ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 禁じられた愛~ハヌルジェの夕暮れ~ 感想

おすすめ度:50%
ソ・ガンジュンさんでセーフ度:100%
ドロドロ昼ドラ風度:95%
原題:하늘재 살인사건 1話約11分、全6話

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娘の彼から想いを寄せられる母…2人は戦時中共に支え合った仲間だった…。ソ・ガンジュンさん主演の2013年放送のミニドラマ。

 あらすじ・キャスト

朝鮮戦争の最中、貧困にあえいでいた人々。
そんな戦時中の闇市のような場所で、ジョンブン(ムン・ソリさん)は少年ユナに出会う。
ジョンブンは市場で、慣れないながらもお餅を必死で売っていたのだった。
次第に少年ユナもお酒を売り始め、いつしか2人は協力し合う仲になっていた。
しかしジョンブンは何も告げずに去ってしまう。
少年ユナはずっとそんな彼女のことが気になっていたのだった。

数年後のある日、ユナ(ソ・ガンジュンさん)が街に引っ越してきたところ、クラスメイトのミス(イ・セヨンさん)と話すようになる。
そんなミスの母は、あの市場の女性、ジョンブンだった・・・。
ユナはいつしかジョンブンを女性として想いを寄せはじめていた。

感想

ソ・ガンジュンさんが出演している!と思って気軽に観始めたのですが、ミニドラマでテンポが速い反面、想像以上に冒頭から昼ドラ感満載で少々面食らいました。
これ大丈夫なの…?と若干困惑しながらも、それなりに面白く観れました。

よく考えるまでもなく、かなりドロドロなストーリー。
ですが、ソ・ガンジュンさんの瞳の美しさでとにかくセーフ!そんな感じで乗り切れたドラマでした。
色々な意味で、短いドラマで展開が早く押し切れて良かったね…と思いました。

2013年の作品なので、ソ・ガンジュンさんは20歳前後で、かなりまだ駆け出しの頃だと思います。この頃から既に印象的な俳優さんではあります。

まず、第1話の冒頭。
若い男女の結婚式のシーン。
新郎は新婦の母にこっそりと
「これでずっと一緒ですね・・・」と意味深に義理の母の耳元で囁きます。

いきなり昼ドラ的な、スキャンダラス(?)な始まり方で、すでに「このドラマ一体…」とドキドキしました。
(正直、昼ドラを見たことないので、あくまでも想像ですが)

この2人のなれそめです。
戦時中の闇市で手作りのお餅を売る女性がジョンブン。
そしてなぜかお酒を売るのが少年ユナ。(どこからお酒を入手したのか…)

どこから見ても、母と息子の年齢差の2人です。
母親を戦争で亡くしたユナは、いつしかジョンブンを実の母のように慕うようになっていたのでしょう。
が、ジョンブンは急にそんなユナの前からいなくなってしまいます。

そして、この間一体どういう心境の変化なのか、少年ユナは母的なジョンブンに本気の恋をしていたようです。
ここは正直ユナの気持ちの変化がかなり謎なのですが、まあ好きになるのには理由はないですので…。

そして数年後。

街(?)というか、新しい地域へ引っ越してきた青年ユナ。
あの少年は、ハンサムなソ・ガンジュンさんにご立派に成長されていました!ビックリです。
クラスメイトのミスはさっそくソ・ガンジュンさん…、ユナに夢中。まあ、そうなりますよね…ガンジュンさんの瞳は超素敵ですから…。

上機嫌のミスはユナを母のジョンブンに紹介します。
そこで凍り付く雰囲気となります。
ユナの好きな、憧れの(?)あの市場の女性、ジョンブンが目の前にいるのですから…。

ゆるいネタバレありの感想

ソ・ガンジュンさんインスタグラムアカウントより

ここからは、ユナ君・・・落ち着いて?という展開が続きます。
完全にジョンブン目当てのユナ青年は、何かしら理由をつけてミスの家を訪れます。
そんなユナの隠した気持ちは気付かずに、娘のミスはユナに夢中。
母ジョンブンは若干困惑しつつも、「まあ昔お世話になったし…」的にユナにご飯をふるまったりします。

