おすすめ度:65% ♡ 嘘つき度:100% ♡ ちゃかちゃか度:100%
原題:마이걸 1話約65分、全16話
嘘つき女子がホテル御曹司の従妹として同居?2005年放送のラブコメドラマ。
あらすじ・キャスト
観光ガイドをしながら詐欺師的な暮らしをしているユリン(イ・ダヘさん)は、とあるきっかけでホテルの御曹司のゴンチャン(イ・ドンウクさん)と知り合いになる。
ユリンは子供の頃から、日本や中国など色々な国で生活していたため、言語には堪能でコミュニケーション能力がずば抜けていたのだった。
そんなゴンチャンは、ユリンに行方不明の自分の従妹のフリをするように提案し、そのまま彼の一家と同居することになる。
当初は危篤状態の祖父の為に、一時的に従妹のフリをするだけのはずだったが、ゴンチャンの従弟のジョンウ(イ・ジュンギさん)がユリンを気になり始め…。
感想
90年代前半ぐらいのめちゃくちゃ古いドラマかと思って観ていましたが、2005年の制作ドラマでビックリしました。
よく考えたら現在も活躍中のイ・ドンウクさんもイ・ジュンギさんも出演されているので、そこまで昔の訳では確かにないのですが、なぜか画面からにじみでる雰囲気が古い…。
とはいえ、昔の作品特有の設定が雑な面白さもあって、ドラマ自体は割と面白く観れました。
またこの作品、衣装が特にとんでもねえ服が男女ともに多くて、その部分も個人的に楽しめました。
結構コメディに寄せ気味のラブストーリーですが、シリアスな部分もありました。
イ・ジュンギさんインスタグラムアカウントより
恋愛パートでは、綺麗な四角関係が存在しています。
ユリン役のイ・ダヘさん:
コミカルでつかみどころがないという役作りかもしれませんが、とにかく早口で喋り、謎のチャカチャカした動きの演技をされていました。
全体的に「舞台か?」というぐらい大袈裟な演技の印象がかなり強かったです。最初観ていて慣れませんでした。
また制作側もエピソードがコメディ部分になると、なぜか映像を2.5倍速ぐらいに早回しする演出を多用しています。
このせいで、ダヘさんのチャカチャカした動きx2.5倍速になってしまい、映像が”とにかく落ち着きがない”状態になるのが結構気になりました。
コメディに仕上げたい意図なんでしょうが、こういう演出も古臭く思わせた要因かもしれません。
このような描写でユリンという役柄的に、ちゃっかり者で明るい詐欺師という部分を表現しているのだと思うのですが、中盤ぐらいまで慣れるのに、正直少しイライラしたりもしました。
ただ、この役柄にイ・ダヘさんかなり、というか本当に似合っていたと思います!
セリフもかなり長くて早口でしたが、バッチリでした。
ユリン自体の設定でなぜか憎めないタイプ、という部分が大きくあると思いますが、イ・ダヘさんにもそんな雰囲気を感じとりました。
またいつも金欠という設定でしたが、なぜか衣服には困っていないようで、お人形のようにカラフルな衣装を着替えまくっていました。
通常のイ・ダヘさんの事はあまり知らないのですが、役作りかもしれませんが、この作品では少し猫背気味なのが気になりました。
ゴンチャン役のイ・ドンウクさん:
『トッケビ』の時は目がパッチリと二重…というかむしろ三重瞼のようになっていましたが、この作品の2005年頃は若いのですっきりした目をされていて、素敵でした。
実業家として、そしてお金持ちとして、無口でちょっとぶっきらぼうな御曹司役。
しかし、結構陰では優しいところもあって、少しずつ自分とは正反対のユリンに惹かれていく様子が良かったです。
とはいえ、この頃のドンウクさん…若干ワンパターンな演技っぽくも感じられました。
しかしこれは役柄のせいもあったかもしれません。
当時24歳ぐらいのドンウクさん…芸歴結構長いのですね…すみません。ヒョンビン先輩、コン・ユ先輩と並び、ドンウク先輩と呼ぶ必要があるかもしれません。
終始チャカチャカしたユリンと対比して、このゴンチャンが割と無口で静かなタイプなので、個人的にはかなり助かりました。
これで両者ともうるさいタイプでしたら、観ながら泣いていたと思います。
ジョンウ役のイ・ジュンギさん:
イ・ジュンギさんが出演していて驚きました。
若さのせいか、少々ふっくらされているようにも思えました。ただ、古いドラマなので画面比率が現在と違いますので、それが要因の可能性もあります。
ユリンにいち早く(?)目をつけたジョンウさんでしたが、なかなか切ない役柄でした。
彼が一番ある意味、まともで普通、そして一番良い人でした。
序盤にいきなり、自分の手に付けていた湿布を剥がして、そこに連絡先を書いてユリンに渡すシーンがあって、2005年(放送年度)大丈夫か?と驚愕しました。
画面的には、チャカチャカ&無口&普通ということで、イ・ジュンギさんが出演するシーンだと普通に”ドラマ”として観れる安心感があって良かったです。清涼剤のような役柄でした。
ただ、髪型が当時の流行なのか知りませんが、とんでもねえな…と驚きました。
最初後ろ方映ったシーンは女性かと思いました。これは時代のせいで、イ・ジュンギさんのせいではないですが…。
セヒョン役のパク・シヨンさん:
謎のテニス選手で、ゴンチャンの元彼女。
登場するたびに、シーンの最後には半分笑って怒りと呆れを表す、韓国ドラマではかなり散見される演技で締める。
というか、その演技しかしてないのでは?という役。(すみません…)
テニスを普段しているのかは謎ですが、ゴンチャンの事が好きなので、ユリンを目の敵にしている。
ゴンチャンに冷たくされるたび、フルーツをおつまみにしながら、ヤケ酒をあおるクセがある。
ゆるいネタバレありの感想
この作品もかなり王道のラブコメでした。
恋愛に関しては女性2人・男性2人の綺麗な四角関係で描かれていて、わかりやすくて良かったです。
問題として、主人公ユリンが好きなゴンチャンの従弟と偽ってしまったために、いかにこの部分を解消させるか、そのもどかしさがポイントになっていました。
大雑把なストーリーの筋ですが、展開としては下記のような流れとなります。
1)プンプン!最悪な出会い
2)私がアイツの従妹に?お金の為に頑張るゾ!
