ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国ドラマ 恋はチーズ・イン・ザ・トラップ 感想

おすすめ度:71% ♡ 先輩はサイコ度:100% ♡ 脇役が良い度:90%
原題:치즈인더트랩 1話約40分,全24話

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嫌がらせをする先輩から、ある日告白?掴めない先輩の心とは…?2016年放送の変化球ラブストーリー。

 あらすじ・キャスト

頭もよく、地味で真面目な女子大生のソル(キム・ゴウンさん)は、新入生。
同じ学科の先輩ジョン(パク・ヘジンさん)はみんなに人気で優しく、パーフェクトな先輩。しかし反面、まったく違う裏の顔を持ち合わせていることにソルはいち早く気付く。

その事をやんわり指摘するソル。しかし、ジョンから陰で嫌がらせやイジメのような事を受け始めることになる。
そんなジョンとの問題と金銭問題もあって、ソルは大学を休学しようとする矢先に、ジョンが「付き合おう」と態度を一変してソルの元に現れる。
感情で振り回す先輩をイマイチ理解しにくいソル。

一方でいつも助けてくれるイノ(ソ・ガンジュンさん)とも仲良くなっていくが、イノはジョンと過去にトラブルがあったようで…。

感想

ラブストーリーとしてはかなりクセが強い話というか、切り口が変わっていて、相当な変化球型でした。
その部分が他のドラマとはかなり異質で、興味深いドラマでした。
「!?」と思いながら、なぜかどんどん観てしまうという感じです。

マンガが原作のこのドラマですが、このドラマ版の他に映画版もあります。
私は映画版の『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』を先に観て、先輩怖すぎるでしょ…という印象しかなかった経験があります。(ドラマ版でも怖いですが)

が、このドラマ版を観ると、そもそもある程度尺がないと描きにくいストーリーだったのだな、と理解できました。
つまり、映画版と比べると観るならばドラマ版の方が良いと断言できます。
(漫画は読んでいません…すみません)

出演者が映画版の共通で先輩役=パク・ヘジンさんですが、主人公の女の子のソルがドラマ版では、キム・ゴウンさんが主演でした。

ゴウンさんの方がこのストーリーにはタイプ的に絶対に合っているなと思いました。
もちろん個人的にキム・ゴウンさん好きなので、その部分の加点もありますが、映画版のオ・ヨンソさんは妙に可愛らしすぎるかな…。(ゴウンさんが可愛くないという意味ではなく)

このお話では、そもそもが「なぜ先輩は地味なソルを!?」という部分が主軸にあると思うので、その部分の印象にゴウンさんの方が雰囲気が合うと思いました。

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ソル役のキム・ゴウンさん
この目立たなくて地味な、しかし本当は意思が強い女子大生役がとても合ってました。

嫌な事があっても、ちょっと自分の中に抑えてしまう……そのあたりと、だからこそ人を冷静に観察というか、ジョン先輩がの違う一面に即座に気が付いてしまうという設定もゴウンさんなら説得性がありました。

ただ、やっぱり役柄ですがウジウジしているというか、はっきり相手に断れない、他人に付け込まれやすい性格があるので、その部分が少し観ていてストレスになるかな…。
衣装やメイクですが、ちょっと髪の色が妙に明るすぎる気がしましたが、当時の流行りだったのかもしれません。

ジョン役のパク・ヘジンさん
映画版でも演じられていましたが、この先輩、ミステリアスというレベルを完全に超えていて、サイコパスすぎる…という役なのですが、パク・ヘジンさんが妙に合っていて良いです。
なんでしょう、ちょっと顔つきとか、笑顔の目が笑っていないというか…。

パク・ヘジンさんご本人がどうこうという訳ではないですが、この役にやたら合っているのでとにかくピッタリだなと思いました。

映画版でもヘジンさんのみ連投されていたので、ある意味、ヘジンさん以外のジョン先輩は無理だったのかもしれません。

イノ役でソ・ガンジュンさん
つもソルを助けてくれる、本当に良い人のイノ。ソ・ガンジュンさん、雰囲気が可愛いらしかったです。
ちょっとチャラいけど、根は真面目というベタなキャラですが、本当にピッタリでした。