しかし、ユナ君はジョンブンにガチ恋

隙あらばジョンブンと2人になろうとし、かなり積極的に接近しようとします。

そんなジョンブンもユナ君の行動に身の危険(?)を察したのか、「これはやべえ…」と突然引っ越しを決行します。

これ以上一緒にいると、色々な意味でやべえ状況になるのは間違いなさそうです。
しかし、ジョンブンさんの家、お金なさそうでしたが、引っ越しとか新しい家とか大丈夫だったのか…色々と謎が残りました。
が、そこはミニドラマ。
こちらが、考えているうちにどんどん話が進んでいきます。

そして数年後(2回目)

娘のミスは年頃の女性に成長していました。
母に合わせたい人がいる…とミスは母ジョンブンを喫茶店にウキウキで連れ出します。
そこで再び凍り付く雰囲気に(2回目)

なんと、娘の交際相手は…そう、ユナだったのでした!
しかし…娘も偶然にしろユナに会っていたのだったら、親子の会話として普通にその事を母に話しそうですが…。
しかし、恐らく再び逃げられることを恐れてユナが口止めしていたと考察しました。

しかしここもあれこれ考えている内に、ストーリーはどんどん進みます。
そして、ユナ君…。
学生時代には母ジョンブンにガチ恋していましたが、表情を見るに、その想いはまだ変わっていないようでした。

いきなり「愛しています」と主語をわざと抜かしてジョンブンに告げるユナ。
ドキリとするジョンブン…。
どうやら職場がミスと同じで付き合い始め、2人は結婚を考える仲になったそうです。
が、どう考えてもストーカー的なユナに少々怖さを感じました。

そして第1話の冒頭に戻ります。
無事ミスとユナは結婚。
しかし、ユナの視線の先は常に同居している義理の母、ジョンブンにありました。
ジョンブンもユナの事が好きなのですが、今は義理の母になってしまった身。
ジョンブンも夫という立場となり、もう身動きが取れない状態です。
この2人、もっと早くちゃんと線引きをすべきでしたね…。

純愛というかなんというか…狂気を少し感じるユナの愛。
ユナもジョンブンもお互い好きなら、ミスを間に挟まなければよかったのに…。ここはミスがただただ可哀想でした。
これでは夫と母に裏切られて、完全にピエロ状態のミスです。

しかしこの不穏でいびつな3人の暮らしも終わりが見え始めます。
そう、ミスがついに2人の関係に気付いたのでした。

というか、ユナがあまりにも積極的すぎるというか、自制が効かず自爆状態。
そんなジョンブンも、母として、女として…気持ちが揺れ動きます。
また母娘の関係も一気に険悪になります。
そりゃそうですよね…。そして最悪の事態に。

そう、この家には精神を病んだ叔母が同居していました。
彼女が混乱し、発作的にジョンブンに発砲してしまいます。(ジョンブンとユナの関係は一切関係ありません、事故としてです)

銃弾を受け、息も絶え絶えになったジョンブン。
ついにユナへの想いを漏らします。
ユナが好きなんだと…。ユナも涙を流しながら抱きしめます。

今更感・・・言うのおせえ・・・。

そして…愛するジョンブンが死にゆく間際、ユナ君の取った行動が悲劇に輪をかけます。
ちょっとした、ロミオとジュリエット状態でした。

最後のシーン、ミスは独り言を漏らします。
「2人は夫の姿をした少年と母の姿をした少女だった」
まさにその通りだと思いました。

ということで、非常に短いドラマでしたが不穏なムードの始まりのまま、不穏な最終回で終わってしまいました。
最後も微妙な気分になりました。
悲劇というか、何といえばよいのか…割と勝手な2人だったな…という雰囲気を引きずったまま、幕を降ろしたドラマになりました。

純愛と呼ぶならば、ユナはミスと結婚する必要が全くなかったのですが、ユナはとにかくジョンブンの近くにいたかった…。
それには、どんな手を使っても、彼女に逃げて欲しくなかった…そして、ずっと離れたくなかったんでしょうね。

しかし、ユナはジョンブンのどこがそれほど好きだったのか、これはかなりのミステリーすぎました。
ここはさすがに11分、全6話では描写不足で謎が残りました。
とはいえ、最後の彼の行動からしても、かなりの愛だったのは間違いなさそうです。

年齢差や義理の息子との恋など、色々とよく考えるまでもなく、結構ドロドロとしたドラマでした。
が、ソ・ガンジュンさんだったから丸ごとセーフ!
あまり不愉快にも感じられなかったのは、彼の清潔感のおかげですかね…?

結論、イケメンは得!

ということで、かなり短いドラマでしたが、泥沼具合がちょうどよかったです。

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