ドラマや映画の感想を書いてみるブログ

観た韓国ドラマや映画の感想を書いてみます。誰かの参考にでもなれば…。

韓国映画 #生きている(感想)

おすすめ度:89%
ガジェット度:100%
ゲームステージ度:100%
原題:#살아있다 1時間38分

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いつもの日の朝のはずだった…マンションがゾンビに囲まれているのを知るまでは。
2020年公開のエッジが効いたゾンビ映画

 あらすじ・キャスト

いつもの日常が始まるはずだった。
不穏な雰囲気を感じたオ・ジュヌ(ユ・アインさん)は住んでいるマンションが、大量のゾンビに囲まれていることを知る。
部屋の外にも出ることはできない。現在のマンションの部屋に籠城するしか選択肢がない状態のジュヌ。
次第にライフラインが失われていく状態になり、不安が募っていく。
しかし向かいの部屋に女性ユビン(パク・シネさん)が、同じように部屋に籠っていることを知り…。

感想

主演ははユ・アインさんとパク・シネさん。
舞台は彼らが住むマンション(集合団地)である日突然、ゾンビが大量に発生します。
もちろん理由は不明。

そうこうしている内にマンションの中にもゾンビが侵入。
必然的に部屋に閉じこもり、籠城するしか選択肢がなくなってしまいます。
同じゾンビ映画『新感染』よりもこの『#生きている』のゾンビの方が、音に敏感で格段にアグレッシブで知恵もあり、動きも速いので、なかなか厄介そうでした。
ただ、勝手に部屋に入って来ることもできるようで、その点は「一体どうしろと?!」と絶望しましたが…。

ストーリー展開が割とスピード感があり、ゾンビと戦う部分がエッジが効いていて、大変面白かったです。
そして2020年代のガジェット類やSNSを多用していたりするのが特徴で、主人公がビデオログを撮っていたりするのも面白くて良かったです。

ジュヌ役のユ・アインさん
学校にも行かずゲーム三昧の日常を送っているジュヌ。
いつものように朝起きてゲームにログインしますが、不穏な雰囲気に嫌な予感がします。

ちょっとお気楽者で鈍そうな部分があったり、小心者の部分を見せたりと、ユ・アインさんの雰囲気にとても合っていて良かったです。
また、"現代的”でエッジがあるユ・アインさんとガジェットが好きという性格設定、ゾンビ映画との相性がとても良いなと感じました。
キャスティングされた方すごい!

ユビン役のパク・シネさん
ゾンビと戦うことを強いられる映画ですが、パク・シネさんがかなり勇敢で頑張っていました。
ただ、若干パク・シネさんの美人で優等生な雰囲気とゾンビという組み合わせが、意外性があって大変新鮮ではありました。
が、この映画の意図すると思われる、キレキレの斬新さという部分においては、少々雰囲気が合わない気もしました。
ちょっとパク・シネさんが綺麗すぎるというか、可愛すぎたかもしれません。

ゆるいネタバレありの感想

ユ・アインさんインスタグラムアカウントより

ある日突然の起こった、大量のゾンビの発生。
そのため急遽、籠城を強いられることになる主人公たち。

ジュヌ(ユ・アインさん)は、母親の言いつけ通りに買い物をしておくべきだった、と後悔するのですが、このコロナの状況下とリンクして、「確かに…」と妙に納得してしまいました。
日頃の備えとして、常温保存の食品や水を置いておくのは、ゾンビ対策にも有効ですね。

ジュヌは家にある食品を確認して食事をセーブしようとしますが、TVのCMに影響され、ついつい、セーブしていたカップラーメンを食べてしまうなど、少し意思が弱かったりするところも可愛らしくもありました。

次第に水も止まり、食料もなくなって、15日目。
両親もゾンビの餌食になったことを知ったジュヌは、身体的にも精神的にも消耗し、自暴自棄になります。

そんな限界を感じ始めていた時。
向かいの棟の部屋にユビン(パク・シネさん)が、自分と同じように、まだ”人間”として生存していることを知り、気持ちを持ち直します。

そしてiPadやドローン(便利!)、キャンプ用品、長い紐やカラビナなどを駆使して、どうにかやりとりを始める2人。
いざという時に便利に使える物がたくさんあるんだなと…と普通に大変興味深かったです。
ここでもやはり備蓄について少々考えさせられました。

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ただ、この作品のゾンビ。
かなり能力が高く、あまり欠点が見当たらないところが難点すぎるでしょ…と観ていてかなり絶望しました。

そんなゾンビの能力に絶望しつつ、最後一体どうお話を収拾するのかなと思っていたのですが…。かなりアッサリと終わりました。

この作品面白いのは面白かったのですが、少々出オチ感があった気がしました。
序盤のスピード感がすごかったのもあって、ある意味突き進む直球なストーリー展開です。

最終的にこの2人が逃げ切れるかどうか…という結末しか、お話が辿らないのが少し残念かなと終盤思いました。
ですが!最後の最後、タイトルの「#生きている」が上手く使われて、ハッシュタグを変更した描写。
あれで、何となくこの映画があっさりと終わった意図が分かった気がしました。

つまり、ゾンビの世界はもちろん終わっておらず、続きます。
しかし、彼ジュヌには相棒のユビンがいて、次のステージに進むと察しました。
このまま平和に…とはいかず、まるでジュヌがプレイしていたオンラインゲームのように、
現ステージはクリアしたけれども、次のステージが続くと読み取りました。

とはいえ、やはり少々物足りなさも感じたのが正直な感想です。
ここは韓国映画らしく、絶望感を含んだ終わり方でも面白かったかも…とちょっと思いました。

ということで、妙に情に訴えかけることもなく、ストレートにゾンビと戦う2人という映画で、変なヒネリもなく面白かったかったです。
また、ジュヌのキャラクターが、緊張感漂うストーリー上で、息抜きになっているのも良かった!

ユ・アインさん、こういう少し”ゆるさ”がある役柄、本当にすごく上手い俳優さんだなと思いました。
(『バーニング劇場版』などでもユ・アインさんの素晴らしい演技がわかると思います)

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