファンの迫真の演技に驚いて、固まってしまいます。
それに気付いて動揺し、ヒャンに謝ってあわてて抱きしめるジファン…最高か?!(2回目)

タミとモゴンの恋愛
彼女の恋愛ですが、キャリア志向の性格もあってか、完全に非婚主義。
そのため、過去付き合った男性とも結婚がネックとなって上手くいかなかったのでした。ちなみに、タミの元彼氏としてイ・ドンウクさんが7話にカメオ出演(ゲスト出演)されています。

しかし、そんなタミも10歳も年下のパク・モゴンに出会ってしまいます。たった一夜の関係と思っていましたが、仕事でも関係があるのが判明し、そうはなりません。
モゴンの方も積極的にタミに連絡し、「僕をキープして」と告げます。が、10歳も年下でかつ結婚を望む男性と、非婚主義の自分が付き合うことに未来が見えないタミは、関係を進めるのに躊躇します。
しかしクールに演じながらも、タミのモゴンを想う気持ちはブレーキがききません。

破綻が見えながらも進んでしまう自分…。
そんなタミにモゴンが「僕は遊園地じゃない、僕が君にとって日常になったら…」と言います。
このセリフには…正直、しびれました!
すごい印象的なセリフだったし、2人の関係性を”遊園地と日常”に例える絶妙さに、半ば感動しました。とんでもねえ名言では?!このセリフの脚本、センス良すぎでしょ…と感服しました。

また、設定が少し似ている『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』のオマージュか?と思ってしまった部分があります。
モゴンとタミが、ブライアンと食事する時にテーブルの下でビックリ的に手を繋ぐシーン。ソン・イェジンさんとチョン・ヘインさんが、テーブル下の手繋ぎシーンが個人的に大好きだったので、ここには少しニヤニヤしてしまいました

ただ、この2人の「私たちの将来は別れしかない」「あなたはわかっていない」の平行線がフォーエバーすぎて、他に話すネタはないのか?感がすごい…。
むしろモゴンよく優しく付き合うな、よほど好きなんだなと感心しました。
おごってくれる~と同様、結論「チャン・ギヨンさん(チョン・ヘインさん)が好きって言ってくれてるんだから、もうそれでいいじゃない!?」となってしまいました。

ガギョンとジヌの恋愛
事業を営む両親の娘として、KUグループの御曹司と政略結婚をさせられる。
実家の事業も傾きかけているため、両親からもガギョンを”使って”KUグループから資金援助を受けているため、逃げ場がない。
夫の母である、KUグループ会長からは「犬」と呼ばれ、彼女の命令をただ聞き、気持ちを封印して働く日々。

夫婦間に愛はなく、完全に別居している。ガギョンはホストにハマるなどお互い寂しさを埋めるような男女関係を持つ冷めた日々。
しかし次第にKUグループ会長からの支配下から脱出し、夫とも離婚。KUグループから離れ、自分自身を取り戻すガギョン。
そんなガギョンを実はずっと愛していたのが、元夫のジヌであった。2人はぎこちなさがありながらも、もう一度恋愛をすることに。

チャン・ギヨンさんインスタグラムより

恋愛もありつつ、キャリア系女性3人のお仕事話と恋愛、そして友情を絡めたストーリーとなっています。
ポータルサイト企業が舞台となっているので、検索サイトの運営も行っているのですが、人々が検索した上位の「トレンド」を故意に削除するなどして操作する点を問題提起しています。KUグループという財閥が、このトレンドワードを操作して、政治や経済を有利に操ろうとします。

当初は恋愛よりもお仕事ドラマという印象が強く、面白く観ていましたが、中盤以降はありがちな、KUの会長婆とガギョンの愛憎に満ちた肉親の戦い的な規模に縮小。
舞台は”ネット”というダイナミックなものの、実際の語られるネタが政治など大きく見せてはいましたが、結局内輪モメという小物感…。
この”仕事”部分は中盤以降、かなり凡庸になったなあ…と結構残念に感じました。

ただ、仕事という視点から、3人の複雑なライバル関係でありながら同士という「友情」へと関係性をシフトチェンジするのは、とても上手い展開だと思いました。
女性3人という、現実社会でも、微妙な関係になりがちな人数ですよね。嫉妬や裏切り、そんな女性3人が集まると発生しやすい状況もうまく表現していました。

最終的には、3人の強い女性は、キャリアも恋も手に入れます。
ドラマタイトル(原題の「検索ワードを入力して…」の方です)も無事回収し、カッコよく終わる…というお話でした。
エンディングでは、タミは再びモゴンと復縁します。が、視聴していてこのカップル、どうせ来週には同じ事でまた喧嘩するんだろうな…と、正直微妙な気持ちにはなりましたが…。

ということで、
・なぜか全員マセラティ(高級外車)を乗り回しているセレブたち
・モゴンはランコム派(ギヨンさんご本人がランコムのイメージキャラです)
・タミにお似合いのリップは、ディオール
・間接照明が欲しくなる
・『義母』のスピンオフ希望
・とにかく全体的にセンスが良い
以上の6点でお送りされたドラマでした。

ストーリーの粗や特にタミとモゴンのラブストーリー部分の冗長さを、他の要素で完璧にカバーしていたという素晴らしさ。
ドラマを構成するそれぞれの要素の点数が全体的に高く、つまらないと思わせる点を余裕でカバーするという、総合的にレベルが高いドラマだなと思いました。
出演された俳優さんも全員魅力的で、面白かったです、おすすめです。

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