3)DOKI★DOKI同居開始
4)いつのまにか気になる☆アイツ
5)従妹同士の禁断の愛?!
6)愛に嘘はつけない…詐欺師のマジ♡LOVE
7)御曹司~プリンス~の恋♡
8)涙の決断★一生お前は俺の妹だ!
9)オトコの本気~マジ~!スカッシュ対決!
10)友情と愛情…良い人だけでは終わらせない!
11嘘はもうつけない!2人の愛の行方とは…
12)ライバルからの熱いKOBUSHI!友情と嫉妬のはざまで
13最後のウソ…涙を隠した2人の別れ
14奇跡の再会?!俺はお前を愛している!
15)もう騙されない!詐欺師の涙の引退劇
16)63ビルで見つけた真実の愛~サランヘヨ~
最終的に…というか、最終回のかなり最終部分でやっと2人は無事結ばれます。
が、その前のエピソード部分が結構思ったよりも冗長で、2人の気持ちが確定していたために観ていて、正直"おあずけ状態”が長すぎる印象となりました。
というのも、一家のおじいさんがなかなかの頑固者でした。
ユリンとゴンチャンとの仲をなかなか認めず、話がすすみません。
加えてユリンが演じていた従妹、その本物が出てきたりで、ストーリーが少し間延びした感じになっていました。
この家族問題というか、家の長が2人の仲を認めないから2人は~というネタは韓国ドラマによくあることです。
がそのエピソードが長すぎると、結局許す・許さないの感情論みたいになるのですよね。
最終的に今作の場合は、おじいさんが納得するまで、視聴者含めてストーリーがただ「待つ」しかできず、少々鬱陶しく感じてしまいました。
そのため、このドラマも「爺、もういい加減にしてよ…」と正直思いました。
爺がギリギリでOK出してくれて良かったですが…。
イ・ドンウクさんインスタグラムアカウントより
音楽(OST)ですが、ヒョンビン先輩の『私の名前はキムサムスン』の時と同様、このドラマも作中に何度も流れ、やたら頭に残る曲があります。
Mario&Nastyさんの”Never Say Goodbye"という曲で、クラシックの交響曲をラップでアレンジしてあります。
さすがに一緒に歌えるまでにはなりませんでしたが…。
ただ、イ・ダヘさんのチャカチャカした動きx2.5倍速xラップでかなり忙しい印象を割と受けました。
古いドラマなので、今だと「ありえない」シーンも結構あるなと思いましたし、偶然エレベーターですれ違ったり、奇跡が起きる確率もすごかったです。
またなによりもこのドラマ、とにかく衣装関係がとんでもねえタイプで、そのあたりも個人的に楽しめました。
気付いた点は、
・アクセサリーのフルコース(髪・耳・首・ブローチ全部盛り!)
・ファー付けがち
・衣装のクセがとにかく強い
男女とも、上から下まで着けれる部分は全部付ける!と言わんばかりのくどいファッションでなかなか面白かったです。
男性も首にスカーフやブローチ、イ・ジュンギさんは両耳ピアスなど、とにかく空いている部分はナシ!
色々着いててすごいなと思いました。
真冬の撮影と推測されましたので、あまりヒョンビン先輩やコン・ユ先輩のような「昔のドラマあるある」の衣装に染みた脇汗や背中の大量の汗などは、今作のドンウク先輩には確認することができませんでした。(ちょっと残念)
ということで、イ・ダヘさんのチャカチャカした動きに当初無言になり、少々困惑しましたが、中盤からは慣れてそれなりに楽しめました。
ストーリー自体はベタで、観やすく結構面白かったです。
古いドラマもラブコメ系は比較的観やすくて良いなと思った次第です。