瞳がすごい薄い茶色い色ですが、カラコン装着されているのでしょうか…不明ですが雰囲気に似合っていて素敵でした。
他の出演者の役柄がちょっと個性的すぎるのもあって、イノ役は数少ない普通で良い人なので、彼が出てくると安心しました。

イノの姉、イナ役(イ・ソンギョンさん)
いつも謎に口がひん曲がって、ヒステリックに喋る役で観ていて結構困惑しました。
イ・ソンギョンさん、雰囲気含め役に似合っていましたね…。ちょっと可哀想な部分もある役柄ですが、なかなかエキセントリックで危なっかしい雰囲気。
このドラマの役柄は個性的で面白いです。

ソルの友人、ウンテク役ナム・ジュヒョクさん
ソルの友達ボラを一途に想うカワイイ役で、とにかく優しそうな表情が良い…。
なんとなく不穏な雰囲気があるこのドラマで、唯一の癒しタイプになっていました。

この頃のナム・ジュヒョクさん、体も厚みがないというか、ほっそりしてます。
今もとても大人っぽい雰囲気もあって素敵ですが、20代前半の頃はまだなんとなく印象が弱い…けれど(もちろん)かっこよいです。

ゆるいネタバレありの感想

 
 
 
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キム・ゴウンさんインスタグラムアカウントより

お話の構造的には、2人の男性が1人の女の子を巡ってという典型的なものになります。
しかしのユ・ジョン先輩(パク・ヘジンさん)が、とにかくサイコパス系のクセ者すぎる…ってところがこのドラマのポイントです。

表面的には、完璧なジョンなんですが、人が見ていないところでは相当冷酷というか、正直怖いです。
ミステリアスってレベルじゃねーぞ!?(恐怖)
という感じで、ジョンの闇が深すぎました。もはや若干ホラーでした。

周囲の人も普通に気付くだろ?という感じですが、ジョンはお金持ちの子供ということもあり、謎の万能感がすごい…。(そんなとこまで手が回せるのか?!)という…。

先輩の嫌がらせ行為の描写も冷酷というよりは、陰湿で悪質!
マジで本当に近づきたくないというか、不気味な怖さが上手く出ていました。人の心理的な弱みに付け込んだり、普通に犯罪でしょ?という行為もします。

そんな”完璧”ジョンですが、新入生のソルに一発で見抜かれる訳です。そしてソルを次なる標的というか、見抜かれたことが面白くないというか、潰しにかかるようにソルにイジメを始めるジョン。
しかしソルが「退学」というカードを出そうとしたとき、何故か態度を一変してソルに告白します。

最初はソルを利用しよう、自分側に優位に取り込もうとして「付き合おう」と言ったと理解しました。
もしくは遊んでいた”おもちゃ”を失うのが嫌だったのかもしれません。
いきなりの告白に戸惑うソルでしたがOKし、ジョン先輩を彼女も好きになっていきます。

ソル、告白OKするのか~!?(困惑)
ここは観ていて「え…ソルほんとに?」となりました。
まあOKしないとドラマ全1話で終わってしまうのですが…。

そしてジョンの大誤算(?)ですが、ジョン自身がソルを愛し始める事です。
ジョン自身も成長し考え方を変えてゆくポイントだと思うのですが、彼も彼なりにソルをちゃんと好きになっていくんですよね。

一度ソルに気を許したら態度を180度変えるというか、一旦懐いたらとことん、みたいな部分もそれはそれで恐ろしさがあるジョンです。

何をやっても怖い、ジョン先輩…。(困惑)

このドラマを観ていると、妙なハマり方をする我々視聴者と同様、ソルも謎にジョン先輩がどんどん気になります。
当初は育ちの違いからか、話も合わない2人ですが、そんな壁も乗り越えてゆきます。
イノ(ソ・ガンジュンさん)のような素敵な人が近くにいるのに……。

