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韓国映画 コンジアム (感想)

おすすめ度:68%
Youtube生放送度:100%
世界的な心霊スポット度:100%
原題:곤지암(コンジアム)94分

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心霊スポットの精神病院で生放送を行おうとする、Youtuberたちに降りかかった出来事とは?2018年公開のホラー映画。

 あらすじ・キャスト

Youtubeの人気チャンネル「ホラータイムズ」が生放送で、世界的なホラースポットである、コンジアム精神病院から配信することに。
集められたメンバーと主催者の隊長ハジュン(ウィ・ハジュンさん)の7名は遊び半分で撮影に挑むが…。

感想

POV(一人称視点)のホラー映画で、面白かったです。
参加者それぞれにアクションカメラが取り付けられていて、表情がかなりアップで映し出されるので、彼らの恐怖と緊張が視聴しているこちら側にもじりじり伝わってきました。

舞台となった場所が訳アリで色々な噂がある精神病院ということもあり、不気味さもありました。ただ、この前フリの病院の説明などは手短に説明されたのみに終わり、具体的な怖さなどは特に感じられはしませんでした。

この映画で語られる病院とは、京畿道広州市の昆池岩(コンジアム)に実際に実在した、ナミョン精神病院が元ネタとのことで、実際に心霊スポットだそうです。

ホラータイム配信メンバー
ハジュン役ウィ・ハジュンさん
主催者であり隊長。
撮影現場では、プロデューサーや監督のような役割をして、病院の外に設営した本部テント内からメンバーに指令を送る。

ソンフン役パク・ソンフンさん
カメラ担当
比較的冷静にカメラを回すが…。

ジェユン役ユ・ジェユンさん
撮影前のカフェでの顔合わせの際に、遅れてきた男性。
かなり怖がりの性格のようだ。

スンウク役のイ・スンウクさん
ソンフンとよく一緒に行動する。

シャーロット役ムン・イェウォンさん
帰国子女で、よく話す女性。

ジヒョン役パク・ジヒョンさん
サブカメラ担当
あまり霊的なものを怖がらないクールな女性。

アヨン役オ・アヨンさん
怖がりな看護系女子大生。

ゆるいネタバレありの感想

ウィ・ハジュンさんインスタグラムアカウントより

Youtubeチャンネル「ホラータイムズ」の生放送のネタとして、CNNでも取り上げられたことのある、悪名高い心霊スポットのコンジアム精神病院へ向かう撮影仲間たち。
撮影場所の廃墟の精神病院に到着する前に海に寄ったりと、完全にお気楽なメンバー。
目的地の病院跡に到着し敷地内にテントを設営し、夜0時過ぎから生放送をするようです。

ストーリー前半の寒そうな時期とセリフで言っておきながら、海で遊んだりするシーンは観ていて少々このシーン必要かな?とは思ってしまいました。まあ後半部分とのテンションの落差を強調したかったのだとは思いますが…。

廃墟になった病院に到着し、準備も整えた夜0時過ぎ…遂に彼らの病院探索と放送開始。
建物内はやはり不気味な雰囲気で、遊び半分で楽しんでいたような彼らの表情も、ややこわばります。

本部+2組に別れて撮影するようです。
本部テント:ハジュン
グループ1:アヨンとジェユン
グループ2:ジヒョン、シャーロット、スンウク、ソンフン

何故サブカメラとメインカメラを一緒のグループ構成にするのか、少々謎でしたが、撮影は進みます。
そしてご想像の通り、カメラの前でも不可解な出来事が次々と発生し、彼らに緊張感と不安が募り始めます。しかし、実はこの出来事はヤラセだったんですね。
仕込んでいたのは、もちろんハジュンとスンウク、ソンフンでした。
怖がっているメンバーのリアクションなど、良い「撮れ高」に満足するハジュン…もちろん生放送の視聴者数を意識してのことでした。

しかし(ここもご想像通り)ヤラセであったはずのトラブルが、やがて説明がつかない事態へと発展し、メンバー達は本気でパニック状態に陥ります。
ついには、撮影を放棄してその場を去ろうとする者も…。
視聴者がどんどん増え始めていて、目標の視聴者数100万人まであと少し…。撮影を決して中止したくないハジュンは、パニックになるメンバーに怒りながらも、自身も何かがおかしいと気付き始めます。
遂にハジュンは自ら病院内に入り、メンバーのかわりに撮影を続行しようとしますが…?!(続きは映画でお楽しみください)

ストーリー展開は病院に足を踏み入れた時から大体想像通りでしたが、廃墟の病院という設定の設定の怖さ、そしてたまに入る映像のノイズなどはとてもリアリティがあって面白かった!
まるで映画を観ている自分が、このYoutube番組「ホラータイムズ」の視聴者のようにも思わせるようなシーンのカットもあり、没入感もあり凝っていて面白かったです。

私が観ていて一番の興味だったのは、この作品内では、語られている”霊とされるものの本体”が描かれるのかどうか、という部分でした。
結論としてはこの作品内では、実体として見える形で映し出される訳ですが、個人的にはその描写は正直残念に思いました。正体がよくわからないまま、不気味なままの方がこの作品に合っていたような…。もちろん個人的な考えですが。

というのも、この元精神病院の背景を作品内であまり説明されていなかったのもあり、「なんか怖いの出て来たな」という感があったというか…。
もちろん怖いのだけれど「あっ!」というだけで、あまり他の要素やネタと結びつける面白みが少々欠けるかなと言う点が少し不満でした。
もちろん、噂として行方不明の院長や、入院患者という考えられる要因は多いですが、霊の実態を描くのであれば、もう少し舞台の背景や設定としての意味付けがあってもよかったかな、と思った次第です。(乗り移り系はその点あまり考えなくてよいので、単純に怖くて良かったです)

エンディングのオチですが、私はとても時代に合った終わり方で面白いと感心しました。ここから既にスタートしていたのですね…。

ということで、あまり長くない映画でもありますし、じりじり迫る怖さ、舞台が廃墟の病院という不気味な雰囲気も十分で、面白かったです!
新鮮な驚きのある映画ではありませんでしたが、楽しめた作品でした。

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