おすすめ度：62％ ♡ 現実とマンガどちらも美形度：100％ ♡ 後半の暴走度：97％
ドラマ、1話約40分、全24話
飛び込んだ先はマンガの中？現実社会とWEBマンガの中の世界が交錯する、2016年放送のファンタジー系ドラマ。
あらすじ・キャスト
研修医のヨンジュ（ハン・ヒョジュさん）はある日、PCの中に吸い込まれてしまう。
その画面の中の世界で怪我をしていたある男性の治療を行うと、再び現実社会へ戻される。
そのPCの中で出会った男性とは、漫画家の父親（キム・ウィソンさん）のWEBマンガ作品『W』の主人公である、チョル（イ・ジョンソクさん）であった。
その日から、マンガの世界と現実社会が繋がりはじめるようになるが・・・。
感想
この作品のマンガの世界と現実社会への繋がりがあります。なんとなく既視感…と思いましたが、ARゲームと現実社会の繋がりを描いた、ヒョンビンさんとパク・シネさん主演の『アルハンブラ宮殿の思い出』と同じ脚本家のシン・ジェジョンさんが今作を書かれているということです。
この『W』の方が『アルハンブラ宮殿の思い出』よりも前の作品ですが、どちらも現実社会と非現実社会が交錯するお話ですので、その手のテーマがお得意な方なのかもしれません。
主人公のヨンジュ（ハン・ヒョジュさん）の父親が漫画家で、WEBマンガがと現実が交わる超ファンタジーなストーリーですが、とっかかりは割と違和感があまりなく観ることができました。
所々にこの”マンガ描写”がシーンに入ってくるのですが、結構効いていて面白い仕上がりに
なっていて、個人的にはメリハリとなって良かったと思いました。
そして何よりもイ・ジョンソクさんがそもそもマンガ顔（？）というか、整った綺麗な顔立ち、そしてスタイル抜群の俳優さんなので、マンガの中の主人公という設定が全然不自然になっていなない！キャスティングが上手いなと思いました。
ゆるいネタバレありの感想
イ・ジョンソクさんインスタグラムアカウントより
主人公ヨンジュ（ハン・ヒョジュさん）の、父親が描いている漫画の主人公チョル（イ・ジョンソクさん）ですが、マンガの中で実はこのチョルがマンガの中でどんどん人格を持ち始めている＝作者のコントロールが効かなくなっているという状況になります。
つまり、作者の意図した行動（描いた通り）ではなく、チョルが人格を持って好きなように行動するため作者が描いたものと”内容が違うものに変化している”という恐ろしい状況です。
実際、漫画家の父親もそれを不気味に思い、チョルをマンガの中で殺して連載終了させる予定していました。
このあたりは結構話が面白くなってきています！結構夢中で見れるあたりでした。
そして、このチョルはヨンジュが実は元ネタを考えたヒーローだったというところや、”マンガ”を舞台にしているので、なかなか素敵なヨンジュとチョルの2人のシーンもあって面白く思えた部分もとてもたくさんありました。
しかし、後半…。
そこまで話、広げなくてもいいんだよ・・・？（困惑）
という感じにどんどんストーリーが展開されていきます。戦う相手もやたらと範囲が広いというか…。このあたりで観ながら、「雲行きがあやしい」とちょっと感じてしまいました。
困ったら？よ～し、漫画を描いて解決だ！！！
みたいな展開に若干困惑しつつ…。（都合よすぎでは？）
前半部分のワクワク感が大きくあったものの、後半部分の複雑さ含めた失速感で、最終回の最後に残った個人的な気持ちは「あ、はい…良かったです…」という曖昧な気分しか感じず…。
全体的に少しまとまりがない印象でした。
設定はとても斬新で、凝っていたし、面白いことは面白かったです（特に前半！）。
しかし、これからどうなるんだろうという気持ちの盛り上がりの前半から、終盤はなんとなく話が「ヤバイ方向に進んでいって止まらない」という暴走した雰囲気のまま、ドラマが終わりを迎えてしまったかなと思いました。
残念というか、そのあたりも『アルハンブラ宮殿の思い出』に似ているというか…。
やっぱりこういう異世界と交錯するストーリーはかなり複雑になりがちで、相当上手く設定しないと難しいのだなと思いました。
とにかく広がってしまうんでしょうね…世界が…。そして止められない…。
とはいえ、イ・ジョンソクさんがとても雰囲気に似合っていて良かったし、ストーリー自体は個人的には面白く感じましたが、無理矢理まとめた感は隠せなかったかなという印象もありました。（やっぱり後半が残念…。）