どう考えても、イノ一択でしょ…。

それぐらいイノが良い人すぎました。
しかしイノとジョンにも深い確執がありました。
その昔、ジョンが高校生の頃にジョンの父がイノ&イナ兄弟を養子にむかえジョンの兄弟にしようと提案します。

これがきっかけでジョンはイノに超陰湿な嫌がらせをし、ピアニストを目指していたイノの手に大怪我を負わせます。

ジョン、許せねえ…(怒)

ピアニストの夢が消えてしまったイノは、ジョンをずっと許せず過ごしています。
そんな辛い過去を持つイノが好きになったのが、ソル。
そしてソルの恋人はジョン…。複雑で切ない気持ちを味わうイノ君でした。

どう考えても、イノ一択でしょ…。(100回目)

サイコ気味のジョン先輩ですが、ソルの愛で考え方が少しずつ変わってゆきます。
しかし、時既に遅し…。
ジョンがまいた陰湿な種があちこちで開花し、後半一気にトラブル三昧になります。
そして、最愛のソルが事故に遭います。
イナが悪いのですが、元々のトラブルのタネはジョンでした。

やっと自分の過去の行いに気付くジョン…。
おせえ…。

学生時代は大丈夫だった事も社会人になったジョン先輩、ちょっと詰めが甘かった部分もありました。
海外赴任を父親から言い渡され、最終的には受け入れます。

おい、逃げるのか~い!(キレ気味)

個人的にはやはり終始ジョンに対して不信感が付きまとっていて、陰湿で嫌な人という印象は覆されることなく、最後までこのドラマを観ていました。

もう少し終盤にでも彼が心を入れ替えるシーンがあればと期待しましたが、最後はまさかの海外逃亡。

結局プライドの高い彼は自分に向き合えなかったのだな、と非常に残念に感じてしまいました。

ソ・ガンジュンさんインスタグラムアカウントより

ですのでそんな最終回も正直、ただ、ジョン、許せねえ…という感想になりました。ズルいと思ってしまいました。

実際かなりの人たちを傷つけてしまっていたし、ちょっと陰湿すぎたかな…。
ドラマでよくいる「嫌なヤツ」設定レベル以上でしたので、ヘイトポイントが高すぎて挽回が最終回だけでは無理でした。
人生変わってしまった人もいるので、ちょっと笑えないというか…。

問題の(?)最終回の演出は、将来的にソルと再び会うことを予見しているように描かれていました。
が、個人的にソルとジョンは中盤から、もはや2人が”共依存”のような関係に見えてしまっていて、「うーん」と思ってしまっていました。
やっぱりジョンという役柄にかなり共感というか、好きになりにくかったです。

嫌がらせをして傷つけた相手が自ら過去を乗り越えて前を進もうとしているのに対して、問題のジョン本人は結局何ら変わっていないのでは?と思ってしまい、最後の最後で正直しらけてしまいました。

面白くない訳ではないですが、大した成長をせず逃亡…結局なんだったのか?という感想かな…。
視聴者の気持ちの回収パートが欲しかったです。
ただ、イノが笑顔で描かれていたのは、本当に良かったです。

 このドラマのストーリー自体は普通のラブコメとは一線を画したタイプで、面白いのは面白かったです。

そしてジョンに謎の不信感を抱きながら、結局最後まで見続けてしまうという謎の中毒性のあるドラマでした!
妙な魅力のあるジョン先輩…ソルもハマってしまった罠でしょうか?!

ということで、ドラマの感想としては

・ジョン先輩はやっぱりサイコパス
・イノ一択
・ソルとジョンは共依存関係
・ウンタクが可愛い

以上の4本立てのドラマでした。
ジョン先輩は、映画版に引き続き、やっぱりサイコパスという感想でした。
ジョン、ソルと出会って本当に良かったですね…。

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